個別機能訓練計画書|効率的な作成方法・おさえるべきポイントとは
介護保険法
2024/11/06
介護保険法
基本報酬
更新日:2024/09/11
介護施設でサービスを提供する際、必ず必要になるのが「ケアプラン」です。利用者に対する支援の方針や課題、提供される介護サービスの内容や目標などを記載します。ここでは、ケアプランの役割や作成方法などを解説しています。
この記事の目次
⇒「わかりやすい介護記録が書ける8つのポイント」資料のダウンロードはこちらから
ケアプラン(介護サービス計画書)とは、要支援・要介護の人が介護保険サービスを利用するときに必要となる書類です。
ケアプランは、利用者やその家族の状況や希望を踏まえて作成します。記載内容としては、支援の方向性や目標、解決すべき課題、提供する介護サービスなどがあげられます。
ケアプランは基本的にケアマネジャーが作成します。居宅介護支援事業所に所属しているケアマネジャーが、利用者や家族の依頼によってケアプランを作成し、提供する介護サービスをはじめとした計画を立てます。
利用者や家族がケアプランを作成することを「セルフケアプラン」といいます。セルフケアプランの選択には以下のメリットがあります。
・利用者と家族が希望するサービスを組み込める
・ケアマネジャーを含めた職員による会議やアセスメントを省略できる
一方で、ケアプランを作成する手間がかかり、専門的な知識がないと適切なサービスを用意できない点に注意しましょう。
⇒「わかりやすい介護記録が書ける8つのポイント」資料のダウンロードはこちらから
ケアプランには、以下の3種類があります。
ここではそれぞれのサービス計画について詳しく解説します。
居宅サービス計画とは、要介護認定された利用者に対してケアマネジャーが作成するプランです。
居宅での介護サービスを受ける利用者がおもな対象で、具体的な内容は以下の表の通りです。
訪問サービス | 訪問介護訪問入浴介護訪問看護訪問リハビリ |
---|---|
通所サービス | デイサービス通所リハビリ |
短期入所サービス | 短期入所生活介護短期入所療養介護 |
その他のサービス | 特定施設入居者生活介護福祉用具のレンタル・購入家屋改修 |
施設サービス計画は、居宅サービス計画と同様に、要介護認定された利用者に対してケアマネジャーが作成するプランです。
対象者は、施設での介護サービスを受ける利用者です。施設サービス計画は、以下の施設に入所する際に必要となります。
介護予防サービス計画は、要支援認定された利用者に対して地域包括支援センターのケアマネジャーや保健師などが作成するプランです。
以下のような介護予防サービスを利用するときに求められます。
ここでは、ケアプランを作成する際の流れについて1つずつみていきましょう。
ケアプランの内容を明確にするため、利用者や家族の状況や家屋環境を把握するためにアセスメントを行います。
自宅への訪問、あるいは面談などによってアセスメントを行い、希望や悩みなどの必要な情報を収集します。
アセスメントによって収集した情報をもとに、ケアプランの原案を作成します。
ケアプランの作成では、利用者や家族の状況や悩みなどに沿った内容が記載されているかを確認しましょう。
利用者や家族、主治医、介護サービスの事業者などとともに、サービス担当者会議を開きます。
会議では利用者の状況や課題などの情報を共有し、作成したケアプランの内容が適しているかどうかを確認します。
サービス担当者会議によってケアプランの変更があった場合は内容を再検討し、完成を目指します。
その後に利用者・家族の同意を得られたら、契約を締結してケアプランを交付します。事業者にも交付後、介護サービスを開始します。
<ケアプラン作成後の流れと再作成>
ケアプランの作成後は事業所との契約が成立して、サービスの提供が開始可能となります。また、事業所の契約や医療機関との調整もケアマネジャーが担当します。
ケアプランの再作成となった場合に変更がない部分もあるでしょう。その際は、根拠を説明したうえで「変更なし」と記載することが大切です。
ケアプランは、利用者や家族が安全に生活できるように、課題や希望に適した介護保険サービスを提供するためのものです。
一方で、介護計画書とは、ケアマネジャーの作成したケアプランの内容に沿ったサービスができるように、事業者がアセスメントをして作成する書類です。
介護計画書は「個別サービス計画書」やデイサービスでは「通所介護計画書」と呼ばれることもあります。
ケアプランを作成した場合、介護計画書の作成が必要です。
ケアプランを作成したケアマネジャーは、事業者から介護計画書の提出をしてもらい、それぞれの内容の連動性や整合性について確認しなければいけません。
これは利用者に提供するサービス内容の連動性を高めるだけでなく、ケアマネジャーと事業者の意識の共有を図る目的でもあります。
ケアプランを作成した際は、事業者から介護計画書を提出してもらいましょう。
一般的なケアプランは、第1表〜7表の7枚で構成されています。そのなかの第4表と第5表以外の表に関しては利用者とケアマネジャーの2人で共有します。
また、要支援者の介護予防ケアプランは「介護予防サービス・支援計画表」と「週間サービス計画表」の2種類で構成されています。
ケアプランに記載する内容は、以下の表の通りです。
名称 | 記入内容 |
---|---|
第1表:居宅サービス計画書(1) | アセスメントで収集した利用者と家族の状況や方向性、サービス方針 |
第2表:居宅サービス計画書(2) | 利用者のニーズや長期・短期目標、具体的なサービス内容 |
第3表:居宅サービス計画書(3) | サービスを含めたうえでの1週間のスケジュール内容 |
第4表:サービス担当者会議の要点 | サービス担当者会議で話し合った内容について(ケアマネジャーが保管) |
第5表:居宅介護支援経過 | ケアマネジャーとの相談内容について(ケアマネジャーが保管) |
第6表:サービス利用表 | サービスを提供する各事業者の実施計画の月毎の利用表 |
第7表:サービス利用表別表 | 1ヵ月で利用するサービスの単位数と費用 |
参考:居宅サービス計画書標準様式及び記載要領(2023年7月16日確認)
作成したばかりのケアプランを確認すると、評価の欄が空白になっていることを気にされる方もいるのではないでしょうか。
基本的に評価欄は、サービスを提供した後にどのような変化がみられているかを記載する場所です。
サービス提供後に評価を実施するタイミングで記載されるため、最初のケアプランでは自然と評価欄が空欄となります。
ケアマネジャーのミスというわけではないので、心配せずに評価をする時期を待ちましょう。
ケアプランは、利用者や家族にとって必要な介護サービスを提供するための重要な書類です。
ケアプランを作成するポイントは、利用者や家族の要望やニーズを丁寧にヒアリングし、どのようなサービスが適しているのかを検討することです。
また、ケアプランにもさまざまな種類があるので、内容や用途やついてもおさえておきましょう。
利用者の変化に対応できるように、ケアプランの見直しや調整を定期的に行うこともポイントの1つです。
利用者と家族に対して情報収集と適切な提案を行いつつ、安心・安全なケアプランの作成を目指しましょう。
日々の加算算定業務や記録業務などで苦労されている人も多いのではないでしょうか?科学的介護ソフト「Rehab Cloud」であれば、現場で抱えがちなお悩みを解決に導くことができます。
例えば、加算算定業務であれば、計画書作成や評価のタイミングなど、算定要件に沿ってご案内。初めての加算算定でも安心して取り組めます。さらに、個別性の高い計画書は最短3分で作成できます。
記録した内容は各種帳票へ自動で連携するため、何度も同じ内容を転記することがなくなります。また、文章作成が苦手な方でも、定型文から文章を作成できるので、簡単に連絡帳が作成できるなど、日々の記録や書類業務を楽にする機能が備わっています。