ADLとIADLの違いとは |介護における定義・項目・アセスメント・評価の違い
現場ノウハウ
2024/11/06
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更新日:2024/10/21
「介護の作業マニュアルはあるけど、運営指導(実地指導)のためにしか使わない」という事業所も多いのではないでしょうか。介護現場で質の高いサービスを提供するためには、作業マニュアルを作成しサービスの質を統一するのが大切です。ここでは、介護マニュアルの作成方法から活用方法まで詳しく解説しています。
この記事の目次
介護現場でマニュアルが必要な理由として、以下のメリットがあることがあげられます。
マニュアルによって業務の流れややり方が決められていれば、新人職員でも、同じ手順で業務を行うことが可能です。職員間の業務手順が一定に保たれることで、生産性の向上につながります。
また、問題が発生したときの判断基準や対応方法が決められていれば、職員が独断で判断することがなくなり、事故・トラブルの予防が可能になるでしょう。
人材育成の際も、あらかじめ受けるべき研修内容を決めておくことで、職員にとって必要なスキルを効率的に学べます。
マニュアルを未作成のまま介護サービスを続けると、以下のようなリスクが生じる恐れがあります。
このように、マニュアルの未作成は運営に悪影響を与えるだけでなく、利用者やその家族にも迷惑がかかる可能性があります。
職員によるサービスのムラや緊急時の対応の遅れなどを防ぐためにも、マニュアルを作成することが大切です。
マニュアルは単純に作業手順を書くだけではうまく伝わらない可能性があります。
誰が見てもわかるような内容を意識するには、以下のポイントをおさえて作成しましょう。
ここではそれぞれのポイントについて詳しく解説します。
なるべく画像を利用して視覚的にわかりやすいマニュアルを作成しましょう。マニュアルのなかには、文章だけでは伝わりにくい部分もあるでしょう。
そのような部分に写真や図解を挿入することで、初心者でもわかりやすくなります。情報を整理・把握するために、見出しをテンプレート化して統一感を持たせるのもおすすめです。
どの範囲の業務までをマニュアル化するのかを事前に決めておきましょう。すべての業務をマニュアル化すると、範囲が広すぎて作成時間が大幅に増える原因となります。
覚えるのにも時間がかかるので、なかなか業務に反映できない可能性もあるでしょう。最初は作業範囲を広げすぎないように注意してください。
まずは毎日行う業務、職員の判断に任せるとサービスの質が大きく変化するような業務などを最優先にしましょう。
長い文章で解説すると内容が理解しにくく、マニュアルとして機能しなくなる可能性があります。文章が長くなる場合は、箇条書きやフローチャートなどを利用してわかりやすくまとめましょう。
悪い例・良い例は以下の通りです。
【悪い例】
利用者の体調管理では、体温と血圧、SpO2を計測して、本日の調子を伺います。
利用者の体調がすぐれない、あるいはバイタルに異常がある場合は上司や看護師に状況を伝えた後に、問題がある場合は医師に相談して、何かしらの処置があれば家族に連絡をするようにしてください。
【良い例】
利用者の体調管理では、以下の内容をチェックします。
利用者の体調がすぐれない、あるいはバイタルに異常がある場合は、以下の流れで対応してください。
マニュアルを作成しただけで、職場内でそのルールが浸透するわけではありません。ここではマニュアルを周知させるための方法について解説します。
マニュアルを使用しながら教育することを心がけましょう。マニュアルに則った教育をすることで、どの職員も同じようにスキルを獲得できるようになります。
また、新人教育やスキルアップ研修では、マニュアルの活用方法についても教育しておくことが大切です。
職員が自己判断で行動しないように、「何か不明点があればマニュアルを確認しよう」という状態にしておくと、問題やトラブルの防止につながります。
いつでもマニュアルを見返せるように、手に取れる場所に置いておきましょう。マニュアルが複数用意されている場合は、確認しやすい場所に置いておくと効果的です。
たとえば、入浴介助のマニュアルであれば脱衣場に、食事介助のマニュアルであればデイルームに設置するのがおすすめです。
また、マニュアルをすぐに確認できるように、チェックした後は必ず元の場所に戻すように決めておきましょう。
作業内容に変更があった場合は、速やかにマニュアルを差し替えましょう。
古い作業内容が記載されているマニュアルのままだと、確認したときに混乱する原因となり、予期せぬトラブルにつながる恐れがあります。
内容を差し替えるために、マニュアルデータがある場所も共有しておくと良いでしょう。マニュアルの差し替えを行う担当者を決めておくと、よりスムーズに内容を更新できます。
効率よく介護マニュアルを作成するには、以下のような工夫が重要です。
マニュアルの書き方をテンプレート化しておけば、新規作成時や更新時も効率よく作業を進められます。
また、介護業界専用のテンプレート化ツールを活用するのもおすすめです。
ツールを導入すれば形式が崩れることもなく、時間の短縮につながるので、コストをかけられる場合はこちらの方法も検討してみましょう。
介護現場のマニュアルの作成は、事故やトラブルを防ぐだけでなく、業務を効率化して生産性を高めるためには欠かせない要素です。
マニュアルの作成を怠ると、提供するサービスの質が低下し、利用者や家族にも悪影響をおよぼす恐れがあります。
マニュアルを作成する際は、ただ文章で説明するのではなく、画像を利用して視覚的にわかりやすいように工夫しましょう。
また、フローチャートを作っておくと、作業や対応の流れが明確となります。誰でもわかりやすい介護マニュアルを作成し、職員全体に浸透させていきましょう。
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