機能訓練指導員の給料・年収はいくら?非常勤・パート給与もご紹介

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更新日:2024/10/17

デイサービスや特養などの介護現場で働く機能訓練指導員の仕事内容、職種の給料や年収はどの程度かご存知でしょうか?今回は、一般的な機能訓練指導員の給料・年収をご紹介します。さらに、機能訓練指導員として働く理学療法士や作業療法士、看護師、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師のそれぞれの給料もご紹介ますので、ぜひ最後までご覧ください。

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機能訓練指導員の給料・年収について

機能訓練指導員の給料・年収

機能訓練指導員とは、デイサービスや特養の人員基準の要件上、その配置が遵守されています。本来、機能訓練指導員という資格はなく、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師(准看護師を含む)、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、6ヵ月以上の実務経験を持つ鍼灸師(はり師・きゅう師)の8つの有資格者を合わせた職種を指します。


そんな機能訓練指導員の給料や年収を見てみましょう。

地方と首都圏内によって給料平均も大きく異なるため、それぞれの機能訓練指導員の平均の給料と年収をご紹介します。

地方の機能訓練指導員の平均給料・年収

  • 年収:300万円〜400万円
  • 月収:17万円〜22万円
  • 時給:1200円〜1800円

首都圏の機能訓練指導員の平均給料・年収

  • 年収:350万円〜500万円
  • 月収:22万円〜27万円
  • 時給:1400円〜2000円

一般的な介護職種の平均給料・年収

  • 年収:約310万円 
  • 月給:約21万円 
  • 時給:約1146円

機能訓練指導員は、一般的な介護職種に比べてもその専門性から給料も高くなっていることがわかります。しかしながら、夜勤などの手当がある看護師や介護職に比べて、機能訓練指導員は給料がアップが少ないことがデメリットです。



▼機能訓練指導員とはどのような職種かご存知ですか?機能訓練指導員について詳しく知りたい方はこちらの記事がオススメです。

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機能訓練指導員として平均月給が高いのは特養

機能訓練指導員として平均月収が高い求人を求めるなら、特別養護老人ホーム(特養)が比較的良いと言われています。

特養の入居者様は比較的介護度の高い方(要介護3〜5)が対象となります。そのため、特養の個別機能訓練指導員は、積極的に運動を提供するというよりも着替えやトイレなどの個々の生活に即した訓練を提供していることがその特徴です。

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非常勤・パートで働く機能訓練指導員の給料について

非常勤・パートで働く機能訓練指導員の給料とは

厚生労働省(平成27年度)の調査によると、通所介護(デイサービス)の機能訓練指導員のうち、非常勤は「56.6%」と過半数を過ぎていることがわかっています。

これは、デイサービスなどの介護現場では看護師が機能訓練指導員として兼務しているだけでなく、個別機能訓練加算Ⅱの取得が非常勤でも算定可能なこと、配置基準の最低限の2時間から勤務することができるためと考えられます。

そこで、非常勤・パートの機能訓練指導員の給料についてもご紹介します。

非常勤・パートの機能訓練指導員の平均給料 

  • 看護師:時給1500円~2000円
  • 理学療法士、作業療法士:時給1400円~1600円
  • 柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師:時給1200円~1500円

 
 
やはり、看護師が機能訓練指導員として働く場合は、看護師と兼務が可能なため他の職種よりも時給が高くなっていることが分かります。また、理学療法士や作業療法士もリハビリテーションの専門家であることから柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師に比べて比較的高い時給をもらっているようです。

参照:厚生労働省「平成27年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(平成27年度調査)」リハビリテーションと機能訓練の機能分化とその在り方に関する調査研究事業

機能訓練指導員としての看護師の給料について

機能訓練指導員としての看護師の給料とは

機能訓練指導員の資格は、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師(准看護師)、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師がいますが、その中でも通所介護(デイサービス)の機能訓練指導員として働いていることが多く、給料も高いのが「看護師」です。厚生労働省(平成27年度)の調査によると、通所介護(デイサービス)の機能訓練指導員のうち、看護師(准看護師)は「65.6%」となっています。

非常勤・パートの機能訓練指導員(看護師)の平均給料 

  • 看護師:時給1500円~2000円

機能訓練指導員としての看護師の給与は、他の資格より月収換算で「3万~5万円」ほど高くなっています。これは、通所介護の人員基準の要件上、バイタル測定などの看護業務と、機能訓練などの機能訓練指導員としての兼務が可能であり、その両方の業務を行うことができる看護師は重宝されており、給料面を配慮していると考えられます。

機能訓練指導員としての理学療法士・作業療法士の給料について

機能訓練指導員としての理学療法士・作業療法士の給料とは

もともとリハビリテーションの専門家として働いている理学療法士作業療法士・言語聴覚士の機能訓練指導員としての給料はどの程度なのでしょうか。

非常勤・パートの機能訓練指導員(理学療法士・作業療法士)の平均給料 

  • 理学療法士、作業療法士:時給1400円~1600円

通所介護の機能訓練指導員として、需要がある資格が理学療法士・作業療法士です。リハビリに精通しているため、バランスなどの細かな身体機能評価(アセスメント)や個別機能訓練計画書の作成、福祉用具の選定なども得意としています。

そのため、機能訓練指導員としての理学療法士・作業療法士は、比較的高めの給料に設定されている事業所が多いようです。 ▼機能訓練指導員が中心となり作成する計画書についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。興味がある方はこちらもご覧ください。

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機能訓練指導員としての柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師の給料について

機能訓練指導員としての柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師の給料とは

機能訓練指導員として働く柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師は、元々の職種の特徴として、整骨院などを開業されていることが多く、集団体操や高齢者の生活リハビリを行うというよりも、筋力アップや疲労感、筋肉のコリ、硬さを軽減するようなマンツーマンでの機能訓練を得意としています。

そんな柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師の機能訓練指導員としての給料はどの程度なのでしょうか?

非常勤・パートの機能訓練指導員(柔整・あん摩)の平均給料 

  • 柔道整復師、あん摩マッサージ師:時給1200円~1500円

機能訓練指導員としての柔道整復師は、骨折・脱臼・捻挫・打撲・肉ばなれなどの各種損傷に対しての直接的な治療や運動機能の訓練を行うことができるのが特徴ですが、生活リハビリや集団体操などの機能訓練を行うことは苦手意識が強いようです。


そのため、柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師の給与は、看護師や理学療法士などよりもやや低く設定されていることが多いようです。

▼機能訓練指導員が提供する個別機能訓練のメニューに関しては、こちらの記事でご紹介しています。興味がある方はこちらをご覧ください。

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まとめ

機能訓練指導員とは・給料・年収 まとめ

今回は、介護現場で働く機能訓練指導員の各職種の給料や年収についてまとめてご紹介しました。

機能訓練指導員は、ご利用者様が住み慣れた環境で、その人らしく生活を送り続けられるように機能訓練を提供するお仕事です。

現在、デイサービスや短期入所生活介護、介護老人福祉施設などでは、機能訓練指導員が1名以上の配置することが義務付けられており、その対象者は介護認定を受けたご高齢者がほとんどです。

高齢者の多くは、脳梗塞や骨折、加齢による筋力低下などの影響から日常生活に様々な不安があります。このようなご高齢者の困まりごとやっていることを本人と心とカラダに相談しながら目標を立て、機能訓練や生活リハビリなどを提供できるのが機能訓練指導員です。


デイサービスで働く機能訓練指導員は、個別機能訓練計画書を作成するだけでなく、その利用者さまの身体評価や生活評価をする必要があり、デイサービスに通われる利用者さまに特有な疾患や障害の理解なども必要です。リハプラン マガジンでは、こういった多忙な機能訓練指導員の方々に向けて数多くの記事を発信してきました。

そのまとめた記事もありますので、合わせてお読みいただければ幸いです。

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この記事の著者

作業療法士  大屋 祐貴

作業療法士として、回復期リハビリテーション病院や救急病院、訪問リハビリに勤務し、医療・介護現場の幅広い分野を経験。現場のリハビリテーション技術を高めるために研修会の立ち上げ等を行う。

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