排泄動作に関する機能訓練プログラム
機能訓練
2023/09/11
機能訓練
上肢
更新日:2023/09/11
通所介護で行うリハビリプログラムでは、利用者が自分で選択できる複数のメニューを準備しておく必要があります。そこで今回は、デイサービスでのリハビリとして取り組みやすいペットボトルを使った握力などの筋力トレーニングのプログラムをご紹介します。
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この記事の目次
▶︎令和6年度の介護報酬改定では、科学的介護の推進がさらに加速します。LIFEの利用も必須になっていくことが予想されます。スムーズにLIFEに情報を提出されている各地の事業所の事例をご紹介します。
今回は、その中でも筋力トレーニングとして活用でき、デイサービスでも比較的準備が簡単なペットボトルを利用したトレーニングをご紹介します。
ペットボトルはどこにでもあるので比較的準備が簡単で、水量を調整することで利用者に合わせて負荷量を調整できる便利な道具です。また、元々持ち手は人が握りやすいサイズに設計されているため、持ちやすさも兼ね備えています。
今回ご紹介するペットボトル体操の対象者は、移動手段が「独歩」または「杖歩行」レベルで介助が見守り以上の方が対象となります。両手にペットボトルを把持してエクササイズを行いますので歩行レベルは必ずチェックしておきましょう。
※立って行う体操をご紹介していますが、歩行能力やバランス能力の低下が気になる方は、椅子に座ってでも構いません。
運動時に呼吸を止めないように注意しましょう。またバランスが不安定になる場合があります。近くでスタッフが見守りを行いながら転倒に注意して取り組んでいきましょう。
1種目
2種目
肩甲骨・腕周囲のトレーニングをご紹介します。ペットボトルの重さは、対象者の筋力を見ながら0~500mlの間で水量を調整しながら行ってください。
【運動のポイント】
3種目
次に、肩のペットボトル体操をご紹介します。肩には三角筋と呼ばれる大きな筋肉がありますが、この筋肉は日常生活の中で鍋を持ち上げたりする家事動作に重要な部位ですのでしっかり鍛えておきましょう。
【運動のポイント】
4種目
次に、肩の捻りエクササイズをご紹介します。こちらの体操では、肩周りの筋肉の中でもインナーマッスルといわれる棘上筋や棘下筋の筋力を鍛えることができます。このインナーマッスルはインピンジメント症候群や五十肩の予防にも効果が期待できます。
【期待する効果】
インピンジメントや五十肩を予防する効果が期待できます。
【運動のポイント】
5種目
こちらの体操は、肩こりや首こりにも効果が期待できる肩すくめのトレーニングです。肩をすくめることで首の付け根に位置する僧帽筋や肩甲挙筋の筋肉を促通することができます。
【期待する効果】
肩こりや首こりを予防する効果が期待できます。
【運動のポイント】
6種目
こちらは、手首の筋力トレーニングを目的としたペットボトル体操です。手首は、特に握力に関与する部位です。日常生活ではタンスを開ける場合や布団をもつ際などに活用されます。
【運動のポイント】
7種目
こちらは二の腕の筋力トレーニングです。二の腕の中でも力コブが出る「上腕二頭筋」を中心にトレーニングすることができます。日常生活の中ではカバンを持つなど物を持ち上げる際に活躍します。
【運動のポイント】
胸を張り、姿勢を正すように意識しましょう。
8種目
次に、二の腕の裏側にある上腕三頭筋の筋力トレーニングです。特に、女性の方は加齢に伴い筋力が低下することで垂れてしまう部分でもあります。
【期待する効果】
二の腕のたるみを予防する効果が期待できます
【運動のポイント】
9種目
続いては、背中のエクササイズです。前習えの姿勢から両肘を後方に引くことで広背筋や大円筋といわれる背中の筋肉を鍛えることができます。日常生活の中では、タンスやドアを開ける動きに活躍します。
【運動のポイント】
できる限り両肘を後方に引き寄せましょう。
10種目
最後に
ペットボトルを使用した体幹の捻りのエクササイズをご紹介します。通常の上半身の捻りに加えて、上半身をやや前方に倒すことで特に背中への負荷が高まります。体幹の安定性の獲得目的に取り組んでみてはいかがでしょうか。
【期待する効果】
体幹の筋力アップ、安定性を高める効果が期待できます。
【意識するポイント】
握力向上をはじめとしたリハビリプログラムに役立つ「立ってできるペットボトル体操」をご紹介しました。
握力などの筋力や立位バランスは高齢者にとって大切な身体機能のひとつです。体力測定や健康チェックなども交えて、平均値と比較したり、定期的に変化を観察したり、アセスメント評価をしながら行うと、利用者のモチベーションにもなり効果的だと思います。
運動がマンネリ化しないよう主体的に選択できる運動メニューを作成するには、多くの時間と運動の知識がないと難しいでしょう。今回の運動メニューを参考に、リハビリの幅が少しでも広がれば幸いです。
2024年の医療介護同時改定では、団塊世代の高齢化を見据え、自立支援を中心とした科学的介護の実現、そしてアウトカムベースの報酬改定に向けて変化しようとしています。
このような時流だからこそ、個別機能訓練加算をはじめとした自立支援系の加算やLIFE関連加算の算定を通じて、より一層利用者さまの自立支援に向けた取り組みが重要になります。
ですが、書類作成の負担や効果的な機能訓練の実施に不安のある方も多いのではないでしょうか?
『介護リハビリ支援ソフト「Rehab Cloud リハプラン」』なら、そんなお悩みを解決します。書類作成業務の効率化だけでなく、利用者一人ひとりの生活機能の課題を解決をご支援します。
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