握力・筋力のリハビリ・作業療法|ペットボトル体操で筋力アップする方法

機能訓練

上肢

更新日:2024/03/27

通所介護で行うリハビリプログラムでは、利用者が自分で選択できる複数のメニューを準備しておく必要があります。そこで今回は、デイサービスでのリハビリとして取り組みやすいペットボトルを使った握力などの筋力トレーニングのプログラムをご紹介します。  

ペットボトルを利用した機能訓練プログラム

今回は、その中でも筋力トレーニングとして活用でき、デイサービスでも比較的準備が簡単なペットボトルを利用したトレーニングをご紹介します。

ペットボトルはどこにでもあるので比較的準備が簡単で、水量を調整することで利用者に合わせて負荷量を調整できる便利な道具です。また、元々持ち手は人が握りやすいサイズに設計されているため、持ちやすさも兼ね備えています。

ペットボトル体操の対象者

今回ご紹介するペットボトル体操の対象者は、移動手段が「独歩」または「杖歩行」レベルで介助が見守り以上の方が対象となります。両手にペットボトルを把持してエクササイズを行いますので歩行レベルは必ずチェックしておきましょう。

※立って行う体操をご紹介していますが、歩行能力やバランス能力の低下が気になる方は、椅子に座ってでも構いません。

期待される効果

  • 上半身の筋力向上
  • 握力の向上
  • 体幹の安定性の向上
  • 立位耐久性の向上

体操を行う際の注意点

運動時に呼吸を止めないように注意しましょう。またバランスが不安定になる場合があります。近くでスタッフが見守りを行いながら転倒に注意して取り組んでいきましょう。

腕の筋力トレーニング

 1種目

  2種目

肩甲骨・腕周囲のトレーニングをご紹介します。ペットボトルの重さは、対象者の筋力を見ながら0~500mlの間で水量を調整しながら行ってください。

【運動のポイント】

  1. まずはゆっくりと行います。
  2. ペットボトルの重さは利用者の方の体格や筋量に応じて変更しましょう。

肩の筋力トレーニング

 3種目

次に、肩のペットボトル体操をご紹介します。肩には三角筋と呼ばれる大きな筋肉がありますが、この筋肉は日常生活の中で鍋を持ち上げたりする家事動作に重要な部位ですのでしっかり鍛えておきましょう。

運動のポイント】

  1. 肩をすくめないようにしましょう。
  2. 背中を反ったり曲げたりしないようにしましょう。

肩のインナーマッスルトレーニング

 4種目

次に、肩の捻りエクササイズをご紹介します。こちらの体操では、肩周りの筋肉の中でもインナーマッスルといわれる棘上筋や棘下筋の筋力を鍛えることができます。このインナーマッスルはインピンジメント症候群や五十肩の予防にも効果が期待できます。

期待する効果】

インピンジメントや五十肩を予防する効果が期待できます。

【運動のポイント】

  1. 肩と肘を90度に固定するように意識しましょう。
  2. 肩をすくめないように意識しましょう。

首周りの筋力トレーニング

5種目 

こちらの体操は、肩こりや首こりにも効果が期待できる肩すくめのトレーニングです。肩をすくめることで首の付け根に位置する僧帽筋や肩甲挙筋の筋肉を促通することができます。

【期待する効果】

肩こりや首こりを予防する効果が期待できます。

【運動のポイント】

  1. 胸を貼り、背筋を伸ばしたまま行いましょう。
  2. 両肩は耳につけるように行いましょう。

手首の筋力トレーニング

6種目

こちらは、手首の筋力トレーニングを目的としたペットボトル体操です。手首は、特に握力に関与する部位です。日常生活ではタンスを開ける場合や布団をもつ際などに活用されます。

【運動のポイント】

  1. 肘や肩の位置を固定したまま行うようにしましょう。
  2. できる限り、ゆっくり大きく動かすように意識しましょう。

二の腕の筋力トレーニング

7種目 

こちらは二の腕の筋力トレーニングです。二の腕の中でも力コブが出る「上腕二頭筋」を中心にトレーニングすることができます。日常生活の中ではカバンを持つなど物を持ち上げる際に活躍します。

【運動のポイント】

胸を張り、姿勢を正すように意識しましょう。

8種目

次に、二の腕の裏側にある上腕三頭筋の筋力トレーニングです。特に、女性の方は加齢に伴い筋力が低下することで垂れてしまう部分でもあります。

【期待する効果】

二の腕のたるみを予防する効果が期待できます

【運動のポイント】

  1. 肘を固定するように意識しましょう。
  2. 肘を最後までしっかりと伸ばすことを意識しましょう。

背中の筋力トレーニング

9種目

続いては、背中のエクササイズです。前習えの姿勢から両肘を後方に引くことで広背筋や大円筋といわれる背中の筋肉を鍛えることができます。日常生活の中では、タンスやドアを開ける動きに活躍します。

【運動のポイント】

できる限り両肘を後方に引き寄せましょう。

体幹の筋力トレーニング

10種目 

最後に

ペットボトルを使用した体幹の捻りのエクササイズをご紹介します。通常の上半身の捻りに加えて、上半身をやや前方に倒すことで特に背中への負荷が高まります。体幹の安定性の獲得目的に取り組んでみてはいかがでしょうか。

【期待する効果】

体幹の筋力アップ、安定性を高める効果が期待できます。

【意識するポイント】

  1. 胸を張り、背筋を伸ばすように意識しましょう。
  2. 腕ではなく、上半身を捻るように意識しましょう。

身近な素材で握力・筋力向上を目指そう

握力向上をはじめとしたリハビリプログラムに役立つ「立ってできるペットボトル体操」をご紹介しました。

握力などの筋力や立位バランスは高齢者にとって大切な身体機能のひとつです。体力測定や健康チェックなども交えて、平均値と比較したり、定期的に変化を観察したり、アセスメント評価をしながら行うと、利用者のモチベーションにもなり効果的だと思います。

運動がマンネリ化しないよう主体的に選択できる運動メニューを作成するには、多くの時間と運動の知識がないと難しいでしょう。今回の運動メニューを参考に、リハビリの幅が少しでも広がれば幸いです。

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この記事の著者

Rehab Cloud編集部   

記事内容については、理学療法士や作業療法士といった専門職や、デイサービスでの勤務経験がある管理職や機能訓練指導員など専門的な知識のあるメンバーが最終確認をして公開しております。

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