介護記録のペーパーレス化でスムーズな請求業務が実現

一般社団法人みかも高齢者福祉支援センター
後藤理都子さん(管理者)
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- 実績確認では、3種類の記録の照合を行っていた
- ケアマネへの紙の書類提出時の対応に時間がかかっていた
- 報酬改定時期でのソフト切り替えだったため不安が大きかった
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- 記録と請求が紐づくことで各記録との照合が不要に
- 記録の電子化により、いつでもケアマネに書類を提出できる
- 丁寧な伴走支援で報酬改定の時期でもソフトを切り替えられた
- 社名・事業所名:一般社団法人みかも高齢者福祉支援センター ステップわかば
- 所在地:栃木県佐野市
- 定員数:15名
- 専門職:看護師
栃木県佐野市にある「ステップわかば」は、利用者が楽しく過ごせることを大切に運営を行う機能訓練特化型デイサービスです。利用者は元気な方が多く、歌に合わせてリズムを取りながら機能訓練を実施。筋力維持・向上を目的とした個々に合わせた運動プログラムのほか、足浴、手指運動、口腔体操といったケアも提供しています。
ステップわかばでは、これまで紙ベースの業務による非効率さや、残業が恒常化した請求業務の負担の大きさに課題を感じていました。そこで、課題解決のために「Rehab Cloud」を導入。記録業務がペーパーレス化したことにより、請求業務の大幅な効率化と負担軽減を実現しました。
今回は、導入前に抱えていた課題と導入後の効果について、管理者の後藤理都子さんにお話を伺いました。

実績確認のトリプルチェックで苦労
以前は、請求ソフトへの実績入力のミスを防ぐため、送迎表・業務日報・フロア記録を照合する「トリプルチェック」を行っており、月末の請求業務は大きな負担になっていました。
一つひとつ丁寧に確認し、他の記録との整合性を取る必要もあったため、結果としてトリプルチェックとなっていたのです。おかげで、返戻や過誤は発生しませんでしたが、毎月月末はストレスで胃痛に耐える多忙な毎日でした。
実績の作成から伝送業務、ケアマネジャーへの連絡など、すべてを一人で対応していたこともあり、残業は当たり前でした。

振り替え利用者など不規則なケースの実績確認も大変だった
ありがたいことに、皆勤賞を目指して来所される利用者様が多く、お休みされても振り替え利用される方がほとんどです。そのため、利用予定が日々変動し、実績確認のミスによるトラブルも発生していました。
また、個別機能訓練の対応を予定していた2名の指導員のうち1名が急遽対応できなくなると、(Ⅰ)の算定区分が「ロ」から「イ」に変わり、請求できる単位が変動するということもあったのです。こうした変更の際に職員間での共有漏れがあると、請求時に確認・修正が必要となり、結果的に業務負担が増加していました。
全ての記録を紙で記入、ケアマネへの書類提出に時間を要した
機能訓練記録、体調チェック、バイタル測定など、すべての記録を紙で行っており、ケアマネジャーへの報告書も紙で管理していました。そのため、提出依頼があるたびに書類を探し、お渡しするのに時間を要していました。
職員が急いで記入しているケースでは文字が読みづらいこともあり、日付や時間の記載漏れといったミスも頻発。そのため、100名近い利用者様のモニタリングや身体機能評価、実績を、紙の記録をもとに介護ソフトに1を立てる作業には、毎日2時間近い残業が発生していました。
すべての記録を電子化し、ペーパーレス化を実現
Rehab Cloudの導入を決めた理由は、通所介護計画書の作成から請求まで一元管理できる点に魅力を感じたからです。タブレットでその場で記録の入力ができ、画面も直感的でわかりやすく、介護記録をペーパーレス化できると確信できました。
導入後は、業務効率と正確性を担保できています。職員全員がタブレットで入力できる環境が整い、業務の効率化と正確性が両立しています。
全書類のペーパーレス化でケアマネに必要な書類をすぐ提出できる
全書類をペーパーレス化したことで、ケアマネジャーから依頼があった際にはすぐに書類を提出できるようになりました。以前のように、依頼後に慌てて準備することもなくなり、業務が滞ることもありません。Rehab Cloudから必要なデータを出力するだけなので、すぐに対応が可能です。
現場でもタブレットで計画の確認や記録ができ、利用者様の情報もすぐに把握可能です。紙での管理が不要になっただけでなく、誰でも簡単にソフトを操作できるようになり、業務全体が大きく効率化されました。

記録と請求が紐付いているため実績チェックは1回のみ
以前は時間のかかっていた実績作成も、現在は目視確認だけで済み、月末の1日で対応可能になりました。現場でタブレットに入力された記録がそのまま請求データと連動するため、書類の確認やパソコンへの再入力が不要になったのです。
記録と請求が紐づいていることで、以前のようなトリプルチェックも不要となり、請求業務は他の職員にも任せられるようにもなっています。業務のストレスが大幅に軽減され、確認作業や職員間のやり取りも減ったことで、スタッフ全員が喜んでいます。
介護報酬改定の時期でも、問題なく介護ソフトを切り替えられた
Rehab Cloudへの切り替えは介護報酬改定のタイミングでしたが、サポートスタッフの丁寧な支援により、問題なく進めることができました。当初は不安もありましたが、具体的なスケジュールを立てていただいたことで、業務が忙しい中でも安心して導入作業を進められたと実感しています。
私は導入にあたり、「職員一人ひとりがRehab Cloudを使いこなせること」が重要だと考えていました。その旨を伝えると、担当者が各業務に応じた使い方を丁寧に指導してくださり、問い合わせにも迅速・丁寧に対応してくれました。些細な疑問でもすぐに解決できたことで、期待どおりの業務効率化が実現しています。
「誰でも使いこなせるようになってほしい」というサポートの姿勢が伝わり、職員全体のモチベーションも向上。チームが一丸となって取り組めるようになりました。

個々の運動メニューの提供ができるように
Rehab Cloudの導入によってペーパーレス化が実現し、業務全体の負担が大きく減少しました。その結果、利用者様と向き合う時間が増え、利用者様一人ひとりへのきめ細かい機能訓練やレクリエーションの時間をこれまで以上に充実させられるようになりました。
また、最近では新たに口腔機能向上加算や科学的介護推進体制加算の算定もスタート。今後は、より質の高い個別プログラムの提供と、科学的介護の推進に取り組み、効率的かつ高水準なサービス提供を目指していきます。
