機能訓練記録の負担が減り、個々に寄り沿うリハビリが実現

株式会社ミストラルサービス

機能訓練指導員(柔道整復師)

課題
  • 機能訓練記録入力に時間を要し、寄り添った訓練が困難だった
  • 機能訓練指導員間での情報共有が難しかった
  • 機能訓練後にまとめてPCに記録入力をするのが手間だった
結果
  • 大幅時間短縮で一人ひとりの利用者に個別の訓練を提供可能に
  • リハ専門職でない看護師にスムーズにプログラム説明ができる
  • タブレットのため隙間時間にサクッと記録できる
  • 社名・事業所名:株式会社ミストラルサービス ミストラル介護センター綾部
  • 所在地:京都府綾部市
  • 定員数:38名
  • 専門職:柔道整復師、歯科衛生士在籍、看護師在籍

京都府綾部市にあるミストラル介護センター綾部は、定員数38名の1日型の通所介護事業所です。幅広い介護度の方に対応し、訓練目的からレスパイト利用まで、高齢者の在宅生活を支えるために、楽しみながら通えるアットホームな施設づくりを大切にしています。

昼食には、世界の名物料理が手作りで出されることもあり、利用者様や職員にとっても楽しみの一つ。また、デイサービスでは珍しく、歯科衛生士が在籍しており、口腔ケアの取り組みにも注力しています。

当事業所では、2023年4月からRehab Cloud デイリーを導入いただきました。PCが苦手な職員が多いなか、以前は実施記録が負担になっていましたが、業務効率が大幅に改善し、生活リハビリに向き合う時間を増やせたそうです。今回は、柔道整復師である機能訓練指導員にデイリー導入のきっかけやその後の変化について詳しく伺いました。

▼導入経緯

機能訓練記録、介護記録作成で業務が逼迫

当事業所は職員の2/3が40、50代で、PC操作が苦手な職員が多い傾向にあります。そのため、実施記録の文字入力に時間がかかっていたり、別のページを開いてしまうと、元のページがわからなくなったりすることが多々ありました。なかでも機能訓練記録は、入力項目が多く、特に苦手意識がありましたね。

介護記録においては、利用者名簿にバイタル、入浴の有無、食事情報のほか、特記事項をメモし、利用者様が昼食後の休憩をとっている間にあわただしくPC入力していました。連絡帳もこの時間に済ませなければならなかったので、とにかく必死。大型のデイサービスであるため1日の利用人数が多く、実施記録に時間がかかるこの状況では、機能訓練にゆとりを持てなかったことが悩みでした。

デイリーの導入は、説明会に参加し、本部の方針で決まりました。私も説明を聞いて、「タブレットなら直感的に入力できるのでは」と思い、PC入力が苦手な職員の負担を減らせるシステムの導入に賛成しました。正直、年配の職員は苦手な方も少なくないので、本当に使えるかどうか不安はありましたが、現場に合った方法で取り組めています。

▼導入後の結果

デイリーの直感的な操作性とわかりやすいデザインが魅力

デイリーの魅力は、最初に思ったとおり、直感的に操作できるところです。PC操作のときに困っていた画面移動や入力項目の多さは最小限にとどまり、記録業務が非常に簡単になりました。介護記録は一画面で操作でき、特にバイタル入力は打ち込みやすくて、職員からも好評です。

一目で何がどこにあるのかわかる親切なデザインで、若い職員に至ってはマニュアルを見ずとも操作を覚えられました。やはり、タブレット世代でないと、苦手意識は残りますが、PCよりはるかに敷居が下がったようです。

一括入力、定型文で連絡帳作成がスムーズ、作業が減った

連絡帳の文章入力においても作業量が減少しました。「一括入力」や「一括保存」機能を使えば、スピードアップが可能で、職員も「ラクになった」と喜んでくれています。季節の定型文を選んで一括入力できる機能のおかげで、わざわざコピペする必要がなくなり、助かりました。

後から利用者様に合わせて個別に文章の変化を加えれば終了するので、とてもスムーズです。紙記録が全てなくなったわけではありませんが、現場に合ったやり方でデイリーを導入した結果、連絡帳作成の時間は30分程度短縮しました。

隙間時間で機能訓練記録ができる、1日40分かかっていたのが10分に

機能訓練記録は、訓練後から送迎までの時間に機能訓練実施者分を入力しており、40分程かかっていました。実施状況、実施時間、訓練中の様子などの内容をPCに入力していて、機能訓練記録だけでもかなりのボリュームです。

しかし、デイリーならこれらの作業が隙間時間で可能です。実施状況や時間は1タップで完結しますし、午前中に訓練した人に関しては、お昼休憩までの時間に集中して取り組めば、5〜10分で終了。タブレットさえそばにあれば、立ったままでも入力できるので、記録業務に対する敷居が下がったのは、大きな変化ですね。

機能訓練記録だけでも確実に30分の時間削減ができているので、計画書の作成や興味関心チェックシートの評価、体力測定など、ほかの業務が滞りなく進むことがうれしいです。機能訓練指導員の視点からも、すべての記録業務が簡略化したことに満足しています。

寄り添った訓練実現にも寄与。99歳の利用者が歩けるように

小集団のグループ訓練のほかに、個別での訓練にも時間をかけられるようになりました。以前は、利用者数が多い分、一人ひとりにかけられる時間が限られており、生活リハビリにゆっくり向き合えていませんでした。しかし、今では記録時間の削減で生まれた30分を使って、個々の目標にあったプログラムを実施できるようになっています。

その変化は利用者様のADL能力のアップにも大きく影響しました。99歳、車椅子利用、要介護度3の利用者様が、見守り下での歩行が可能となったのです。この方は、もともと歩行能力が著しく低下していたわけではなかったのですが、「こんなに歩けた」という成功体験が気持ちを元気にさせ、屋外散歩が可能になるほど、身体機能も向上しました。個別に関わる時間が増えたことによって、利用者様に還元できたよい事例です。

ほかにも、生活リハビリの点でそれぞれのペースに合わせた関わりを持つ余裕ができました。たとえば、トイレ動作は、立ち上がり・移乗・立位保持・ズボンの上げ下ろしなど、要素が多く、とても時間がかかります。ポータブルなのか、ご自宅のトイレなのかなど、目標の難易度に差はありますが、利用者様を見守る時間的余裕があれば、デイサービスの生活リハビリを支えるという役割を果たすことにつながるでしょう。

いつでも写真付きプログラムが見られる安心感

デイリーは、情報共有にもとても役立っています。機能訓練記録のページから目標とプログラム内容を確認できるので、機能訓練指導員間の共有がスムーズになりました。私自身は柔道整復師ですが、ほか2名は看護師です。

これまで、私が休みの日は引き継ぎのメモを毎回用意していましたが、デイリーでは、プログラムが写真付きでわかりやすく説明してあるので、リハビリ専門職でない指導員であっても安心して取り組めます。

また、写真付きのプログラムは、新規の利用者様に対応する際にも助かります。タブレットの画面を一緒に見ながら、どんな運動をするのか確認していただけるので、ありがたいですね。以前は、プログラムを説明するとき、紙に印刷していましたが、いつでも携帯できるタブレットならその手間やコストを削減できます。すべての記録をタブレット1台で管理できるデイリーを導入して率直によかったと感じています。

利用者に楽しんでもらえるレクリエーションに変化

デイリーによる記録時間の削減は、利用者様との関わり方にも変化をもたらしてくれました。利用者様と向き合える時間が増やせたのは一番うれしい成果です。以前は、コロナ禍で利用者様同士が密に交流できませんでしたし、人員的な負担もあり、凝ったレクリエーションを提供できずにいました。

しかし、コロナが第5類に区分変更されるよいタイミングでデイリーを導入したので、職員に気持ちのゆとりができ、レクリエーションのバリエーションを増やすことができました。利用者様にとって楽しく豊かな場所になるような工夫を積極的に取り組めるようになってきたのです。

▼今後の展望

時間ゆとりを持って機能訓練したいならぜひデイリー活用を

当事業所は、これからも一人ひとりに寄り添って、私生活にまでアプローチし、自立支援を進めていきたいと考えています。現実的に、機能訓練の短い時間でできることは限られていて、高齢者にとって週1、2回の訓練で大幅な能力アップは難しいです。しかし、そのなかでもいかにゆとりを持って機能訓練に取り組めるかが大切だと私は思います。

デイサービスでの機能訓練は、利用者様の気持ちに働きかけられる手段です。「できる」というモチベーションを持っていただくことがADLの向上につながり、ご自宅での生活を豊かにします。生活リハビリは時間にゆとりを持てば、介護職員でも可能です。ほかの事業所様もデイリーを利用すれば、「時間の余裕」という武器を手に入れられるでしょう。

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