ブルンストローム・ステージの評価方法|リハビリに活かす麻痺のアセスメント
現場ノウハウ
2025/02/07
現場ノウハウ
レクリエーション
更新日:2024/10/17
みんなと一緒に同じ体操をやるというのは恐らく誰しも億劫になるのではないでしょうか。「できなかったらどうしよう」「恥をかいてしまうのではないだろうか」と不安になる人もきっと多いはずです。介護予防を明るく楽しく伝え、高齢者のアイドル的存在でもあるごぼう先生は体操を実践する前に必ず「体操はできないほうが効いんです」と伝えるそうです。その一言で参加率がグッと向上するとのこと。今回は、座ったままの体操を14年間続けてきて見えたことをテーマに、ごぼう先生にコラムを寄稿してもらいました。
【今回の話者】
株式会社GOBOU 代表取締役・鍼灸師:ごぼう先生
全国各地の介護施設を中心に“大人のための体操のお兄さん”ごぼう先生として座ったままできる健康体操の普及に努める。これまで全国500ヶ所、シニアを中心とした5万人以上と一緒にイス体操を行う。
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介護の「ご」予防の「ぼう」で、ごぼう先生と申します。24歳の時に、デイサービスで座ったままできる体操を始めました。
その後、28歳で株式会社GOBOUを創業。喫茶店のような地域密着型のデイサービスを作りたいとの想いから「リハビリカフェ倶楽部 岡崎店」を開業しました。(2020年に閉鎖)
今日まで地域や、介護事業所で座ったままできる体操を14年間、続けてきました。
創業後、次第に全国の自治体や福祉施設などから講演依頼のお声がかかるようになり、これまで一緒に体操をしたお年寄りは、5万人以上になります。座ったまま一緒に体を動かして、多くのご高齢者の笑顔をつくってこれたと自負しています。
体操を続けて見えてきたことは「高齢者は、一緒だとできる」。
だからこそ、集団体操を通して「孤独予防」に繋げることを目指していきたい……。この言葉だけでは、「どういうことだろう」と思われるでしょうから解説をさせてください。
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高齢者の方達と一緒に体を動かす前に、私が必ずお伝えする言葉があります。この言葉によって、皆さまの参加率はグッと向上します。魔法の言葉だと思っています。
「体操は、できないほうがいいんです!」
子供のころを思い出してください。「できること」に、ワクワク感、高揚感はありましたか?できないからこそ、悔しくて何度も練習を繰り返して「できるようになる」。それが達成感や喜びに繋がっていたはずです。
例えば、自転車。最初は何度もふらつきながら、転びながら、だんだんと乗れるようになりましたよね。そして、慣れてしまったら「乗れることが、あたりまえ」になる。そうなると、ワクワク感はありません。
自転車に乗れるようになるまでの過程で、最も成長したタイミングは、「できないことを繰り返したとき」です。だから、体操もできないほうがいいのです。そのような解説をすると、途端に体操に参加した皆さんは、積極的な姿勢になります。
右手は、じゃんけんのチョキ。左手は、陰絵で遊んだキツネ。この指を、交互に入れ替えて動かしていきましょう!せーの……。この動き、初心者には本当に難しい動きです。でも、肝心なことは「できるようになるために、失敗ができるか」がポイントです。
このコラムを読んでいただいている皆さまは、体を動かせているでしょうか?(もし、動かしていただいていたら感謝いっぱいです。)このように「やったことがないチャレンジ」は、一人よりも、みんなでのほうがやりやすい。なぜなら、大人になるほど失敗を恐れてしまうからです。
冒頭にお伝えした「高齢者は、一緒ならできる」。
それの意味するところは、「一緒に失敗することで、プライドが傷つかない」からだと思います。
一部の参加者ができる体操よりも、私はチョキとキツネのようにみんなが、あえてできない体操を日頃行うことが多いです。それは皆さんにたくさん失敗してほしいから。すると、笑顔が生まれます。楽しく、一緒に体を動かしてみる。これができたときって、不思議と一体感が生まれるのです。家族でも、友達でも、他人でも、誰だって。
私は、「集団体操が孤独予防につながれば介護予防にもつながる」ということに重点を置いて指導をしています。実は運動不足よりも孤独のほうが突然死のリスクは高いです。だからこそ、一人ひとりの居心地の良い場所をつくれるように活動を続けています。
指導者(介護職員さん)が、参加者の名前を呼ぶ。それだけで、大きな効果を発揮すると思います。呼びかけるタイミングは、体操の指導中ではなく、むしろ体操の前後の挨拶の時に一緒に名前を呼べるかどうか。参加が、ゴール。体操の内容も大切かもしれませんが、体操する場所に継続的に通うことが私は重要だと思います。
また、子供と高齢者の大きな違いは「伸び代」の違いです。成長する子供。衰える高齢者。指導者の声の掛け方は、異なって当然です。
参加者の『今の元気のキープ』を狙うことが、集団の高齢者の指導の上では重要だと思います。伸ばしたいのであれば、個別で対応するべきです。集団で「機能の向上」を本気で狙うと、怪我をします。いかに、自分のできる範囲で参加できるかどうかが大切です。
指導者の声かけとして、「もっと大きく体を動かしましょう」よりも、「気持ちのいい範囲で体を動かしましょう」。「大きな声を出して!」よりも、「小さな声でも大丈夫」のほうが適切です。
参加するだけで、ゴール。向上心のある方には、物足りないと思われるかもしれませんが、集団体操の内容で物足りなかったら、極端ですが走って自宅に帰ればいい。
集団体操のゴールは「また、この場所に来て体操したい」という、継続できる居場所づくりではないのでしょうか。
ごぼう先生のYouTubeチャンネルからおすすめの動画を3つ紹介します!1つ目の動画では今回のコラムでお伝えした内容にも触れています。
【高齢者】運動指導のコツ!集団体操のゴールはどこ?
声を出す「脳トレ」体操!
大人気!ごぼう先生の口腔体操
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