整容動作の機能訓練とリハビリ:訓練手順と目的・必要な機能とは
機能訓練
2024/11/06
機能訓練
下肢
更新日:2024/06/25
骨盤底筋(こつばんていきん)は、どこにあり、どのような効果があるのかご存知ですか?骨盤底筋は、その名の通り骨盤の底にあり、ハンモックのように骨盤や内臓を支え、尿もれや骨盤の安定、姿勢の改善に効果があります。本稿では、骨盤底筋を鍛えるトレーニングを解説します。ご自分の能力に合わせた体操方法を選んで挑戦してみてください。
この記事の目次
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骨盤底筋とは骨盤の最下部(底)に位置する筋肉です。この筋肉は、お尻の骨である坐骨結節の間に位置しています。坐骨結節は、椅子に座った姿勢でお尻に手を置くと当たる骨です。その間に骨盤底筋が位置していることになります。
骨盤底筋は、表層・中間層・深層の3層構造となっていることから「骨盤底筋群」と呼ばれることもあります。
骨盤底筋は、主にハンモックのように骨盤や内臓を支える働きをします。また、腹筋の深層部に位置する「腹横筋」と、背中に位置する「多裂筋」との関係性が強く、体幹の土台として大きな役割を持っています。
【骨盤底筋を構成する筋肉】
【骨盤底筋の神経支配】
陰部神経叢
多裂筋の姿勢別のトレーニングとストレッチについて知りたい方は、ぜひこちらの記事をご一読ください。
▶︎多裂筋とは|腰痛に効果的なトレーニングとストレッチ【全12種】
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この骨盤底筋を鍛えることで、どのような効果があるのでしょうか?
【骨盤底筋のトレーニング効果】
女性の悩みとして、特にお声を聞くのが「尿もれ」や「尿失禁」です。
尿もれを予防する方法に「ケーゲル体操」があります。この体操は、腹圧性尿失禁の治療として、1948年に Kegel が提唱した骨盤底筋のトレーニングです。
即効性がある訳ではありませんが、2〜3ヶ月間継続的に取り組むことで尿もれの予防に一定の効果が期待できます。
さらに、他の治療法に比べ副作用がなく、その有効率も60~80%であると報告されています。
参照:骨盤底筋訓練の効果的な指導方法
岡部みどり 村西内科クリニック
【関連記事】 排便体操・尿漏れ体操 介護施設ですぐできる排泄トレーニング厳選 11種類 尿もれに効果的な体操をもっと詳しく知りたい方はこちらの記事がオススメです。 |
さらに、女性の悩みが多くなる時期が産後です。
儀間らによると、骨盤底筋のトレーニングは、ストレッチやウォーキングと合わせて行うことで産後の疲労を軽減したり、産後の回復にもつながることが示唆されています。
産前・産後のトレーニングとして合わせて取り組むことをオススメします!
但し、産後すぐの運動は控えなければなりません。骨盤底筋のトレーニングを行う場合は、医師に相談の上、産後3週間くらいから開始するようにしましょう。
参照:妊娠中の運動が分娩に及ぼす影響 儀間 繼子 琉球大学医学部保健学科母子看護学講座
骨盤底筋体操とは、字の通り骨盤底筋を鍛える運動で、主に肛門や膣を意識して「しめる→ゆるめる」を繰り返していきます。
男性は肛門(お尻の穴)を、女性は膣(ちつ)と肛門(お尻の穴)を自分の意思した通りに動かしていきます。
ご高齢者や産後の女性にとって尿もれや尿失禁は、誰にも相談できない恥ずかしいことです。さらに、尿もれが続くと外出が億劫になってしまったりと精神的にもマイナスな影響を及ぼします。
効果が出るまでには、長期的なトレーニングが必要なため長い目で見て骨盤底筋体操に取り組んでいきましょう!
それではまず、骨盤底筋体操を行う上でのポイントについてご紹介します。
骨盤底筋を鍛える際に意識するポイントは、『肛門(お尻の穴)を閉める』ことです。本来、お尻の穴を閉めると他の筋肉にも力が入ってしまうので力み過ぎになりますが、骨盤底筋体操を始めたばかりの方は、お尻の穴を意識するとイメージしやすくなります。
お尻の穴を閉めるイメージがわからない方は、おしっこを途中で止めてみてください。それと同じ感覚で骨盤底筋を意識してトレーニングしていきましょう。
上記の方法に慣れてきたらに以下の方法を意識することも良いでしょう。
▶︎ 男性の場合は、睾丸を引き上げるように意識する。
▶︎ 女性の場合は、膣で水を吸い上げるように意識する。
さらに、可能であればお尻の割れ目に沿ってタオルを置き、お尻でタオルを掴むように意識すると効果的です!
【ドローイン】
所要時間:約10分
まず初めに骨盤底筋体操の導入編としてご紹介するのは、寝たままできる体操です。こちらの体操は、ドローインと呼ばれる体幹の深層部筋である骨盤底筋を効果的にトレーニングすることができます。このドローインでは、息を大きく吐きながらお腹でタオルを押し込むことで骨盤底筋を意識して鍛えることができます。
《ドローインのポイント》
【骨盤はさみ】
所要時間:約10分
膀胱(ぼうこう)が満杯になりおしっこが出そうになると運動神経を介して「外尿道筋(横紋筋)」が尿道をきつく締めつけ、尿がもれないように我慢をします。特に高齢者や産後には、この括約筋や骨盤底筋の働きが衰えるため咳やくしゃみだけでも尿もれを起こす場合があります。
そこでご紹介するのがこちらのボールはさみの体操です。ボールを太ももで挟むことで内ももに付着する「内転筋」や「骨盤底筋」「括約筋」を鍛えることができるため尿もれに効果が期待できます。ボールがない方はタオルを丸めて挟むのも良いでしょう。
《骨盤はさみのポイント》
【ヒップアップ】
所要時間:約5分
骨盤底筋群を鍛える体操方法に、ヒップアップ(お尻上げ運動)があります。通常のお尻上げ運動にボールを活用することで内ももや肛門に力を入れることができるので骨盤底筋群を効果的に鍛えることができます。
《ヒップアップのポイント》
骨盤底筋体操に、他にもまだまだあります。
続きは乞うご期待…
【お尻歩き】
所要時間:5分
骨盤底筋体操の応用編としてお尻歩きをご紹介します。お尻で歩くだけで骨盤底筋のトレーニングができます。尿もれの予防や産後の骨盤の改善にお役立てください!
《お尻歩きのポイント》
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→→ 【完全保存版】デイサービス・機能訓練指導員が活用できる高齢者のためのリハビリ体操・運動まとめ|随時更新
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