ADLとIADLの違いとは |介護における定義・項目・アセスメント・評価の違い
現場ノウハウ
2024/11/06
現場ノウハウ
お役立ち情報
更新日:2024/10/21
現在の介護の現場では、働くスタッフが一人ひとり目標を立ててキャリアプランを考えたり、自己評価するのが一般的になってきました。近年は国を挙げてキャリアパス制度を推進しているため、職歴に関係なく目標を立て、振り返りの機会をもつことが求められています。ここでは、キャリアごとに適切な目標の立て方を詳しく解説しています。
この記事の目次
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介護職員に限らず、仕事において個人目標を立てるのはとても重要なことです。
その理由として、以下があげられます。
目標を設定することで自身の成長具合や達成度を明確化しやすくなるので、仕事に対してのモチベーションを高められます。
そして、自分が何をするべきかがわかれば、それに必要なスキルを身につけるきっかけにもなるでしょう。
目標設定は、自身がどのようなキャリアを目指したいかを知る指標にもなります。理想のキャリアを築くことで、仕事に対してのやりがいがさらに増えます。
このように、目標設定にはさまざまなメリットがあるのです。とくに近年は「キャリアパス制度」の推進のため、目標設定が欠かせない要素となっています。
キャリアパス制度とは、職員が目標としているキャリアに必要なスキルや経験を可視化し、それをサポートするための制度のことです。
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目標設定をするときは、基本的に「目標設定シート」と呼ばれる用紙に内容を記載します。
目標設定では、以下のポイントを意識することが大切です。
ここではそれぞれのポイントについて詳しく解説します。
まずは自分の課題と理想像を明確にしましょう。自分にはどのような課題点があるのかを、仕事面やマナー面などのさまざまな角度から分析してみてください。
分析によって課題点が見つかったら、どのような解決策があるのかを考えます。課題点と解決策を考えることで、半年後・1年後の自分のイメージが具体的になります。
課題点が複数ある場合は、「どれを解決すれば自分にとって大きく成長できるのか」を目安にして、目標を絞り込むのもおすすめです。
具体的な目標を立てて、達成のために必要な方法と期間を設定しましょう。このときに抽象的な目標を立ててしまうと、達成しているのかが曖昧となりやすいです。
そのため「1日○回以上利用者さんと交流する」「○○の資格を取得する」など、達成の有無が明確な目標を立てることが大切です。
また、目標は必ず実現可能な範囲で設定しましょう。現状とは大きくかけ離れた目標にすると、モチベーションが保てずに途中で挫折してしまう原因となります。
目標に近づいているかを確認するために、定期的に達成度を評価しましょう。
目標までの進捗状況を確認しておかないと、達成できるのか不安になるだけでなく、モチベーションの低下にもつながります。
一定期間が経過したら進捗状況だけでなく、どの点が良かったのか、どの点が足りないのかを評価・分析して、軌道修正を図ります。
このときに、立てた目標の難易度が高すぎると判断した場合は、再度設定し直すのも良いでしょう。逆にすぐに目標を達成してしまう場合は、難易度を高めに設定してみてください。
目標設定する際は、自分のキャリアプランについても考えてみましょう。キャリアプランを考えておくと、目標に必要な課題が明確となります。
キャリアをイメージしながらプランニングすることで、自分にどのようなスキルや資格が必要か、あるいは不要なのかを把握可能です。
キャリアプランを立てて目標に必要な課題をクリアできれば、モチベーションの維持・向上につながります。
個人目標設定シートは、誰が読んでもわかりやすいように記入することが大切です。その他にも場面に応じた注意点があるので、その詳しい内容についてみていきましょう。
自分の理想像や行動目標が明確にある場合、その内容について具体的に記入しましょう。たとえば、「利用者さんと積極的に交流したい」「介助スキルを磨きたい」といった理想や目標があるとします。
目標が抽象的すぎるとどのような行動をすれば良いのか、どこまでが達成基準なのかが不明瞭となります。
より内容を深堀りして、「毎日全員の利用者さんと挨拶する」「移乗介助のスキルを磨きたい」などにすると、やるべき課題がわかりやすくなるでしょう。
取得したい資格が明確な場合は、そのために必要な知識やスキルの獲得を洗い出して記入しましょう。介護関連にはさまざまな資格が存在します。
そのなかで自分の欲しい資格があったとしても、どのような知識・スキルが必要なのかがわからないと、取得は難しいでしょう。
取得したい資格についてよく調べたうえで、そのために必要な要素を整理してみてください。資格取得のためのプランを組み立てることで、効率的に目標を達成できるようになります。
新人がベテラン並みの目標を設定するのが難しいように、勤続年数や経験ごとに適切な目標は変化します。ここでは勤続年数別の目標設定例についてご紹介します。
経験年数1〜3年の新人や若手の職員は、まずは新しい業務を覚えて仕事に慣れる必要があります。そのため、仕事に必要な基本的なスキルや知識の習得を目標に設定することをおすすめします。
この段階では目標を高くしすぎず、仕事の基礎的な部分や社会人としてのマナーなどを固めるようにしましょう。
【良い例】
・1ヵ月以内に利用者さんの顔と名前をすべて覚える
・気になる点はメモして残し、先輩へ報告・連絡・相談すべきことがあればその日のうちに行う
・1日に5回以上自分から利用者さんに話しかける
【悪い例】
・利用者さんの顔と名前をなるべく早く覚える
・わからないことがあれば先輩に相談する
・利用者さんにたくさん話しかけるようにする
目標は難しくしすぎないように設定する必要がありますが、簡単過ぎるのもおすすめできません。自身の成長につなげるためにも、ハードルを1段階上げた内容を設定することを意識しましょう。
また、漠然とした目標にするのではなく、期限や回数などの数値目標を設けると達成具合がわかりやすくなります。
この時期で目標にするべき資格・研修には、「介護職員初任者研修」があげられます。介護職員初任者研修とは、介護職として働くうえで必要となる基礎的な知識や技術などを学べる研修です。
介護職として働きはじめる職員にとっては、受けておきたい研修といえるでしょう。
介護職員初任者研修を取得し、さらに実践的な学習をしたい場合は、「介護福祉士実務研修」の取得もおすすめです。
介護福祉士実務研修とは、国家資格である介護福祉士を受験するために必要な研修のことです。今後、介護福祉士の資格の取得を検討している方は、ぜひ受講してみましょう。
国家試験の受験のためだけでなく、実践的な知識や技術も学べるので、質の高い介護サービスの提供につながります。
新人や若手の時期を過ぎ、中堅と呼ばれる経験年数になった介護職員は、基礎的な知識やスキルは概ね習得済みでしょう。
そして、スタッフに教わる側ではなく、徐々に教える側にシフトチェンジしていく時期です。
この時期では、さらなるステップアップのために、より専門的な知識の習得やチームマネジメントスキルの獲得を目指しましょう。
【良い例】
・教育システムを見直し、3ヵ月以内に新しいプログラムを導入する
・オリジナルのレクリエーションを毎週1つ以上作成する
・介護福祉士の資格を取得するために、毎日1時間以上、休日は3時間以上勉強し、試験日までに最低でも問題集を10周する
【悪い例】
・新人の教育体制を新しくする
・新しいレクリエーションを定期的に作成する
・介護福祉士の資格を取得する
具体的な目標を掲げることは、新人だけに限らず共通して重要なポイントです。中堅の職員は後輩に指導する機会も増えるので、教育関係の領域にも携わるのもおすすめです。
ベテランの職員と比べると新人時代の記憶も新鮮なので、中堅だからこそ生まれるアイデアもあるでしょう。
その他にもレクリエーションを率先して企画したり、より難しい資格にチャレンジしたりすれば、さらに介護職としての経験を積むことが可能です。
先ほど説明した通り、中堅職員で目標にするべき資格としては、以下がおすすめです。
・介護福祉士
・ケアマネジャー(介護支援専門員)
・社会福祉士
介護福祉士とは、介護に関係する高い知識や技術を保有していることを証明する国家資格です。介護福祉士を取得するには、介護福祉士実務研修の修了と、3年以上の実務経験が求められます。
ケアマネジャーは、事業所と連携してケアプランを作成し、利用者に適切な介護サービスを提供できるようにするスペシャリストです。
介護資格のなかでも、もっとも難易度の高い資格といえるでしょう。
ケアマネジャーになるには、介護福祉士や看護師などの実務経験が5年以上で、「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格し、「介護支援専門員実務研修」の課程を修了する必要があります。
社会福祉士とは、高齢者や障害者などの生活に困っている方の相談に乗り、適切な医療・介護サービスを利用できるような支援を行う国家資格です。
受験資格を得るには、福祉系の大学で指定科目を履修する、相談援助業務の実務経験を4年以上積み、一般養成施設で1年以上修学するなどがあげられます。
ベテランと呼ばれる経験年数になると、中堅以上にスタッフをまとめる立場になっていきます。現場でのチームマネジメントに携わるだけでなく、管理者や責任者などの役職に就くケースもあるでしょう。
そのため、マネジメントスキルの他にも、経営に必要な知識についても目標に落とし込むことが大切です。
【良い例】
・働き方に対しての見直しを行い、前年度よりも離職率を○%下げる
・仕事で頻発する介護事故をもとに対応マニュアルを作成し、前年度の介護事故の件数を半分に減らす
・職場内での業務に関するアンケートをとり、その内容をもとに半年以内にOJTシートの導入をする
【悪い例】
・職員の離職率を減らす
・介護事故を起こさないように呼びかける
・新たな教育体制を整える
ベテランになると教育だけでなく、経営に関するサポートもする機会があるでしょう。そのため、さらに視野を広げて職場全体のことを考えた目標設定をすることが大切です。
目標の規模が大きい分、達成までのプロセスが複雑化しやすいので、アバウトな内容では頓挫の恐れがあります。
なるべく定量的に目標を設定するように心がけましょう。
ベテラン介護職員が目標にすべき資格・研修としては、以下の通りです。
・認定介護福祉士
・主任ケアマネジャー
この2種類の資格は「介護福祉士」と「ケアマネジャー」の上位にあたる資格といえます。
中堅のときに介護福祉士やケアマネジャーを目標にしており、かつ取得していた場合は、これらの上位資格を目指してみましょう。
どちらも取得しておくことで行える仕事の範囲が広がるだけでなく、信頼性がアップするでしょう。
介護職員の賃金改善を図るための加算である「介護職員処遇改善加算」を算定する場合、キャリアパス制度の導入と職場環境を改善する取り組みが求められています。
冒頭でも説明したように、キャリアパス制度とは、介護職員がキャリアアップするために必要な要素をサポートする制度です。
介護職員処遇改善加算の種類によって求められるキャリアパスの内容が異なり、そのなかには賃金体系の整備や研修の実施、昇給の仕組みの設定などがあげられます。
このキャリアパス制度があることで、自身の段階に応じた目標が明確となり、イメージしているキャリアをスムーズに歩めるようになるのです。
▶︎介護職員等処遇改善加算のキャリアパス要件・月額賃金改善要件・職場環境等要件
目標を設定することは、仕事に対するモチベーションの維持やスキルアップのためには欠かせない要素です。
介護職員が目標を設定する際は、理想像をイメージして、それに近づくためにはどのような課題を解決すべきなのかを具体的に記入することが大切です。
また、経験年数によっても達成すべき目標が異なるので、どのような内容にすれば良いかわからない方は今回の記事を参考にしてみてください。
介護職員の待遇改善のために、キャリアパス制度の導入も推進されているので、こちらに関してもチェックしてみましょう。
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