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現場ノウハウ
2024/11/01
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介助
更新日:2024/10/15
全身や体の一部分の拭く清拭(せいしき)は、お風呂に入れない方の清潔を保つために必要なケアの1つです。いつも当たり前に行なっている清拭ですが、どのような効果・目的があるか知っていますか?今回は、清拭の効果とその目的、清拭の最適な温度について詳しくご紹介します。介護初心者の基礎知識としてご覧ください。
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一般的に清拭(せいしき)とは、身体の一部または全身を拭くことで身体の清潔を保持するケアとして医療や介護現場で行われています。
清拭は、主に全身浴やシャワー浴ができない全介助の方や創傷(皮膚に生じた傷)がある方などに行われます。
清拭の手順と注意点についてはこちらにてまとめてご紹介しています。
▶︎清拭はどうすればいいの?清拭の手順と注意点の基礎知識
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ご高齢者や患者様に全身を拭く「清拭」をすることで、さまざまな効果があるとされています。ここでは、清拭の効果についてご紹介します。
このような効果がある清拭は、看護や介護のケアとして行われます。このようなケアを行うためには「看護計画」や「サービス計画」にその目的を明確に記載しておかなければなりません。
▼足を洗ったり、拭いたりする清拭の1つに足浴があります。足浴の効果と最適な温度については以下の記事でご紹介しています。詳しくはこちらをご覧ください。
【関連記事】 足浴の効果と最適な温度とは?介護初心者のための豆知識 足の清拭の方法である「足浴」の効果と最適な温度について簡単に解説します。 |
医療や介護の現場で患者様やご利用者様にケアを行う場合は、「看護計画」や「サービス計画」にそのケアの目的を記載する必要があります。そこで、ここでは計画の参考になる清拭の目的をご紹介します。
(※1)Quality of Life(クオリティ・オブ・ライフ)=QOLとは、人が人間らしく満足して生活しているか、自分らしい生活が送れているか「生活の質」を評価する概念です。詳しくは下記の記事をご覧ください。
【関連記事】 QOLとは?患者様が求める生活を支援するQOLの基礎知識 QOLの考え方や評価方法について簡単にご紹介します。 |
では実際に、清拭を行う場合の最適なお湯の温度についてご紹介します。
清拭の最適な温度について、野村ら(1992)は以下のように報告しています。
爽快感を得る、身だしなみを整える、外観を美しく保つという心理面への影響については、湯の温度や拭く速度との関係が報告されているが充分な結果とはいえなかった。
このことからも明確なお湯の温度は定められていないものの、「清拭でタオルを絞った温度が、お湯の温度よりも8〜10℃低下する」また「タオルは一回拭く毎に1℃低下する」を考慮すると、清拭で準備するお湯の温度は『50〜55℃』が適温と考えられます。
つまり、50〜55℃のお湯を準備し、タオルを浸して絞ると清拭を行うときには冷めて「約40〜42℃」となり、心地よい温度のタオルで拭くことができます。
また、清拭で使用するタオル(ウォッシュクロス)は、一回拭く毎に1℃低下するため、体温より温度が下がらないように「3回」ほど拭いたら、再度、お湯につけてタオルを温めて使用するようにしましょう!
参照:野村志保子, et al. “看護技術を支える知識に関する一考察: 全身清拭の文献を通して.” 順天堂医療短期大学紀要 3 (1992): 1-12.(平成29年11月2日アクセス)
清拭の効果と目的、最適な温度は理解していただけましたか?
清拭は、心臓疾患など身体への負担がかけれない方、体が思うように動かせずお風呂に入ることのできない方にとって全身の皮膚の清潔を保つために重要なケアです。
日々、時間に追われる医療・介護現場ですが、ご利用者様が羞恥心なく、気持ちよく清拭をしてもらえるように介護士や看護士が正しい知識を持ってご利用者様のケアにあたっていただけると幸いです。
▼清拭は、入浴方法の1つです。清拭の知識と合わせて「入浴介助の方法」について学んでみませんか?詳しくはこちら。
【関連記事】 入浴介助の注意点とポイント|入浴用の福祉用具もご紹介【基礎知識】 素早くスムーズに入浴介助を行うための基本的な手順と注意点・介助のポイントについてまとめてご紹介します。 |
【介護スタッフが知っておきたい基礎知識】
介護現場で働く皆さまは、「清拭」以外にもさまざまな介助スキルを身につける必要があります。そこでその他の介助方法について関連記事をまとめてご紹介します。
【足浴の介助】
● 足浴の手順と注意点
● 足浴の効果と最適な温度
【食事の介助】
● 食事介助のコツと注意点
【口腔ケア】
● 口腔ケアの手順と介助方法・注意点
【着替えの介助】
● 更衣介助(着替え介助)の手順と注意点
【移乗の介助】
● 移乗介助の手順と注意点
【トイレの介助】
● 排泄介助のポイントと注意点
【歩行の介助】
● 歩行介助の方法と注意点
【まとめ】
● 介助の種類と介助方法まとめ
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