バラバラだった計画書の様式を統一!誰にでも引き継げる

株式会社ライフサポートサービスつぐみ

岩崎まち子さん(施設長)、井上浩夢ロイさん(柔道整復師)

課題
  • 個別機能訓練計画書の様式がバラバラだった
  • 機能訓練計画書作成に関する引き継ぎがなかった
  • 別業界からのリハ職への転職なので機能訓練への取り組みが不安だった
結果
  • 様式が統一され、明確な計画書作成が可能になった
  • 今はマニュアルがあり、引き継ぎ時間はゼロ
  • 機能訓練に向き合う時間が確保でき、プログラムの幅も増えた
  • 社名・事業所名:株式会社ライフサポートサービスつぐみ 優桜デイサービスセンター
  • 所在地:京都府京都市
  • 定員数:25名
  • 専門職:柔道整復師、看護師在籍

京都府京都市の株式会社ライフサポートサービスつぐみが運営する「優桜デイサービスセンター」は、定員数25名の1日型の通所介護事業所です。利用者のご希望やニーズに合わせて利用プランを立てることを大切にされており、手芸や園芸などのレクリエーションのほか、脳トレや機能訓練にも積極的に取り組んでいます。京料理の仕出し屋から発注している昼食やビバの木を使用した入浴ができることも利用者に喜ばれていて、地域で愛される拠点です。

個別機能訓練加算の算定は、担当者が個々にエクセルやインターネットなどで探した雛形で独自に書類を作成して取り組まれていました。しかし、書類業務は属人化しており、様式も統一されていなかった点が課題だったそうです。

Rehab Cloud リハプランは2022年10月に導入され、翌年の1月に本格的に活用が始まりました。システムの使用で書類の内容が明確になり、職員が苦労なく作成できるようになったことでチーム体制にも変化がみられているようです。現在は入浴介助加算、個別機能訓練加算(Ⅰ)ロ、個別機能訓練加算(Ⅱ)、口腔機能訓練(Ⅱ)に取り組まれ、リハプランの機能を活用しながら個別性の高い機能訓練に磨きをかけておられます。

今回は、同施設の施設長である岩崎まち子さんと、柔道整復師で機能訓練指導員の井上浩夢ロイさんにリハプラン導入のきっかけとその後の変化について伺いました。

計画書の様式がバラバラ、引き継ぎもなかった

(施設長 岩崎さん)
当施設では、看護師3名、柔道整復師1名が在籍しており、利用者様の状況に合わせた機能訓練のプランニングに注力しています。そのため、個別機能訓練加算はもともと算定していましたが、計画書などの作成はエクセルやネットから探した雛形など時期によってバラバラで、当時の担当者が独自に作成したものでした。

柔道整復師で機能訓練指導員の井上さんが入社したのは3年前のことで、適切な引き継ぎもなく、相当苦労して加算に取り組んでいました。別の介護ソフトの雛形を利用しながら、なんとか算定していたという状況だったのです。

そんな状況下の2022年6月、運営指導が実施されるという連絡が入りました。私が施設長を務める一カ月前です。エクセルで地道に作業するのでは大変だし、パソコンが不得意な職員もいるので、正直とても運営指導に間に合う状況ではなかったです。それを契機に、それまで経験と勘に基づいていた業務を統一化し、様式をスッキリさせたいという思いが強まり、リハプラン導入を検討し始めました。

(機能訓練指導員 井上さん)
今後の運営指導に向けて、個別性を高め、定まった様式の計画書を作成する現場の忙しさが考慮され、リハプランの導入は法人の方針で2022年10月に決定しました。

介護未経験で機能訓練指導員に。全てが未知の領域

(機能訓練指導員 井上さん)
前職では柔道整復師として整骨院に勤めていました。当法人に入社した3年前は、介護現場は未経験で、介護保険などに関する知識は0に等しい状況でした。しかし、当時の担当者から引き継ぎされずにスタートを切ってしまったので、全てが未知の領域だったのです。

当時は過去の書類を参考にしながら独学で勉強したり、同じ法人内の別の事業所で働いている機能訓練指導員からアドバイスを受けたりしながら、なんとか約20名分の書類作成にあたっていました。業務の合間を見つけては計画書を作っていましたが、かかる時間が果てしなく、機能訓練にもっと集中できないものかと課題に感じていました。

様式が統一され明確な計画書作成を実現、引き継げる

(機能訓練指導員 井上さん)
私自身は、リハプラン導入時にはすでにシステム内容を予習済みでした。操作のわからない点はサポートしてもらえたので、導入翌年の1月には本格的に活用をスタートさせ、私が担当した過去3年分は完璧にしようと努めました。

他の職員もパソコンに慣れさえすれば、操作できるので、書類作成時間が大幅に短縮したと実感しています。当初から切望していた「機能訓練に集中したい」という期待にも応えてくれ、毎日の指導内容の質も向上しました。

(施設長 岩崎さん)
リハプランには、運動指導で必要な基本情報や興味関心チェックシート、生活機能チェックシートなどの帳票類が全て一括で揃えられる点に助けられました。特に、コピー機能を活用すれば、矛盾のない計画書をスムーズに作成でき、大変役立っています。

今では、看護師もリハプランを活用して書類作成ができるようになっています。様式が統一されたおかげで、介護保険の本来の趣旨である、「利用者様のニーズに合わせた機能訓練のプランニング」と「個別性が担保された計画書作成」が叶い、大きな変化を感じています。もし、担当者が変わったとしても堂々と引き継ぐ自信もつきました。リハプランのサポートもありますし、マニュアルをきちんと読めば、誰でも理解できるでしょう。

また、業務負担の偏りが改善されたのも喜ばしいポイントです。看護師や機能訓練指導員とともに、適切な人員配置や情報提供の体制づくりに取り組めるようになり、業務負担の分担が可能となりました。チーム連携も軌道に乗りつつあり、スタッフそれぞれが残業もなく安定して仕事ができています。

利用者ニーズを明確に把握でき機能訓練が充実した

(機能訓練指導員 井上さん)
先ほども言いましたが、入社した当初は、引き継ぎがなかったことや組織の管理職員の移動もあり、誰にも頼れない状況でした。自分自身が介護現場も未経験で、利用者様のニーズを見出すことがなかなか困難な状況だったのです。しかし、リハプラン導入による書類業務の効率化が助けとなり、この半年間で他職種連携が進むようになりました。

(施設長 岩崎さん)
以前と比べると、計画書作成が格段にスムーズになり、記入漏れもなくなりました。管理者目線からも、職員一人ひとりがかなり自信を持って取り組んでくれているなと実感しています。

私自身は、この半年間で人員配置に注力しており、現場の看護師と機能訓練指導員が歩み寄りながらサービス提供してくれていることが組織として成長した部分だと思っています。利用者様の疾患や体調の変化、住環境など個別の状況を共有し、ニーズに合った機能訓練が充実してきており、さらにこの体制強化を進めていきたいです。

運動プログラムの自動提案が自信につながっている

(機能訓練指導員 井上さん)
柔道整復師の実務経験があるので、デイサービスでも機能訓練を重視しています。リハプランでは、入力した利用者情報に基づき、運動プログラムを自動提案してくれますが、その内容を確認すると、自分が立案したプログラム内容ともマッチしていることが多く、自信につながっています。

リハプランの運動プログラムは現場で働いているリハビリ職の方が監修されているので、どれも感心する内容ばかり。思考整理の面でも役立っています。

運動マニュアルにより柔軟な運動プログラムの立案が可能に

(機能訓練指導員 井上さん)
小集団の機能訓練であっても単一のプログラムを提供するのではなく、一人ひとりに合った運動方法をお伝えしたいです。立位や座位など、姿勢の変更が必要になっても目的のアプローチが可能となれば、利用者様にとって価値がありますし、取り組みやすいと思います。

リハプランの運動マニュアルでは、単に運動機能の紹介にとどまらず、「呼吸まで意識する」など詳細に書かれているため、指導内容の引き出しが増えました。

細かいところまで配慮できることはありがたいですし、運動のバリエーションも増えたので、利用者様を飽きさせず、喜んでくれるプログラムを提供できるのが嬉しいです。たとえ体調が優れなくても提案できるプランがストックできているので、その日の状況に合わせて運動内容を柔軟に考えられるようになりました。

イラストだから運動に取り組んでもらいやすい

(機能訓練指導員 井上さん)
リハプランには、運動マニュアルに写真やイラストでの解説も付いています。話し言葉で説明するのが難しい内容の場合や、認知症の症状がある方にも伝わりやすいと感じています。自宅での自主トレにおいても、リハプランのマニュアルを印刷して、プラスαで個別の内容を記載すれば、わかりやすい資料になりますし、運動に取り組んでもらいやすいですね。

基本的に独居の方のご利用者様が多いので、お家でも転倒せずケガしないように座位のプログラムを立てるよう配慮しています。自宅では無理のない運動を続け、デイサービスで積極的に取り組んでいただくフォロー体制をとっていることで、ケアマネジャーからも信頼いただいています。

早期退院後、医療的ケアが必要な方にも利用できるように

(施設長 岩崎さん)
リハプランを導入して半年が経過しましたが、職員がシステムの使用に少しずつ慣れてきたので、アウトカムレポートにも取り組んでいこうと考えています。アセスメントシートの資料を見ると、利用者様のためになる内容だと思いますので、今後の課題ですね。

アウトカムレポートが作成できるようになったら、機能訓練指導員が的確な評価や計画のもと、プログラムの実施が可能となります。運動指導員の強みを活かしたサービスをさらに充実させ、運動指導に特化した取り組みができるよう環境を整えていきたいと思います。

また、今は早期退院がスタンダードになっていますが、その後のサポートこそ大事です。ご自宅に帰ってからが大変なので、看護師や機能訓練指導員がいるデイサービスに日常的に通っていただきたいです。特に、医療的ケアを必要とする方が積極的にご利用になり、自立支援に向けての援助ができるよう、その体制づくりの強化を進めてまいります。

(機能訓練指導員 井上さん)
現在は、要支援や運動器疾患の利用者の方にはモニタリングシートでのフィードバックが可能になりました。わかりやすい書面での説明によりご家族様との関係性も良好に築けています。今後も、一人ひとり独自のニーズにお応えできるよう、丁寧なサービス体制に尽力していきます。

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