ADLとIADLの違いとは |介護における定義・項目・アセスメント・評価の違い
現場ノウハウ
2024/11/06
現場ノウハウ
レクリエーション
更新日:2024/10/17
デイサービスをはじめとした高齢者用施設では、さまざまなレクリエーションが行われています。利用者にとってレクリエーションはどのような意味を持つのでしょうか。この記事では、レクリエーションが持つ意義や効果、さらに人気のあるレクリエーションまで徹底解説しています。
この記事の目次
⇒「これでレク企画に困らない!今すぐできるレク35選」資料のダウンロードはこちらから
多くのデイサービスや施設では、高齢者でも楽しくできるレクリエーションが行われています。種類も豊富で施設によって異なる工夫がされており、施設の特徴となっている場合もあります。
施設ではレクリエーションを必ず行うという規定やルールはないものの、高齢者にとってさまざまな効果が期待される、大切な活動の一つと言えるでしょう。
ここでは、レクリエーションの効果や意義について解説します。
集団体操やレクリエーションのプログラムを知りたい方は、ぜひこちらの記事をご一読ください。
▶︎デイサービス体操 全21種|高齢者が椅子に座ってできる運動方法のご紹介
レクリエーションの効果・意義として最も期待されるところは、身体機能の向上です。
高齢になるにつれて身体機能が低下すると、活動する機会が少なくなります。それが活動量低下につながり、身体機能が衰えるという悪循環が生まれてしまいます。
レクリエーションの実施によって適度な運動や体操をする機会を増やし、身体機能の維持・向上を図ることが大切です。
レクリエーションは、身体だけでなく脳の活性化にもなります。
頭を使うタイプのレクリエーションは脳機能の維持・向上につながるとされているため、認知症予防として行われています。
参考:脳トレゲームは認知機能を向上させることができるのか?(2023年7月31日確認)
認知症の疑いや認知機能の低下を早期に発見することができるスクリーニングテストについて知りたい方は、ぜひこちらの記事もご一読ください。
▶︎長谷川式認知症スケール(HDS-R)とは|MMSEとの違い・評価方法・診断基準
高齢になって身体を動かせなくなったり、意欲が低下したりすると、他の方と交流する機会が少なくなってしまいます。そんな時、コミュニケーション促進に役に立つのがレクリエーションです。
施設のレクリエーションを通じて利用者同士の交流の場を作れば、コミュニケーションを楽しめるようになり、心の健康維持に役立てられるでしょう。
また、適度な交流がある状態は、1人で長期間暮らしている状態よりも認知症リスクが少ないといわれており、認知症予防も期待できます。
参考:認知症ケア法-認知症の理解(2023年7月31日確認)
他の方と交流する機会が少なくなると、意欲や自己肯定感に悪影響が出る可能性も考えられます。そういった状態にも役立つのがレクリエーションです。
レクリエーションを通じて達成感を得たり、交流をしたりすることで、心身にも好影響を与えられるでしょう。意欲や自己肯定感が高めれば、生きる楽しみを作り出すことも可能です。
QOL(Quality of Life)とは、「生活の質」を表す言葉です。
レクリエーションは適度な交流や活動量の向上、認知機能低下の予防などが期待できるため、QOLの向上にも大きく影響します。
また、身体を動かすことで食欲の増加、睡眠の質向上などの効果も得られるでしょう。さまざまな側面からQOLを向上できるところがレクリエーションの魅力と言えます。
⇒「これでレク企画に困らない!今すぐできるレク35選」資料のダウンロードはこちらから
レクリエーションの作成の流れは、施設によってさまざまですが、以下のような流れで進めるのが一般的です。
作成する人も施設によって異なり、専門の方もいれば介護スタッフが作成することもあります。
レクリエーションを作成する際は、目的を明確にして、開催方法や内容などを具体的に決めていきましょう!
高齢者レクリエーションにはさまざまな種類がありますが、何を行えばよいかわからない方もいるでしょう。
ここではレクリエーションを5つのカテゴリに分けてご紹介します。
身体を動かすレクリエーションでは、運動不足の解消を目的に行うことが多いです。
集団で行うレクリエーションは活動量を高めるだけでなく、利用者同士のコミュニケーションを促すこともでき、さまざまな角度から利用者支援ができるレクリエーションと言えます。
体操やボールを使用したスポーツなど、歩ける方も車イスの方もみんなが楽しめるような内容などが多く採用されています。
手先を動かすレクリエーションは、細かい動きの練習によって認知機能の向上につながります。
創作レクリエーションでは折り紙や編み物など、机の上で行うものが多い傾向にあります。
運動とは違った楽しみや達成感が得られるので、こちらのレクリエーションも取り入れると良いでしょう。
また、手芸で完成した作品を通して、利用者同士のコミュニケーションにつながることもあります。
頭を使う脳トレのレクリエーションでは、認知機能の維持・向上を目的に行います。
脳トレのレクリエーションでは計算やパズル、ゲームなどの問題を活用することがよくあります。
1人で行うものだけでなく、将棋やトランプなどの多人数で行うゲームも脳の活性化につながるでしょう。
難易度が高すぎると途中で飽きたり、つまらなく感じたりすることもあるので、利用者に合わせた脳トレを行うことが大切です。
音を楽しむ音楽レクリエーションもおすすめです。内容としては、ダンスやカラオケなどがあげられます。
これらの音楽レクリエーションはリズムにあわせて身体を動かすだけでなく、ストレス解消や気分転換にもなります。
また、他の利用者との交流が生まれるきっかけも作れるでしょう。今まで趣味として行ってきた利用者もいると思うので、盛り上がりやすいのも大きな特徴です。
外出が可能な施設の場合、外出についてあらかじめ通所介護計画に位置付けられていれば、外に出るレクリエーションも実施可能です。
天気が良い日に外に出ることで、気分転換につながります。
外出レクリエーションで行う内容は、散歩や体操、気軽に行えるスポーツなど。施設内で菜園をしている場合は、畑作業を行うこともあるでしょう。
屋内のレクリエーションだけでなく、外で楽しめる内容も考えてみましょう。
ここではデイサービスで人気のあるレクリエーションについてご紹介します。
デイサービスのレクリエーションで大切なのは、たくさんのバリエーションを用意して利用者の好みに合わせることです。一人ひとりの意欲に合わせて案内していきましょう。
いすに座ったままでもできる「足踏み」や「腕を動かす運動」などを組み合わせることで、さまざまな利用者に対応した体操を作ることが可能です。
足腰に不安がある高齢者でも気軽に行いやすいのも大きな特徴のひとつ。複数の種類を作っておくと、飽きずに長く楽しめるでしょう。
盆踊りをはじめとした昔ながらのゆっくりとした動きのダンスは、高齢者でも音楽とともに楽しみやすいでしょう。最近の曲を元にしたダンスも新しい刺激になりそうです。
リズムよく踊ることで、身体機能の維持だけでなく脳トレにもつながります。
「勝ち・負け・あいこ」を指示したうえで、その通りになるように手を出すようにします。
このとき、スタッフよりも遅れて手を出すように説明しましょう。スタッフの手に合わせて勝ちや負けを考えることで、頭を鍛えられます。
「赤いもの」「甘いもの」など、指定されたものを連想するような言葉を探すゲームです。
言葉が被らないように、どこまで続けられるか試してみましょう。
「3文字」「カタカナのみ」などの制限を作ったしりとりです。
普通のしりとりよりも難易度が高くなるので、脳トレにもなります。難易度を高すぎないように設定することが大切です。
利用者で協力してすべての都道府県を埋めるゲームです。
出た都道府県を把握するために、ホワイトボードを用意しておくと良いでしょう。
風船が落ちないように、利用者同士で協力するゲームです。
円になって並ぶと、利用者がまんべんなく風船バレーを楽しめます。どのくらい回数が続くかチャレンジしてみましょう。
カゴのなかにお手玉をどのくらい入れられるかを競うゲームです。
いくつかのチームを組んで、カゴに入った数を競うのもおすすめです。
スタッフの言葉を利用者が順番に伝えていくゲームです。
各チームに分かれて、正解数やスピードを競うのもおすすめです。
なぞなぞを出題して答えを当ててもらうゲームです。
さまざまな問題を作っておくと飽きにくくなり、利用者の脳トレにもつながります。
2つのイラストを見比べて間違いを探すゲームで、認知機能の維持・向上につながります。
状況にあわせて複数の利用者で行ったり、1人で解いてもらったり、バリエーションを付けると飽きずに続けやすくなるでしょう。
さまざまな計算問題を解くことで脳トレになるゲームです。
「+」と「−」だけの計算だけでなく、「×」と「÷」なども組み合わせて行うと、より頭を使って行えます。
必要に応じて電卓やそろばんを使用しても良いでしょう。
指定された点をつなぐゲームを用意して、解いてもらいます。
種類によっては、つないだ点から隠れているイラストを見つけるものもあります。点の数に応じて難易度を変えてみましょう。
クロスワードのゲームはさまざまなヒントをもとに考えて行うので、脳トレになります。
難易度を変えるだけでもバリエーションになり、高齢者も意欲的に取り組めるでしょう。
片方の手は親指から、もう片方は小指から順番に折る・戻すを繰り返す体操です。
それぞれの手を別々に動かす必要があるので、頭を使いながら行ってみましょう。片方は折る、もう片方は戻すようにすると、さらに難易度が高まります。
両手で持った棒でボールをつかんで、カゴに入れるゲームです。
手でボールをつかむよりも難易度が高く、腕のトレーニングにもなります。チームを組んでどのくらいボールが入るかを競うのもおすすめです。
円になって並んだ状態でボールを蹴って、中心にいるスタッフにパスをするゲームです。
ボールを蹴って楽しみながら足の運動ができます。スタッフではなく利用者同士でパスを回していく方法もおすすめです。
立てたピンをボールで倒していくゲームです。
ボールは投げる、蹴るどちらの方法でもかまいません。グループか個人でどのくらいピンを倒せるかを競うのも良いでしょう。
棒や手を使ってボールを転がして、カップインを目指すゲームです。
カップインがむずかしい場合は、複数の穴を用意しておきましょう。穴は横向きにした紙コップで代用するのがおすすめです。
紙コップの上に大きなボールを乗せて、落ちないように他の利用者に渡していくゲームです。
ボールに注意しながら利用者に渡す必要があるので、集中力の向上につながります。
レクリエーションは各施設によって特色や創意工夫が見られ、どの施設でも同じというわけではありません。ここでは、レクリエーションを企画する際のポイントについて解説します。
いちからレクリエーションを作成する場合は、こちらのポイントをおさえておきましょう。
利用者の自尊心を傷つけず全員が楽しめるようなレクリエーションを企画しましょう。
たとえば、子どもっぽい内容やハードルの高い運動などは、実施しても利用者が楽しむことができず、達成感が感じられません。レクリエーションをつまらないものと捉えてしまう可能性もあります。
利用者の自尊心を尊重しつつ、楽しく達成感のあるような内容を選択しましょう。
実際に行う前のシミュレーションはとても重要です。複雑な内容だと練習がうまくいかないこともあるため、スタッフによるシミュレーションを行うことで安全面や楽しみ方についてチェックしていきます。
なるべくスタッフが手間をかけずにシミュレーションできるよう、シンプルなレクリエーションを意識しましょう。
たくさんの道具が必要になる場合は、うまくスタッフ同士で連携をとることも大切です。
利用者によって運動が好きな方や創作が好きな方など、趣味趣向はそれぞれ異なります。さまざまな利用者に対応できるように、バリエーション豊かなレクリエーションを用意しておきましょう。
運動系に偏ると、創作が好きな方は楽しめなくなるなど、不満を持つことも考えられます。
また、レクリエーションをローテーションする際も、利用者に飽きが来ないような配慮をすることも大切です。
利用者ごとにどのようなレクリエーションが好きなのかを聞いておくのも良いでしょう。
レクリエーションは、参加を強制しないように注意しましょう。
利用者によって好みが分かれるため、場合によっては苦手なレクリエーションもあると思います。無理に参加を促すと大きなストレスになりかねませんから、事前のヒアリングや趣味・趣向を認識することも大切と言えるでしょう。
レクリエーションをしているときの利用者の表情や振る舞いをよく観察しつつ、柔軟に対応しましょう。
レクリエーションには、身体機能や脳機能の向上、コミュニケーションの促進などの効果が期待できるため、介護サービスにおいて重要な要素と言えます。
運動系や創作系、脳トレ系などその種類はさまざまで、利用者の好みに合わせて提供できるのが大きなメリットのひとつです。
レクリエーションを作成する際は、種類を用意したり、利用者が楽しめるような内容を心がけたり、細やかな心遣いを入れていきましょう。適切なレクリエーションを提供できれば、介護サービスの質向上につながります。
ぜひ今回の記事を参考にして、レクリエーションを作成するポイントをおさえてみましょう。
日々の加算算定業務や記録業務などで苦労されている人も多いのではないでしょうか?科学的介護ソフト「Rehab Cloud」であれば、現場で抱えがちなお悩みを解決に導くことができます。
例えば、加算算定業務であれば、計画書作成や評価のタイミングなど、算定要件に沿ってご案内。初めての加算算定でも安心して取り組めます。さらに、個別性の高い計画書は最短3分で作成できます。
記録した内容は各種帳票へ自動で連携するため、何度も同じ内容を転記することがなくなります。また、文章作成が苦手な方でも、定型文から文章を作成できるので、簡単に連絡帳が作成できるなど、日々の記録や書類業務を楽にする機能が備わっています。
現場ノウハウ
2024/11/06
現場ノウハウ
2024/11/06
現場ノウハウ
2024/11/05
現場ノウハウ
2024/11/05
現場ノウハウ
2024/11/05
現場ノウハウ
2024/11/05