夜勤職員配置加算とは|算定要件から平成30年度の見直しについて

介護保険法

通所介護以外

更新日:2024/07/26

夜勤職員配置加算とは、夜間に必要な人員配置より多くの人員を配置した場合に算定できる加算です。平成30年度の介護報酬改定では、「夜勤職員」のかわりに「見守り機器」を導入することで算定できるようになり、さらに加算(Ⅲ)と(Ⅳ)の新設により対象が拡大しました。そこで今回は、夜勤職員配置加算の算定要件や単位数、平成30年度の算定要件の見直しについてまとめてご紹介します。

夜勤職員配置加算とは

夜勤職員配置加算とは、夜間に必要とされる人員よりも多くの人員を配置した場合に算定できる加算です。

ご利用者様が24時間入居している施設では夜間もスタッフの人員配置が必要となります。ご高齢者を対象とした介護施設では、夜間であっても医療処置や介護を行う必要があるため、最低人員数が定められています。そこで夜勤職員配置加算では、最低人員数よりも多く人員を配置し、より安心・安全な環境を提供することで加算が算定できるようになりました。

夜勤職員配置加算が算定できる事業所

夜勤職員配置加算が算定できる介護サービスにはどのようなものがあるか知っていますか?

短期入所生活介護

・介護老人福祉施設

・地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護

夜勤職員配置加算の単位数

夜勤職員配置加算の取得できる単位数は平成30年度の介護報酬改定にて大幅に拡大しました。単位数は、以下の通りです。

短期入所生活介護の場合

従来型の場合  
(Ⅰ):13単位/日ユニット型の場合
(Ⅱ):18単位/日従来型の場合
(Ⅲ):15単位/日(新設)ユニット型の場合
(Ⅳ):20単位/日(新設)

介護老人福祉施設の場合

○地域密着型従来型の場合
(Ⅰ):41単位/日経過的の場合
(Ⅰ):13単位/日ユニット型の場合
(Ⅱ):46単位/日ユニット型経過的の場合 (Ⅱ):18単位/日
(Ⅲ):56単位/日(新設)
(Ⅲ):16単位/日(新設)          
(Ⅳ):61単位/日(新設)           
(Ⅳ):21単位/日(新設)

○広域型従来型(30人以上50人以下)の場合      
(Ⅰ):22単位/日従来型(51人以上又は経過的小規模)の場合  
(Ⅰ):13単位/日ユニット型(30人以上50人以下)の場合     
(Ⅱ):27単位/日ユニット型(51人以上又は経過的小規模)の場合
(Ⅱ):18単位/日                     
(Ⅲ):28単位/日(新設)                     
(Ⅲ):16単位/日(新設)                     
(Ⅳ):33単位/日(新設)                     
(Ⅳ):21単位/日(新設)

夜勤職員配置加算(Ⅲ)と(Ⅳ)については、平成30年度の介護報酬改定にて新設された加算となります。

参照:厚生労働省「平成30年度介護報酬改定における各サービス毎の改定事項について_短期入所生活介護」

夜勤職員配置加算の算定要件(平成30年度介護報酬改定)

これまでの夜勤職員配置加算の算定要件は、「夜勤職員の最低基準+1名分の人員を多く配置していること」とされていました。

平成30年度介護報酬改定では、現行の算定要件に加えて「夜勤時間帯を通じて、看護職員を配置していること又は喀痰吸引等の実施ができる介護職員を配置していること」や「ロボット(見守り機器)などの導入」などの算定要件を満たした事業所は、より高い評価をされることになりました。

  1. 夜勤時間帯を通じて、看護職員を配置していることまたは喀痰吸引等の実施ができる介護職員を配置していること(この場合、登録喀痰吸引等事業者として都道府県の登録が必要)。
  2. 見守り機器を導入した場合の夜勤職員配置加算の要件として夜勤時間帯の夜勤職員数が、夜勤職員の最低基準+0.9名分の人員を多く配置していること。
    入所者の動向を検知できる見守り機器を入所者数の15%以上に設置していること。
    施設内に見守り機器を安全かつ有効に活用するための委員会を設置し、必要な検討等が行われていること。

ロボット(見守り機器)については、次章より「夜勤職員配置加算のQ&A」でご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

【加算・減算の関連記事まとめ】

介護サービスには、夜勤職員配置加算以外にもさまざまな加算と減算があります。こちらでは、関連する加算・減算についてご紹介しています。

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● 口腔機能向上加算とは
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減算まとめ

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● 人員基準欠如減算について
● 定員超過利用減算とは

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この記事の著者

作業療法士  大屋 祐貴

作業療法士として、回復期リハビリテーション病院や救急病院、訪問リハビリに勤務し、医療・介護現場の幅広い分野を経験。現場のリハビリテーション技術を高めるために研修会の立ち上げ等を行う。

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