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機能訓練
2024/11/28
機能訓練
上肢
更新日:2024/08/21
年齢を重ねると肘関節の動きが硬くなったり、可動域が狭くなったりすることがあります。この記事では、前腕ストレッチの重要性について解説し、具体的なストレッチ方法を紹介します。これらのストレッチを行うことで、肘関節の可動域を広げ、日常生活動作をスムーズに行えるようになります。また、前腕ストレッチの効果や注意点についても触れていますので、ぜひ最後までお読みください。
この記事の目次
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前腕・肘関節のストレッチをご紹介する前に簡単に「役割」について理解しておきましょう。
前腕には「前腕骨間膜」が存在します。これには大きく4つの役割があるとされています。
参照:医歯薬出版株式会社 Donald A.Neumann (著)「カラー版 筋骨格系のキネシオロジー」
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肘関節の役割としては、主に物体との距離の「調整」を担っています。
一般的に肘関節は、関節の可動性と安定性により、空間における「手の位置を決める」「力の伝達」の役割があります。
前腕回内外の可動域は、遠位橈尺関節で約130°とされています。その角度により「回転・滑り運動」の割合に特徴があることを整理しておきましょう。
肘関節の可動域には「正常可動域」と「実用可動域」があります。正常可動域とは、日本整形外科学会が定めているもので、実用可動域とは日常生活上で必要とされる可動域を指します。
ADL(日常生活動作)に必要な実用可動域は以下の角度となります。これらは隣接関節の代償を利用した角度であり、実際はこれ以上の可動域が必要とされています。
※但し、参考書により角度に若干の誤差があります。
【肘関節の正常可動域】
屈曲:145°
伸展:5°
【肘関節の実用可動域】
屈曲:130°
伸展:-20〜30°
【肘関節のADLに必要な可動域】
食事:75°以上(肘関節屈曲)
歯磨き:75°以上(肘関節屈曲)
洗髪:75°以上(肘関節屈曲)
洗顔:95°以上(肘関節屈曲)
ボタン開閉:105°以上(肘関節屈曲)
これらを確認すると、肘関節の屈伸動作では正常可動域と実用可動域に約45°の差があることがわかります。
これは、日常生活上でのリーチ動作は肘関節伸展-20°〜30°程度の使用が多く、肩や前腕、手関節、手指により代償していることが多いためとされています。また、口元まで運ぶような動作では、肘関節屈曲は約120°の使用が多く、後は手関節やスプーン、箸などの道具を使用して行われるためとされています。
獲得したい日常生活動作の実用可動域を目標にして、リハビリテーションを進めてみてはいかがでしょうか。
参照:越智隆弘/菊池臣一 NEWMOOK整形外科「20.リハビリテーション」
それでは、セルフエクササイズ指導で使いやすい前腕・肘関節のストレッチをご紹介していきます。
こちらの運動は、前腕回内のストレッチです。前腕の回内運動によって「回外筋」の柔軟性を高める効果が期待できます。棒を活用すること遠心力が高まり、ストレッチ効果をアップすることができます。
こちらの運動は前腕回外のストレッチです。
前腕の回外運動によって「円回内筋」「方形回内筋」の柔軟性を高める効果が期待できます。こちらの場合も棒を活用すること遠心力が高まり、ストレッチ効果をアップすることができます。
こちらの運動は肘関節の屈曲ストレッチです。
肘を曲げるようにストレッチすることで「上腕三頭筋」「肘筋」の柔軟性を高める効果が期待できます。
この他以外にも肘のストレッチには、ダンベルなどの重さを活用したストレッチ方法などもあります。
こちらのストレッチは肘の伸展ストレッチです。
肘を伸ばす場合は、手首を返すようにストレッチしていくと良いでしょう。壁を活用してストレッチしても構いません。
前腕ストレッチは、以下のような多くの効果があります。
前腕ストレッチを行う際には、以下の点に注意してください。
今回は、前腕・肘のストレッチをご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
前腕・肘は、リーチの手の位置を決めたり、力の伝達・分散に活躍する大切な部位ですので、今回ご紹介したストレッチ方法もセルフエクササイズ指導として活用してみてください。
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