デイサービスの連絡帳の文例集・コメント例・季節の挨拶|廃止・存続の判断基準

現場ノウハウ

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更新日:2024/06/25

介護の現場では利用者や家族、スタッフ間の円滑なコミュニケーションが重要です。そこで活用されているのが「連絡帳」と呼ばれるコミュニケーションツールです。しかし、介護の現場では利用者の様子を伝える文章が思いつかなかったり、記入に時間がかかっていたり、連絡帳ひとつでも悩みがさまざまにあるでしょう。本記事では、連絡帳の効果的な活用方法や具体的な文例を紹介します。  

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デイサービスの連絡帳の役割とは?

デイサービスにおける連絡帳は、利用者や家族、スタッフ間でのコミュニケーションを円滑にさせる役割があります。

また、連絡帳は家族との信頼関係の構築や、施設で利用者がどのような様子で過ごしているのかを確認するための大切なツールとしての役割も果たしています。

連絡帳に記入する内容としては、以下のような内容があげられます。

  • 利用者の様子や出来事
  • 実施したサービス内容
  • 介護に関するアドバイス
  • スタッフからの連絡事項 など

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デイサービスの連絡帳の文例集

連絡帳を効率的に書くためには、文例集を収集してテンプレート化しておくと便利です。ここではさまざま状況にあわせた文例集をご紹介します。

季節の挨拶

ここでは季節に応じた挨拶の文例をご紹介します。

  • 年が明け、春が待ち遠しく感じられるようになりましたね
  • 梅のつぼみが膨らみはじめ、少しずつ日中の寒さが緩んできました
  • 桜の色が美しい季節になりました
  • 5月の空が気持ちよく澄み渡るようになる季節になりました
  • 梅雨の時期に入り、紫陽花の花が満開を迎えています
  • 天の川がひときわ綺麗に映る時期となりましたね
  • 連日厳しい暑さが続いていますので、体調にお気をつけください
  • 9月も半ばとなり、少しずつ過ごしやすくなりました
  • いよいよ秋も深まり、何もかもが美味しい季節となりました
  • 今年も残りわずかとなりましたね

入浴の様子

ここでは入浴時の利用者の様子を伝えるための文例をご紹介します。

  • 本日はいつも通り入浴を済まされ、その後はスタッフと会話を交わしながら笑顔で過ごされていました
  • 〇〇さんは入浴時、少し不安を感じているようでしたが、こちらでサポートして、安心した様子で入浴を行えました
  • 浴室で滑りやすさを感じたようなので、滑り止めマットを追加して快適に入浴できるような工夫をしました
  • リラックスして入浴されており、その後の食事も良く食べていました
  • 入浴後、特に体調に変化はありませんでした
  • 入浴を楽しんでおり、スタッフとのコミュニケーションも活発にされていました
  • 入浴中、こちらでサポートしながら自分で洗顔ができました
  • 最初は車椅子からの移乗に不安を感じていましたが、スタッフとの協力でスムーズに入浴ができました
  • 入浴後に肌が乾燥しているように見えたので、保湿ケアを行いました
  • 入浴が楽しみな様子で、入浴室への移動も積極的に協力してくれました

食事の様子

ここでは食事の様子を伝えるための文例をご紹介します。

  • 本日の昼食には好みの食べ物があったそうで、すぐに完食されました。
  • 周りの利用者さんと楽しく会話をしながら食事をしていました
  • 昼食に入っていた「たけのこ」を好まないことがあったため、今後の献立ではその点を考慮します
  • 昼食後は満足そうな笑顔でテレビを見ながらくつろいでいました
  • 食事を食べる速度が少し早いため、むせ込みを防ぐために食べるペースをゆっくりにするようにアドバイスをしています
  • 食事中に食べ物をこぼすことがあるため、食事環境の改善を検討中です
  • 食事を終えた後は、おやつの時間に向けて楽しみにしているご様子でした
  • 本日は食欲がない様子だったので、看護師に報告して状態を観察しています
  • 食事の前に手指の消毒を徹底しており、感染予防への意識が高いご様子でした
  • 食事中に飲み物をこぼしてしまったため、着替えを行っています

機能訓練の進捗

ここでは機能訓練の様子を伝えるための文例をご紹介します。

  • 本日の機能訓練は順調で、積極的に取り組んでいるご様子でした
  • 筋力を高めるエクササイズを中心に、楽しく取り組んでいました
  • 機能訓練の継続で身体が動きやすくなったことに喜んでいるご様子でした
  • 集団のエクササイズでは他の利用者さんと協力しながら楽しく取り組んでいました
  • 歩く練習では1度、少しのふらつきはみられたものの、それ以外の場面では安定していました
  • 本日の機能訓練では疲労がみられていましたが、「気持ちよかった」と笑顔で話されていました
  • 本日は足の筋肉痛があるとのことだったので、リラクゼーションを中心とした内容に変更しています
  • 先日は足の痛みの訴えがありましたが、本日はないとのことだったので問題なく運動に取り組めています
  • 新しい運動を取り入れましたが、楽しく取り組んでいるご様子でした
  • 本人の気分が優れなかったようでしたので、本日の機能訓練は中止しています。バイタルに問題はなかったので、様子をみています。

レクリエーションの報告

ここではレクリエーションの様子を伝えるための文例をご紹介します。

  • 本日のレクリエーションは楽しく行っているご様子でした
  • 他の利用者さんと交流しながら積極的にレクに参加していました
  • レクリエーションが終わった後、「楽しかった」と笑顔で話されていました
  • 頭を使うレクでは集中しながら真剣に行っていました
  • カラオケのレクでは好きな音楽を楽しく歌っており、周りの利用者さんも盛り上がっていました
  • ボールを使ったレクでは身体をたくさん動かしていましたが、特にふらつく様子はみられていません
  • 集団で行うレクよりも1人で作業できるレクのほうが好きということなので、今度はそのようなレクも取り入れていく予定です
  • レクリエーションでは率先して参加し、リーダーシップを発揮していました
  • 集団が苦手とおっしゃっていましたが、レクを行った際は他の利用者さんと会話しながら楽しんでいるご様子でした
  • レクリエーション中に少しめまいがするとのことで、途中で休憩しています。看護師に報告しバイタルに異常はなかったので、様子をみています。

スタッフとの会話・他の利用者との様子

ここではスタッフとの会話や、他の利用者との様子を伝えるための例文をご紹介します。

  • 普段からスタッフと楽しく会話をしています
  • 他の利用者さんとも積極的に交流されており、楽しくサービスを利用されているご様子です
  • 他の利用者さんやスタッフにも気を配るような優しさがみられています
  • ハキハキとした声で話されており、関わるこちらも元気になっていきます
  • 他の利用者さんの○○さんと仲が良いらしく、よく2人で楽しく会話をしている姿をお見かけします
  • 普段は○○さんから話す機会は少ないですが、こちらから話しかけるといつも笑顔で応えてくれます
  • スタッフや他の利用者さんに明るく接しており、施設のムードメーカーのような方です
  • 先日、他の利用者さんと言い合いになる場面がありましたが、現在では仲直りしたご様子で、楽しく話をされていました
  • スタッフとの会話では、昔の話についてよく話してくださっていました
  • 同じ釣りの趣味を持っていた利用者さんがいるとのことで、その内容で盛り上がっていました

体調が優れない・機嫌が優れない様子のとき

ここでは体調や機嫌が優れないときの様子を伝えるための例文をご紹介します。

  • 本日は朝から体調が優れないご様子でした、バイタルに異常はありませんでしたが、念の為本日のレクはお休みしています
  • レクリエーションが終わった後にお疲れのご様子でしたので、サービス終了までの時間はゆっくりお過ごしになられていました
  • 本日は体調があまり良くないためか、普段よりも食事量が少ないご様子でした
  • 本日は寝不足で体調が優れないとのことで、昼食後にお昼寝をされていました
  • 本日は右足が痛いとの訴えがあったため、足を動かすレクは控えて、頭の体操のレクに変更しました
  • 本日は朝から機嫌が優れないようで、普段よりも他の利用者さんとの交流が少ないように感じられました
  • 本日は体調が優れないせいか、機嫌が悪いご様子でした
  • 朝は機嫌が良かったのですが、レクが終了した後は疲れのためか、機嫌が悪いご様子でした
  • 本日は機嫌に波があったようで、午後からは口数が少なくなったように感じられました
  • 本日は気分が落ち込んでいるご様子でしたので、元気づけるために声掛けをした場面もありました

トラブルがあったとき

トラブルがあった際は、基本的には家族に直接連絡し、詳細をお伝えするのが良いでしょう。直接連絡できない場合や文章での伝達を望まれる場合は、以下のような例文を参考にして連絡帳に記載しましょう。

  • 本日、他の利用者さんと軽い言い合いになった場面がありましたが、スタッフが仲裁した後はとくに問題は起きませんでした
  • 本日、誤って他の利用者さんの物を落としてしまったようですが、真摯に謝罪されており、その後のトラブルは起きませんでした
  • 本日、スタッフのミスに対して大きな声を上げる場面がありましたが、謝罪した後は無事に和解されていました
  • レクリエーション中、機嫌が悪かったためか他の利用者さんに対して強くあたる場面があったため、スタッフによるフォローを行いました
  • 本日、他の利用者さんと会話しているときに感情的になってしまう場面があったので、スタッフによるフォローがありました
  • スタッフにプライバシーについて聞く場面があったため、なるべく配慮していただくようにお伝えさせていただきました
  • 本日、スタッフとの説明の食い違いがあり、声を荒げる場面がありましたが、丁寧に説明したところ納得していただけました
  • 本日、他の利用者さんから大きな声を上げられた場面があったため、その後スタッフによるフォローを行いました
  • 本日、他の利用者さんが誤って○○さんの物品を落としてしまい、声を荒げた場面がありましたが、スタッフによる仲裁をした後は穏やかな様子でした
  • 本日、昼食に苦手なものが入っていたため、スタッフに対して大きく声を上げる場面がありましたが、丁寧に謝罪した後は穏やかに過ごされていました

家族からのコメントをもらったとき

ここでは、家族からコメントをもらったときの返答例についてご紹介します。

  • 家族:今日の様子はどうでしたか?
  • 返答:本日は楽しく元気に1日過ごされていました
  • 家族:他の利用者さんと仲良くできていますか?
  • 返答:他の利用者さんとも会話を楽しんでいます。同じ趣味を持つ利用者さんがいたので、1日中ずっと話されていました
  • 家族:最近何か変化はありましたか?
  • 返答:最初は食事量が少なかったですが、レクに参加して活動量が増えているためか、最近は食事をたくさん食べられるようになっています
  • 家族:運動が楽しいと話しているので、運動の機会をできれば増やしていただけませんか?
  • 返答:なるべく身体を動かすレクリエーションを増やして、身体を動かす機会をたくさん作っていただけるように検討します
  • 家族:サービスに通ってから笑顔が増えた気がします。ありがとうございます
  • 返答:こちらこそサービスを利用していただきありがとうございます。デイサービスをきっかけにそのような変化があり、こちらもとても嬉しいです

連絡帳は不要?廃止論が出る理由

連絡帳を続けていくうえでの課題点として、連絡帳の記入に時間や手間がかかる点があげられます。また、家族もスタッフもお互いにあまり確認できていない場面もあり、廃止を検討する施設もあります。

なかには利用者や家族から「連絡帳は必要ない」と伝えられる場合もあるでしょう。しかし、他の代替となるコミュニケーションツールがないため、廃止できない場合も多いです。

お互いがスムーズに確認しつつ、時間の短縮を図るには、デジタル化への移行も有効です。

デジタル化による連絡帳の進化とそのメリット

連絡帳は記入に時間や手間がかかるため、その点に課題を感じている施設が多いです。一方で、紙媒体ではなくデジタル化による連絡帳の運用も進められています。

具体的には、連絡帳をアプリ化して、iPadをはじめとしたタブレットやPCで管理する方法です。

連絡帳のデジタル化のメリット・デメリットは以下の通りです。

【メリット】

  • 連絡帳の入力にかかる時間が短縮される
  • 手書きによる読みにくさがなくなる
  • スタッフや家族との情報共有がスムーズになる
  • ペーパーレス化で資源の削減につながる

【デメリット】

  • PCやタブレットに慣れていないと操作が難しい
  • セキュリティ面での対策が必要
  • デジタル化の導入に費用がかかる

このように課題点こそあるものの、それ以上にメリットが多いため、今後は連絡帳のデジタル化が進むと考えられます。

Rehab Cloud デイリー」では、業務の記録だけでなく連絡帳機能が搭載されているので、利用者・家族とのスムーズな情報共有ができます。

テンプレート機能や音声入力機能など、デバイスの操作が苦手な方でも簡単に利用が可能です。

▶️デイサービス向けタブレット記録アプリ Rehab Cloud デイリー

連絡帳の文例を参考にして効果的な活用を

デイサービスで用いられる連絡帳とは、利用者とその家族とのコミュニケーションを円滑にするためのツールです。

連絡帳には、日々のケアの状況や利用者の様子を共有して、信頼関係を構築するためのサポートをする役割があります。

一方で、連絡帳の記入にはスタッフだけでなく家族への手間もかかりやすいため、運用の廃止を検討する事業所もあります。

そのような課題点を解決するために、連絡帳のデジタル化が進められているので、今後はそのような形式が主流になると考えられるでしょう。

連絡帳のデジタル化にも目を向けつつ、ぜひ今回紹介した文例を活用してみましょう。

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例えば、加算算定業務であれば、計画書作成や評価のタイミングなど、算定要件に沿ってご案内。初めての加算算定でも安心して取り組めます。さらに、個別性の高い計画書は最短3分で作成できます。

記録した内容は各種帳票へ自動で連携するため、何度も同じ内容を転記することがなくなります。また、文章作成が苦手な方でも、定型文から文章を作成できるので、簡単に連絡帳が作成できるなど、日々の記録や書類業務を楽にする機能が備わっています。

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この記事の著者

Rehab Cloud編集部   

記事内容については、理学療法士や作業療法士といった専門職や、デイサービスでの勤務経験がある管理職や機能訓練指導員など専門的な知識のあるメンバーが最終確認をして公開しております。

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