“手書きが当たり前”という思い込みを変えた記録請求のデジタル化

株式会社押川

押川輝美さん(管理者)

課題
  • 請求業務は提供票をコピーし、手書きで実績1立てしていた
  • 手書きによる記録業務が大きな負担だった
  • 管理者業務の時間が全体の2割程度しか確保できなかった
結果
  • サービス提供用の実績入力がワンボタンで完了
  • 複数あった手書き業務がタブレット1つで完結
  • 職員との面談の時間を作れ、離職防止に繋がっている
  • 社名・事業所名:株式会社押川  ケアセンターわかば
  • 所在地:広島県竹原市
  • 定員数:18名
  • 専門職:看護師

広島県竹原市にある「ケアセンターわかば」は、午前・午後・1日の3パターンで利用できる定員18名のデイサービスです。元気で明るいスタッフと共に、運動を中心としたサービスを提供しています。心も体も元気になっていただくことを大切にしており、1対1の個浴や体を温めるマッサージなど、利用者やご家族に喜ばれる取り組みを実施しています。

しかし、ケアセンターわかばでは人手不足により、サービスの質を維持することが課題となっていました。紙への手書きによる記録や請求業務も大きな負担となっていたため、そうした事務作業の負担を軽減し、利用者と向き合う時間を増やすために「Rehab Cloud」の導入を決断しました。

導入後は多くの手書き作業が不要となり、記録や請求業務が大幅に簡素化されています。「働き方に対する概念が変わった」と語る管理者・押川輝美さんに、導入前の課題や導入後の変化についてお話を伺いました。

サービスの質を維持したいのに、人手が足りない

ケアセンターわかばでは、利用者・ご家族・ケアマネジャーにご満足いただき、心も体も元気になれるサービスを目指して運営しています。しかし、そうしたサービスの質を維持するには、人手が不足しているという課題がありました。

介護保険サービスの人員基準は満たしているものの、運動・個浴・マッサージといった質の高いサービスを提供するには、どうしても人員が足りなかったのです。さらに3つの時間帯でサービスを提供しているため、職員への負担はより大きくなっていました。サービス提供時間中は、利用者様の対応に追われ、事務作業にかける時間を確保できない状況でした。

私自身も、介護・記録・送迎・事務など人手が足りない業務を担っており、管理職としての業務に時間を割くことが難しかったです。求人を出しても応募が少なく、離職もあり、厳しい状況が続いていました。

月末の請求業務は提供票をコピーし、手書きで実績1立て

月末は、日常業務に加えて請求業務も発生するため、負担はさらに大きくなります。

サービス提供票に手書きで1立てをして実績を作成し、それをコピーしてファイリング。さらに、その票をケアマネジャーに渡していました。本来はどちらか1つでよかったものの、介護ソフトで作成した実績も念のためお渡ししていました。

実績を送る前に電卓で単位数を計算したり、介護ソフトに間違いがないことを確認するための計算をしたりと、手作業での対応が多かったです。毎月1日にケアマネジャーに実績を渡していたため、月末は「何としても終わらせなければ」と、職場が殺気立つような雰囲気になることもありました。

情報共有は紙が一番スムーズだと思い、介護記録は手書きで

古い考えかもしれませんが、細かい情報共有には紙が最も確実だと思い、介護記録も手書きで行っていました。2010年の開業以来、10年以上そのやり方を続けていたため、「記録や請求はそういうもの」と思い込んでいた部分もあったと思います。

朝のミーティングで口頭で情報共有はしていましたが、細かい内容まですべてを伝えられるわけではありません。社員だけでなくパートや看護師もいますので、すべての方に詳細を伝えるには紙が一番だと思っていました。看護師には、紙のカルテでも情報を確認するようお願いしていたほどです。

連絡帳も手書きにこだわっていたのですが、それは「温かみがある」と考えていたからです。ただ、良かれと思ってやっていたことでも、3パターンの利用者対応がある中での負担は大きなものでした。

手書きだった請求・記録業務のデジタル化でスタッフの負担軽減

Rehab Cloudは、タブレット端末で日々の記録ができ、それがそのまま請求に反映される仕組みに魅力を感じ、導入を社長に相談しました。すでに計画書の作成で活用していたこともあり、「職場環境が良くなるのであれば」と、導入が決定しました。

導入により手書きの作業は不要となり、記録や請求業務が大幅に簡素化。スタッフの負担も軽減されました。10年以上続けてきた手書きでの対応が、当たり前ではなかったことに気づかされ、「働き方そのものに対する認識が変わった」と実感しています。

手書きで1立て不要!実績はワンボタンで作成できる

今では、送迎終了後のタイミングで、実績や請求書まで作成できるようになりました。最終日に行うのは、その月の記録をもとにサービス提供票の実績をボタンひとつで出力するだけ。以前のように手書きで1立てをする必要もありません。

万が一の間違いが起きないよう、1週間ごとに記録を反映し、実績を作成する運用方法を採用しています。時間が経つと記憶が曖昧になるため、データの正確性を保つ意味でも有効です。

タブレットによる日々の記録がそのまま月末の実績に反映されるのは非常に助かります。以前行っていたダブルチェックも不要となり、請求業務が格段に効率化されました。

「手書きで記録することが仕事」だと思い込んでいた

10年以上、「手書きで記録することが仕事」と思っていましたが、実際に楽になると、その考えが根本から変わりました。導入当初はタブレットでの記録に抵抗を示していた看護師も、今では率先して出欠やバイタルを入力してくれています。全職員がタブレットを使えることで、情報共有もスムーズになりました。

連絡帳も今では定型文をベースに作成してお渡ししていますが、ご家族から「冷たい」といった反応をいただいたことはなく、むしろ以前と変わらずしっかり読んでくださり、反応もいただけています。

3パターンの利用がある中で、手書きに追われることもなくなり、それぞれの時間帯にしっかりと対応できています。サービス提供後に仕事をまとめて処理することもなくなり、業務全体が効率的になりました。

少人数でもサービス品質を維持できる体制が実現

人手不足の中で心配していたのは、職員のストレスが積み重なり、サービスの質が低下することでした。しかし、Rehab Cloudの導入により事務作業が効率化され、職員の負担が軽減されたことで、サービスの質を保ちながら、利用者との時間をしっかり確保できるようになりました。

職員からも「タブレットで入力できるので仕事が楽になった」という声が多く上がり、少人数でも事務業務が回るようになったと実感しています。

職員とコミュニケーションする時間がとれた

請求や事務作業の効率化によって、利用者様だけでなく職員とも、今まで以上にコミュニケーションを取れる時間ができました。パート職員が帰る前に少し話す時間や、定期的な面談の時間も確保できています。プライベートやご家族の話を聞けることは、信頼関係を築くうえでとても大切だと思います。

私がいくら頑張りたいと思っていても、職員がいなければ施設は成り立ちません。会話をしてコミュニケーションを取ることで働きやすい環境を作り、職員には少しでも長く働いていただきたいです。

人材不足は依然として深刻で、現在はサービスの維持で精一杯というのが正直なところです。しかし、Rehab Cloudの機能をもっと活用できれば、さらに業務が変わるのではないかと期待しています。この課題が解消されたら、今まで以上に利用者様の心と体の健康を支えるサービスを提供していきたいと考えています。

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