ADLとIADLの違いとは |介護における定義・項目・アセスメント・評価の違い
現場ノウハウ
2024/11/06
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評価
更新日:2024/06/25
5m歩行テストとは対象者の移動・歩行能力を評価する簡易なテストで、日本理学療法士協会ガイドラインでも信頼性、妥当性のあるもの(推奨グレード分類A)として推奨されています。今回は、5m歩行テストの評価方法やカットオフ値についてまとめて解説します。高齢者の身体能力評価を初めて行う方はぜひご覧ください。
この記事の目次
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5m歩行テストとは、5mの距離を何秒で歩けるか歩行速度を測定するテストで、通常歩行時間(いつも歩いているように歩く)と最大歩行時間(できるだけ速く歩く)を測定します。
歩行テストである10m歩行テストと同様に、ご高齢者の移動能力・歩行能力を測定する代表的な評価方法で、日本理学療法士協会ガイドラインでも信頼性、妥当性のある(推奨グレード分類A)評価として推奨されています。
この歩行速度では、横断歩道などの移動の能力があるかを判断することができます。横断歩道を渡り終える早さは「1m/秒以上」とされています。
つまり、5m歩行テストであれば、「5秒」より遅いものは横断歩行が渡りきれないと判断できます。
ちなみに、5m歩行テストは、大規模調査として活用されているデータが多いですが、病院などでは10m歩行テストを活用されていることが多いようです。
参照:身体的虚弱(高齢者)理学療法診療ガイドライン(平成29年9月18日アクセス)
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5m歩行テストでは、移動や歩行能力を測定するだけでなく、その速度から「転倒リスク」や「横断歩道が渡れるか」などを判断することができます。これらを判断するための指標となる「5m歩行のカットオフ値」と「歩行速度のカットオフ値」をご紹介します。
では、実際に5m歩行テストの測定方法をご紹介します。
5m歩行テストの測定方法として注意しておかなければならないことを2つご紹介します。
【注意点】
5m歩行テストを測定する場合は、以下の物品を事前に準備しておくとすぐに検査を始めることができます。
【5m歩行テストで準備するもの】
※直線距離で11mをとれるスペースを準備する。部屋で無理な場合は廊下を利用する。
5m歩行テストは、5mの距離を何秒で歩けるか「歩行時間」や「歩行速度」を測定することで転倒リスクを予測するだけではありません。 NILS-LSA(国立長寿医療研究センター)の長期縦断疫学研究によると、サルコペニアの簡易基準として以下の方法を規定しています。
【サルコペニアの簡易基準】
つまり、5m歩行テストで通常歩行速度を測定することで全身の筋力の低下が起こっている虚弱高齢者「サルコペニア」を判断することができるのです。
骨格 筋量は、40歳前後から徐々に減少していきますが、特に高齢者においては、年間に5%以上も減少するといわれています。さらに、日本の75歳以上の「約22%」はサルコペニアとされています。私たちスタッフが定期的に歩行速度を測定してサルコペニアの早期発見につとめていきましょう!
▼サルコペニアについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事がオススメです。
【関連記事】 サルコペニアの評価とは|原因と症状・筋力低下を防ぐ運動・栄養の取り方 ご高齢者の運動指導者に必ず読んでいただきたい内容です。 |
5m歩行テストの測定方法やカットオフ値はご理解いただけたでしょうか。
5m歩行テストと10m歩行テストは、その歩行速度から「転倒リスク」や「横断歩道が渡れるか」などを判断したり、虚弱高齢者であるサルコペニアを判断することができます。歩行速度は、要介護状態を引き起こす要因としても重要な項目です。そのため、医療現場でのリハビリテーション評価としてだけでなく、介護現場において高齢者の評価として定期的に測定することも大切になります。
高齢者の機能評価の1つとして医療・介護現場で働くスタッフの皆さんの参考になれば幸いです。
参照:牧迫 飛雄馬「後期高齢者における新規要介護認定の発生と5m歩行時間との関連 : 39ヵ月間の縦断研究」(平成29年10月13日アクセス)
【最後に筆者より】
リハプランでは、今回紹介した5m歩行テスト以外にも医療・介護現場に役立つ身体機能評価の仕方についてご紹介しています。ぜひその他の評価もご覧ください。
デイサービス運営において必要な「評価・測定」について、一挙にまとめていますので、必要に応じて活用していただければと思います。
→→ 【完全保存版】デイサービスで活用できる評価・測定に関する記事まとめ|随時更新
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