介護請求ソフトとは？メリット・選び方・国保連のソフトとの違いについて解説

※2025年2月時点情報

介護請求ソフトとは？

これから介護請求ソフトを導入したいと考えている方向けに、以下で基本情報について解説します。

介護請求ソフトは請求を作成して伝送できるソフト

介護請求ソフトとは、利用者情報・サービス利用の実績・介護記録などのデータを入力し、請求業務を行うためのソフトです。

介護請求業務では、必要となるデータを元に請求金額を計算し、国保連への請求書を作成し、インターネットを利用して伝送します。国保連だけでなく、利用者への負担金の請求書の発行も必要です。

このような介護請求に関するさまざまな業務を、効率的かつ正確に行うことをサポートしてくれるのが介護請求ソフトなのです。

介護請求ソフトでおもにできること

介護請求ソフトで、おもにできることは以下の通りです。

• 国保連への請求書の作成
• 国保連へのデータの伝送
• 利用者情報の登録や管理
• 利用者への請求書や領収書の発行
• 口座振替・入金の管理
• サービス提供の記録
• 計画書の作成

このように、それぞれの事業に合わせて利用できるさまざまな機能が備わった介護請求ソフトが販売されています。中には、請求だけでなく、福祉施設における業務を一元管理して行える介護ソフトもあります。

民間の介護請求ソフトと国保連伝送ソフトの比較

介護請求ソフトには、大きく分けて民間のものと、一般的に国保連伝送ソフトと呼ばれる国保中央会が提供するものの2種類があります。以下でその2つの料金や機能の違いについて解説します。

介護請求ソフトと国保連伝送ソフトの料金の比較

民間の介護請求ソフトは、月額料金で使用できるものが多く見られます。その金額は、数千円から数十万円とサービスによってさまざまです。クラウドで利用できるものも多く、初期費用が安く、導入もスムーズに行えます。

国保中央会の国保連伝送ソフトは、初期費用としてソフトの利用料60,000円と電子証明書発行料13,200円がかかります。オンプレミスでの利用となるので、使用するパソコンにインストールが必要です。2台で使用したい場合には、電子証明書発行料が2台分になるので、その分の費用がかかります。初期費用はかかりますが、月額料金は無料です。ただし、3年ごとに更新が必要となる点に注意が必要です。

参考：介護伝送ソフト｜国民健康保険中央会

介護請求ソフトと国保連伝送ソフトの機能の比較

国保中央会の国保連伝送ソフトは、国保連への請求データの作成と伝送に機能が特化しています。台帳管理機能や請求書作成が行える「簡易入力ソフト」と、国保連への伝送を行うための「伝送通信ソフト」のみが利用可能です。利用者への請求書の作成、計画書の作成などの機能は備わっていません。

一方で、民間の介護請求ソフトは、国保連への請求書の伝送に限らず、利用できる機能が豊富に用意されています。事務補助、勤怠管理、給与計算といった介護施設で求められる便利な機能が利用できます。利用できる機能はそれぞれのソフトによってさまざまですが、費用と機能を検討して自分たちにあったものを選べることが民間の介護請求ソフトの魅力です。

介護請求ソフトを利用するメリットとは

介護請求ソフトを利用することで得られる効率的な請求業務、正確なデータ作成、情報管理の効率化といったメリットについて解説します。

効率的な請求書作成

介護請求ソフトを導入すると、効率的な請求書の作成が行えます。介護請求ソフトは、利用者の情報やサービス利用の実績を入力することで、請求金額の計算まで一貫して処理が可能です。それにより、毎月発生する利用者や国保連への請求書の作成にかかる時間を短縮できます。

ミスのない正確な請求が行える

介護請求ソフトは、紙からの転記の必要がなくなり、データ入力の際の抜け漏れも防げるのでミスのない正確な請求が行えます。介護請求ソフトには、入力のミスや利用者の情報と加算の組み合わせが間違っていた場合にエラーを表示させる機能が備わっているものもあります。国保連への請求データの伝送前にミスに気づけるので、返戻のリスクを減らすことが可能です。

情報の整理や利用がスムーズに行える

介護請求ソフトを利用すると、利用者情報・請求書・明細書などのデータを保管できるので、整理や利用がスムーズに行えます。それにより、紙をファイリングして保管するといった書類管理の業務も削減できます。

整理された状態から必要なデータを検索して簡単に見つけられるので、請求業務以外の業務の効率化やサービスの品質の向上につなげられるでしょう。

介護請求ソフトの失敗しない選び方

初めて介護請求ソフトを導入する方向けに、機能・料金・使いやすさといった選び方のポイントについて解説します。

必要な機能が備わっている

介護請求ソフトを選ぶときには、事業所でどのような課題や困りごとを洗い出し、それを解決する必要な機能が備わっているか確認しましょう。介護請求ソフトは、さまざまな種類が販売されており、利用できる機能も豊富です。さまざまな機能が利用できると便利に感じるかもしれませんが、それが事業所の抱えている課題を解決するものでなければ導入の効果は低くなります。

費用が予算に見合っているか

初期費用にランニングコストを含めたトータルコストが、予算に見合っているかしっかりと検討しましょう。費用について検討する際は、機能とのバランスが大切です。機能が充実していても、費用が経営を圧迫するようであれば現実的なソフトの導入とは言えないでしょう。

また、費用を安く抑えることを優先して、機能が不足していたり、使いづらかったりといったソフトを選ぶと、新たな介護請求ソフトへの乗り換えが必要になることも考えられます。

事業所の規模や解決したい課題を踏まえて必要な機能を明確にし、導入によって得られるメリットが費用に見合っているか見極める必要があります。

業務での使いやすさ

介護請求ソフトは、日々の業務での使いやすさも重要です。機能が充実していても、操作方法がわかりづらければ、スタッフはストレスを感じます。そのような抵抗感から今までのやり方を続けたり、業務の精神的な負担が増加したりといった結果を招く可能性もあります。

使い勝手や業務で利用する際の懸念点を現場のスタッフと話し合い、問題なく使えるか検討してから導入は行いましょう。

主な介護請求ソフト10選

主な介護請求ソフトについて紹介します。介護請求ソフトを選ぶ際の、ぜひ参考にしてください。

Rehab Cloud（リハブクラウド）

Rehab Cloud（リハブクラウド）は、計画・LIFE・記録・請求が誰でも簡単で安心に行えるデイサービス向けの科学的介護ソフトです。職員の事務作業の時間を減らし、利用者に向き合える時間を増やして介護現場の付加価値とアウトカムの向上が実現できます。わかりやすい画面と操作性で、使いやすさにこだわって作られているので、誰でもスムーズにデータの入力が行えます。

介護請求ソフトは、パソコンが苦手な職員でも使いやすく、スムーズに運用できることも重要。介護請求ソフトの導入について不安がある方は、無料で相談できるRehab Cloudがおすすめです。

参考：介護ソフト・介護システムならRehab Cloud（リハブクラウド）

カイポケ

カイポケは、国保連請求・個別支援計画書・各種帳票・データ連携を一貫して行えるクラウド型の介護ソフトです。導入事業者数51,950という確かな実績を持っています。

参考：介護・看護・障害ソフトやシステムならカイポケ｜新規導入数No.1

ほのぼのNEXT

ほのぼのNEXTは、ケアの記録や請求業務をICT化を実現し、介護現場をサポートする介護ソフトです。画面デザインや操作性の良さ、導入後のサポートが評価されており、71,900以上の事業所で利用されています。

参考：ケア記録から介護請求まで連動 介護ICTソフト「ほのぼのNEXT」 | NDソフトウェア

カナミック

カナミックは、日々の介護記録から経営管理までサポートするクラウド型の介護ソフトです。介護事業所の経営者目線の機能が充実していることが特徴。経営状況の見える化に役立つ売上・入金管理機能、情報共有機能、介護事業所の経営状況のグラフ化といった機能が利用できます。

参考：クラウド型介護ソフトならカナミック｜介護記録から請求管理まで対応

ワイズマンシステムSP

ワイズマンは、医療・介護・福祉のシステム分野で培ってきたノウハウと実績を持つICT企業です。地域包括ケアの実現のため、医療と介護の連携支援にも取り組んでいます。ワイズマンシステムSPは、介護・福祉のすべてのサービスをカバーする豊富なサービスを提供しています。介護現場のICT化を総合的に支援しています。

参考：カルテ・介護ソフトの開発・販売｜医療と介護・福祉のワイズマン

CAREKARTE（ケアカルテ）

CAREKARTE（ケアカルテ）は、介護現場を知るシステム会社という強みを生かし、介護を必要とする方と介護事業所のスタッフが向き合う時間を増やすことをサポートしています。介護・障害福祉施設で行われる記録・プラン・請求までの運営を一貫して行える介護ソフトです。約19,000の事業所への導入実績があります。

参考：CAREKARTE（ケアカルテ）とは – 株式会社ケアコネクトジャパン

ファーストケア

ファーストケアは、介護業務の経験者と共に開発された現場の声を形にした介護保険業務記録用ソフトです。請求・記録・計画書作成といった介護の現場で必要となる機能を1つのソフトで提供しています。

参考：ファーストケア | 株式会社ビーシステム

介舟ファミリー

介舟ファミリーは、介護保険と障害福祉の2つの制度に対応したクラウド型介護ソフトです。請求・給与計算・入金管理まで対応しています。パソコンが苦手な方でも簡単に使えるように配慮した、シンプルでわかりやすい画面と操作性が特徴です。

参考：介護ソフトなら「介舟ファミリー」 – 介舟ファミリー

トリケアトプス

トリケアトプスは、現場の声から生まれた従量制の業界最安値のクラウド型介護ソフト・介護システムです。初期費用が0円で、利用人数や対応サービスによって料金が変わる従量制を採用しています。

参考：介護ソフト・介護システムの導入ならトリケアトプス｜業界最安値

ケア樹

ケア樹は、計画書管理・記録・請求・情報共有といった介護事業所の一連の業務を効率化できるクラウド型介護ソフトです。パソコンとiPad専用の介護記録アプリにも対応しており、全国で4,000を超える事業所への導入実績があります。

参考：介護ソフトが月額システム利用料0円で利用できる【ケア樹】

ナーシングネットプラスワン

ナーシングネットプラスワンは、導入の行いやすさや使いやすさを徹底的に追求したクラウド型介護ソフトです。直感的に操作できるシンプルなデザインが特徴で、効率的に日々の作業が進められます。各種帳票・日々の記録・国保連請求まで一気通貫で行えるコスパの高さが魅力です。

参考：介護ソフト・介護システムならナーシングネットプラスワン｜クラウド型で安心管理

事業所の課題や困りごとが解決できる介護請求ソフトを選ぼう

介護請求ソフトを導入すれば、利用者情報・サービス利用の実績・介護記録などのデータを入力して請求業務を効率化できます。しかし、ソフトによって利用できる機能はさまざまです。費用の安さだけを判断基準にせず、事業所が抱える課題や困りごとが解決できる機能が備わった介護請求ソフトを選ぶことが大切です。