【高齢者向け】廃用症候群とは?症状や具体的なリハビリまで解説
機能訓練
2024/11/06
機能訓練
全身
更新日:2024/11/06
整容動作は整髪・洗顔・歯磨き・爪切り・髭剃り・化粧などの身だしなみを整える動作のことです。整容動作の機能訓練・リハビリは、日常生活において自立した生活を維持するために極めて重要です。本記事では、基本的な整容動作を支える筋力や能力を維持・向上させるための訓練について説明します。さらに、専門家との連携や適切な自助具の使用方法についても紹介します。
この記事の目次
一般的に介護事業所では、機能訓練とリハビリを明確に分けて用いる機会は多くありません。同じ意味で使われることが多いため、ここでは整容動作のために行うトレーニング全般を「リハビリ」「機能訓練」と、どちらも同じ意味で用いながら話を進めます。
ここでは、整容動作について、以下の3つの観点から解説します。
以下で、詳細に解説しますのでご参考ください。
【整容動作の機能訓練の定義】
整容動作の機能訓練とは、日常生活で必要な整容動作(髪をとかす、顔を洗う、歯を磨くなど)をスムーズに行うために必要な筋力や関節の動きを維持・向上させる訓練です。具体的には、手や腕の可動域を広げるストレッチや、握力を強化するトレーニングなどが含まれます。
本記事では、以下の動作を整容動作として解説します。
【機能訓練を行う場所】
整容動作の機能訓練は、一般的に介護施設や病院などで行われています。特に介護施設では、日常的に利用者が訓練を受けることができる環境が整っており、専門のスタッフが個々のニーズに合わせて支援します。また、訪問リハビリテーションなど在宅での訓練も行われることがあります。
施設や医療機関によって、設備やスタッフの数は異なるため、場所によって機能訓練の内容や質などは変わります。
【機能訓練の対象】
主に高齢者や脳卒中後の回復期にある方、関節炎や筋力低下に悩む方などです。これらの方々は、日常生活での整容動作が困難になることが多いため、整容動作の機能訓練の対象になることが多いでしょう。
また、上記のような疾患を持っていない場合であっても身体機能が低下し、整容動作に影響を及ぼしている場合は機能訓練の対象となります。
整容動作の機能訓練の目的は、利用者が自分自身で身だしなみを整える能力を維持・向上させることです。
身だしなみを整えることは、清潔を保つだけでなく、他者を意識し社会の中で自立した個人として相互の関係を維持することにつながります。整容動作は、清潔の保持という自らに対するケアの重要性のみでなく、社会の中で自立した個人として他者との関係性を維持するためにも重要です。
日常生活において最低限必要な自己管理機能を維持し、QOL(Quality of Life)を向上させるためにも、手指の細かい動きや腕の柔軟性を高めることが重要になるでしょう。
また、これらの機能を向上させることで、日常生活の自立度が高まり、介護負担の軽減にもつながります。
整容動作には、以下の機能が必要です。
手指の巧緻性 | 髪をとかす、歯を磨くなどの動作には、手指の細かい動きを正確に行う能力が必要です。 |
---|---|
肩関節と肘関節の可動域 | 顔を洗ったり髪を整えたりする際には、肩や肘の関節がスムーズに動くことが重要になります。肩の屈曲や外転、肘の屈曲・伸展がスムーズに行えることが求められます。 |
筋力 | 腕や手指の筋力も重要です。特に握力や上腕の筋力が弱い場合、整容動作が困難になりやすくなるでしょう。 |
座位のバランス | 整容動作では、体や頭が安定した状態で肩や肘、手を細かく動かせる能力が必要です。そのためには、安定して姿勢を保つ能力が欠かせません。一般的に片方の腕の重さは体重の4~6.5%と言われており、両腕で10%とすると、体重60㎏の場合は6㎏もの重みを体幹で支えながらコントロールする必要があります。 |
さらに、具体的な整容動作について以下で解説しますのでご参考ください。
髪型を整える | 櫛で髪をとく、ドライヤーを使うなどの動作が含まれます。手が頭に届かなかったり、ブラシを保持できなかったりすると動作困難になります。 |
---|---|
顔を洗う | 洗面台に身体を近づけ、手を顔まで持っていく動作が必要です。洗顔料のフタを操作する能力も必要になるでしょう。 |
歯を磨く | 手指が口まで届くこと・歯ブラシが握れること・歯磨き粉のキャップ操作・チューブを絞る動作などが必要です。入れ歯を使用している方は、入れ歯の装着や洗浄などの管理も動作に含まれます。 |
爪を切る | 細かな指の動きと、筋力が必要な難易度の高い動作です。手が震える場合にも動作が困難になります。 |
髭を剃る | 電気髭剃りが握れることや顎や頬まで手が届くこと、スイッチ操作が必要です。 |
化粧をする | ファンデーションを塗る・眉を描く・アイシャドウやマスカラを塗る・口紅を塗るなど細かな動作になります。顔全体に手が届くこと、小さな化粧道具を摘まんで操作できる能力が必要です。 |
整容動作の機能訓練は、リハ専門職や看護師、介護士など現場で働くすべての職種が関わります。その中でも、道具を用いた生活動作に関する部分が多いため、作業療法士が得意とする分野です。
整容動作が難しくなった時が、訓練を開始するタイミングです。整容動作が難しくなるケースは、主に以下の3つが考えられます。
心身の機能低下や安静による機能低下は、他の生活動作においても動作困難になる要因になりますが、整容動作においては特に環境に注目する必要があるでしょう。
たとえば、介護施設や医療機関に入って生活することにより、整容動作に使う備品などが上手く整理できない環境になったとしましょう。そのような時に、整容動作の習慣が崩れ、機能低下が生じる可能性があります。
また、引っ越しなどで周囲の交流関係が一変した時など、社会的な活動に変化がみられた時に整容動作の習慣が崩れてしまうケースもあるでしょう。
上記のように状態や環境の変化が原因となり、徐々に整容動作の困難さがみられるケースが考えられます。よって、整容動作困難を引き起こすタイミングやシチュエーションはさまざまであり、機能訓練はそれぞれの場面で重要になります。
それでは、以下に具体的な訓練方法をレベル別に紹介しますのでご参考ください。
息を止めずに動作を行い、血圧の上昇を防ぎながら取り組みましょう。
その他、セラプラストを握ったり、ちぎったりすることで指の力を鍛えることができます。指の力を鍛えることで、歯ブラシなどの物品をしっかり持つことができるようになります。爪切りなどの指の力が必要になる動作の獲得にもつながるでしょう。
訓練で学んだ動作を日常生活に取り入れるためには、訓練内容を日常の習慣に組み込むことが重要です。具体的な方法として、以下のような工夫が挙げられます。
まず、毎日の整容動作を訓練の一環と捉え、日常的に実践することが大切です。たとえば、毎朝の洗顔や歯磨きの時間を活用し、訓練で学んだ動作や姿勢を意識して行うことが考えられます。訓練で得たスキルを定着させるためには、繰り返し行うことが有効です。
また、家庭環境や施設環境でも工夫が必要です。利用者が自分で整容動作を行うための適切な道具を用意し、使いやすい場所に配置することで、自立した動作を促すことができます。たとえば、洗面台の高さや鏡の位置を調整したり、使いやすい歯ブラシや爪切りを選んだりすることなどが挙げられるでしょう。
さらに、家族や介護スタッフの協力も重要です。利用者が自分でできる範囲で整容動作を行う機会を提供し、サポートすることで、日常生活への応用を助けることができます。たとえば、食事後や入浴後に整容動作を習慣化するように促し、できるだけ自立して行えるように支援することが求められます。
最後に、訓練で身につけた動作を日常生活に取り入れるためには、利用者のモチベーションを高めることも大切になるでしょう。整容動作がうまくできるようになると、自己肯定感が高まり、自信を持って日常生活を送ることができるようになります。そのためには、成功体験を積み重ねることが大切です。小さな達成感を感じられるように、段階的に目標を設定し、少しずつ進歩を実感できるように支援しましょう。
これらの方法を取り入れることで、整容動作の訓練内容を日常生活に応用しやすくなるでしょう。
整容動作訓練を効果的に行うためには「手指の巧緻性」「肩関節と肘関節の可動域」「筋力」「バランス能力」などを的確に向上させた上で、実践的な動作練習が必要になります。
訓練のコツと、継続のためのモチベーション維持方法を理解し、支援することが重要です。
以下で詳しく解説します。
【訓練を効果的に行うためのコツ】
効果的な訓練を行うためには、以下の5つのコツを押さえると良いでしょう。
利用者の状態を的確に把握する | 整容動作の「どの部分が難しいのか」「なぜ難しいのか」を把握することで適切な訓練が選択できます。 |
---|---|
安全に行える環境を整える | 利用者の安全は最優先事項です。安全に動作が行えるように周囲の環境チェックをしましょう。剃刀などの刃物を使用する際は、十分注意してください。 |
必要に応じて自助具を利用する | 握る力が弱かったり、肩が上がらないなどの制限があると整容動作が困難になります。そのような場合は、利用者に合った自助具の利用を検討しましょう。 |
段階的にアプローチする | 簡単な動作から難しい動作へ移行していき、できることを徐々に増やしていくようにするとスムーズです。 |
継続して訓練を行う | 整容動作ができるようになるために、訓練の質と量を確保することが大切です。 |
利用者の状態の的確な把握や、自助具の選定には専門的な知識が必要です。選定等が難しい場合は、作業療法士などのリハビリの専門家に情報を共有し、相談すると良いでしょう。
【訓練のためのモチベーション維持方法】
整容訓練に対するモチベーションを維持するためには、利用者本人の目的意識が不可欠です。
まず、利用者の意向の聴き取り、整容動作に対するニーズが低い場合は利用者ができるようになりたいことや楽しみにしていることに関連付けて目的を作ると良いでしょう。
たとえば「友人と食事に出かけたい」という意向がある場合「身だしなみをキレイに整えて、オシャレをして出かけられる」と目標を関連付けられます。
また、介護施設等に通っている場合、他利用者の存在が励みになることがあります。スタッフはもちろん、他利用者から身だしなみを褒められると、整容動作訓練のモチベーション維持につながるでしょう。
整容は社会的交流において重要な要素になるため、他者との関わりが大切になる場合は、少なくありません。モチベーションを維持するコツとして、意識しておくと良いでしょう。
参考:作業療法士Q&A
整容動作の機能訓練・リハビリの注意点について解説しますので、ご参考ください。
整容動作では、安全性の確保が重要になります。たとえば、髭剃りや爪切りなど、刃物を使用する際には手元の安定性と視力が必要になります。その他、滑りやすい環境で整容動作を行う場合、その環境での動作安定性も必要になるでしょう。
適切に利用者の能力を把握して、機能訓練を進めることが大切です。
仮に、安全の確保に必要な能力が不足している場合、以下のように対策しましょう。
利用者に適した使いやすい道具を選ぶことで、無理な動きを抑制することができ、動作安全性向上につながります。
利用者の能力を把握しつつ、安全性の確保と機能改善のための訓練の双方の視点を持つことが大切です。
整髪や歯磨きなどの動作では、過剰な力を入れないように注意する必要があります。力の加減を調整し、身体に負担をかけず、ケガを予防しながら整容動作を行えるように訓練しましょう。
一連の整容動作の効率的な順序を確認し、スムーズに行えるように指導することで、動作全体の流れを改善することも効果的です。
疾患の影響などで力の調整が難しかったり、動作の順序を覚えられなかったりする場合、道具や環境の調整を検討しましょう。
たとえば、髭剃りに使う道具を剃刀から電動シェーバーに変更することでケガのリスクを抑えることができます。その他、化粧に用いる道具を減らし、多機能タイプのアイテムを使って簡単な動作工程にするなども良いでしょう。
整容動作は前かがみになる機会が多くなりやすいため、腰や背中に負担がかかります。また、姿勢の安定性が低い場合は転倒につながる可能性もあるでしょう。正しい姿勢を保つために、必要に応じて椅子と机を使用するなどして姿勢の保持を支援します。
また、触覚や痛覚の感覚を確認した方が良いケースもあるでしょう。熱いお湯や刺激の強い化粧品の使用には特に注意が必要です。
さらに、利用者が動作の流れや目的の理解度や判断力を確認し、認知機能に問題がある場合は順序などを丁寧に説明します。
姿勢の安定性や感覚・認知機能を評価し、必要に応じて環境や道具を調整しましょう。
整容動作は日常生活の一部であり、自主的に行えるように支援することが重要です。適切な指導とサポートを提供し、自分でできる部分を増やしていくことを目指しますが、その中で自主性を尊重することが大切になります。
整髪や化粧などは個人的な好みが反映されるものです。利用者の個人特性を否定せず、個性を尊重しながら支援しましょう。また、利用者に対して適切なフィードバックを行い、自信を持って取り組めるように努めましょう。
ここでは、よくある疑問と解決策を解説します。
整容動作をスムーズに行うためには、適切な自助具の選定が大切になります。ここでは、整容動作別に活用できる自助具の一例を紹介します。
【髪を整えるための自助具】
長柄のブラシ・くし | 肩や肘の関節に制限があり、手が頭まで届かない方に適しています。長い柄が付いているため、無理なく髪を整えることができます。 |
---|---|
太柄のブラシ・くし | 手指の筋力が弱い方や、細い柄をしっかり握るのが難しい方に向いています。太い柄を持つことで、安定して使用できます。 |
太長柄のブラシ・くし | 手指が頭部まで届かず、さらに握力も弱い方に最適です。長くて太い柄を持つことで、楽に使用できます。 |
ホルダー付ヘアブラシ | 手指の動きに制限がある方に便利です。ブラシを手に固定することで、しっかりと髪を整えることができます。 |
【顔を洗うための自助具】
太柄洗顔ブラシ | 手指の筋力が弱い方や、柄をしっかり握れない方に適しています。太い柄で握りやすく、顔を洗う動作をサポートします。 |
---|
【歯を磨くための自助具】
電動歯ブラシ | 手の震えや細かな動きが難しい方におすすめです。電動で動くため、少ない力で効果的に歯を磨くことができます。 |
---|---|
長柄歯ブラシ | 肩や肘の関節に制限があり、手が口まで届かない方に適しています。長い柄で無理なく歯を磨くことができます。 |
太柄歯ブラシ | 手指の筋力が弱い方や、細い柄をしっかり握れない方に向いています。太い柄で握りやすく、安定した使用が可能です。 |
ホルダー付歯ブラシ | 手指の動きに制限がある方に便利です。歯ブラシを手に固定することで、しっかりと歯を磨くことができます。 |
【爪を切るための自助具】
はさみ型爪切り | 握りやすく、硬い爪や厚みのある爪に適しています。 |
---|---|
台付爪切り | 台に固定して使用できるので、爪切りの操作が安定します。 |
吸盤付爪切り | 吸盤で固定することで、操作時に力が入りやすくなります。 |
爪ヤスリ | 爪切りが難しい場合、爪ヤスリで整えることができます。電動のものもあります。 |
【髭を剃るための自助具】
電気剃刀ホルダー | 手指に障害がある場合、手に固定して使用できるホルダーです。 |
---|
ここでは、作業療法士との連携方法について説明します。日常生活動作のリハビリの専門家と協力することで、より効果的な訓練プログラムを作成し、実施することできます。
以下で、具体的にどのように連携するのかを解説するのでご参考ください。
1. 個別プログラムの作成 | 作業療法士は、利用者の身体的特徴や生活環境を考慮し、その人に合った訓練プログラムを設計します。専門家と連携することで、利用者のニーズに合わせた具体的で的確な目標設定を検討することができます。 |
---|---|
2. 訓練の実施とフィードバック | 作業療法士と連携し、日常生活動作の訓練を計画・実施します。訓練中の進捗や課題について、定期的にフィードバックを受けることで、効果的な改善策を取り入れることができます。 |
3. 家族や介護者との協力 | 作業療法士は、家庭での訓練方法や介助方法のアドバイスも行います。家族や介護者と連携し、家庭内でのサポート体制を整えることが、機能訓練の成果を上げるためには重要です。 |
4. モチベーションの維持 | 作業療法士と連携し、利用者のモチベーションを高めるための方法を取り入れます。趣味や興味を活かしたプログラムを提案し、楽しみながら訓練を続けるための工夫を行います。 |
5. 定期的な評価と調整 | 専門家と連携し、定期的に訓練の進捗を評価し、必要に応じてプログラムを調整します。これにより、利用者の状態や目標の変化に応じた最適な訓練を継続することができます。 |
作業療法士などの専門家との連携は、利用者が自立した生活を送るために必要になるケースは少なくありません。日常生活動作の改善を目指し、利用者、家族、専門家が一体となって取り組むことで、より良い結果を得ることができるでしょう。
専門家との連携を通じることで、効果的な訓練プログラムの作成と実施、モチベーションの維持、継続的なサポート体制の構築などが行いやすくなります。
関節リウマチは、関節や筋肉に影響を及ぼし、慢性的に症状が進行する原因不明の疾患です。特に、手指の関節の変形や痛みにより整容動作に支障をきたすことは少なくありません。
関節リウマチの方が整容動作を行う際には、疼痛への配慮と関節の破壊や変形の進行を緩やかにする工夫が必要になります。
関節リウマチの方が関節を保護するためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
上記のポイントを理解し実践することで、関節リウマチの方の負担軽減につながります。
以下で、各整容動作における工夫の仕方について解説しますのでご参考ください。
髪を整える | ブラシの柄を握るのが難しい場合は、太い柄のものを使用することで手指の関節の負担を軽減できます。また、軽量で握りやすいブラシを選ぶことも負担軽減になります。 |
---|---|
顔を洗う | 手指の機能が低下して水をすくえない場合、太い柄の洗顔ブラシを利用すると良いでしょう。水道栓は、操作が簡単なレバー式だと負担が軽減されます。 |
歯を磨く | 柄を握る力が不十分な場合は、太い柄にすることで力を入れやすくなります。電動歯ブラシは重くて操作が難しい場合があるため、試用してから利用するか検討してください。 |
爪を切る | 大きめの爪切りを使用すると、力の効率がよくなり負担が少なくなります。また、市販の爪切りが使いにくい場合は、プラスチックや木版などに爪切りを固定し、弱い力でも操作できるようにすると良いでしょう。 |
自助具の活用と専門家の相談 | 自助具の作成が必要な場合や、自助具の選定に悩んでいるときは、作業療法士に相談すると良いでしょう。さらに、関節リウマチは進行していく疾患であるため、利用者の状態を正しく把握するために医師と情報共有することも重要です。 |
これらの工夫を実践することで、関節リウマチの方が少しでも快適に日常の整容動作を行えるようになるでしょう。
整容動作が難しい場合には、以下の代替方法や工夫を取り入れることを検討しましょう。
【髪の整え方】
髪を整えるのが難しい場合、短くカットすることで手入れが楽になります。また、家族や介護者にヘアケアを手伝ってもらうことも一つの方法です。
必要であれば、訪問介護や通所介護、訪問美容室などの活用を検討しましょう。
【顔の洗い方】
顔を洗うのが難しい場合、ウェットティッシュや顔拭き専用のシートを利用すると、手軽に顔を清潔に保つことができます。
水を使わずに使用できる洗顔料も便利です。クリームや泡タイプのものを顔に塗り、拭き取るだけで洗顔ができます。
【歯の磨き方】
歯を磨くのが難しい場合、口腔ケア専用のウェットティッシュを使うことで、簡単に口の中を清潔に保つことができます。
また、すすぎが不要なタイプのマウスウォッシュを使用することで、手軽に口腔ケアを行うことができます。
【爪の手入れ】
自分で爪を切るのが難しい場合は、定期的に訪問介護などを利用することで、専門家にケアしてもらうことができます。爪の変形や肥厚がある場合であっても、訪問看護師の対応で爪切り支援は可能です。また、デイサービスなどの通所系サービスを使うタイミングで、介護士や看護師に爪を切ってもらうのも良いでしょう。
強い爪の変形などがある場合は、爪のケアが可能な皮膚科を受診するのも良いでしょう。
また、爪が割れやすかったり、ケアが難しかったりする場合、保護用の爪カバーを使用することで爪を保護し、ケアの頻度を減らすことができます。
他者の存在を意識し、身だしなみを自分で整えることは、社会で人との関わりを維持する上で大切です。
適切な整容動作訓練を行うと、介護者の負担を軽減することができるだけでなく、他者との交流の機会の構築から、活動の習慣化にまでつながることもあるでしょう。
訓練の効果を引き出すためには、個々のニーズに合わせたプログラムの作成・環境調整と、整容動作を習慣化することが大切になります。
疾患などによって注意点があるため、作業療法士などの専門家と相談しながら支援方法を検討すると良いでしょう。
日々の加算算定業務や記録業務などで苦労されている人も多いのではないでしょうか?科学的介護ソフト「Rehab Cloud」であれば、現場で抱えがちなお悩みを解決に導くことができます。
例えば、加算算定業務であれば、計画書作成や評価のタイミングなど、算定要件に沿ってご案内。初めての加算算定でも安心して取り組めます。さらに、個別性の高い計画書は最短3分で作成できます。
記録した内容は各種帳票へ自動で連携するため、何度も同じ内容を転記することがなくなります。また、文章作成が苦手な方でも、定型文から文章を作成できるので、簡単に連絡帳が作成できるなど、日々の記録や書類業務を楽にする機能が備わっています。