若年性認知症利用者受入加算とは?算定要件や単位数を解説

介護保険法

その他の加算

更新日:2024/04/15

【令和3年報酬改定対応】若年性認知症利用者受入加算とは、通所介護(デイサービス)や通所リハビリ(デイケア)などの介護事業所おいて、若年性の認知症のご利用者様を受け入れ、個別に担当スタッフを定めた上で、担当スタッフを中心にご利用者様の特性やニーズに応じたサービスを行なった場合に算定することができる加算です。この記事では、若年性認知症利用者受入加算の詳しい内容や算定要件について解説しています。

若年性認知症利用者受入加算とは

若年性認知症利用者受入加算とは、介護事業所に若年性認知症の利用者を受け入れて、担当スタッフを中心にニーズに応じたサービスを実施した場合に算定できる加算です。

この加算では、以下の点が十分かどうかが重要なポイントとなります。

  • 若年性認知症の利用者とそのご家族の希望を組み込んだサービスが提供されているか
  • 一人ひとりの症状に対して担当スタッフを設け、状態に応じたサービスや環境が整えられているか

なお、対象の事業所は通所介護(デイサービス)や通所リハビリ(デイケア)などで、老人性認知症疾患病棟等では算定できません。

算定要件と単位数

デイサービス

単位数

60単位/日

対象者

40歳以上65歳未満の若年性認知症の利用者

算定要件

若年性認知症の利用者ごとに個別の担当者を決めている担当者を中心に、利用者の特性やニーズにあわせたサービスを提供している

通所リハビリテーション

若年性認知症利用者受入加算 60単位/日

認知症対応型通所介護

若年性認知症利用者受入加算 60単位/日

短期入所生活介護

若年性認知症利用者受入加算 120単位/日

短期入所療養介護

若年性認知症利用者受入加算 120単位/日(一部は60単位/月)

認知症対応型共同生活介護

若年性認知症利用者受入加算 120単位/日

参考:若年性認知症利用者受入加算 チェック表 (2023年5月28日確認)
参考:若年性認知症対策の推進に当たっての留意事項について (2023年5月28日確認)
参考:若年性認知症 (2023年5月28日確認)

算定における注意事項

若年性認知症利用者受入加算の算定では、いくつかの注意事項があります。

366 一度本加算制度の対象者となった場合、65歳以上になっても対象のままか。
(答)65歳の誕生日の前々日までは対象である。

367 担当者とは何か。定めるにあたって担当者の資格要件はあるか。 
(答)若年性認知症利用者を担当する者のことで、施設や事業所の介護職員の中から定めてい ただきたい。人数や資格等の要件は問わない。 

997 若年性認知症利用者受入加算について、介護予防通所介護や介護予防通所リハビリテー ションのように月単位の報酬が設定されている場合、65歳の誕生日の前々日が含まれる 月はどのように取り扱うのか。 
(答)本加算は65歳の誕生日の前々日までは対象であり、月単位の報酬が設定されている介 護予防通所介護と介護予防通所リハビリテーションについては65歳の誕生日の前々日が 含まれる月は月単位の加算が算定可能である。 ただし、当該月において65歳の誕生日の前々日までにサービス利用の実績がない場合は 算定できない。 

2187 指定認知症対応型通所介護と通所介護及び通所リハビリテーションにおける若年性認知 症ケア加算とは何が違うのか。 
(答)1 指定認知症対応型通所介護は、認知症の者が自宅において日常生活を送ることができ るよう、地域密着型サービスとして位置づけているものである。 2 一方、通所介護及び通所リハビリテーションにおける若年性認知症ケア加算は、通常の 通所介護及び通所リハビリテーションについて、若年性認知症利用者のみの単位でそれ ぞれにあった内容の介護を行ったり、利用者又はその家族等の相談支援等を行う場合に 加算されるものである。 

引用:介護サービス関係 Q&A集 (2023年5月28日確認)

幅広い施設で算定が認められている加算

若年性認知症利用者受入加算は、若年性認知症の利用者の受け入れを推進するための重要な加算です。

令和2年の厚生労働省の報告によると、通所介護での若年性認知症利用者受入加算の算定率は0.8%と、高いわけではありません。

しかし、この加算は幅広い施設での算定が認められているので、徐々に需要は広がりつつあります。

算定要件を満たすのは簡単ではないものの、今後も確実に求められる加算であることを再認識しておく必要があるでしょう。

Rehab Cloudに待望の「レセプト」が新登場

リハビリ・LIFE加算支援の決定版「リハプラン」と記録、請求業務がスムーズにつながり、今までにない、ほんとうの一元管理を実現します。

日々お仕事をするなかで、「介護ソフトと紙やExcelで同じ情報を何度も転記している」「介護ソフトの操作が難しく、業務が属人化している」「自立支援や科学的介護に取り組みたいが余裕がない」といったことはありませんか?

科学的介護ソフト「Rehab Cloud(リハブクラウド) 」』なら、そういった状況を変えることができます!

ぜひ、これまでの介護ソフトとの違いをご覧頂ければと思います。



リハブクラウドでは、デイサービスの方向けに無料のメールマガジンを配信しております。日々のお仕事に役立つ情報や研修会のお知らせなどを配信します。ぜひメルマガ購読フォームよりご登録ください。

この記事の著者

Rehab Cloud編集部   

記事内容については、理学療法士や作業療法士といった専門職や、デイサービスでの勤務経験がある管理職や機能訓練指導員など専門的な知識のあるメンバーが最終確認をして公開しております。

関連記事