自費リハビリ|保険適用との違い・効果・料金・注意点など徹底解説
機能訓練
2024/11/28
機能訓練
その他
更新日:2024/10/21
リハビリには「介護リハビリ」と「医療リハビリ」があり、それぞれ目的や利用する保険の種類が違っています。ここでは、2つのリハビリ内容・目的の違いや利用する保険について、詳しく解説しています。
この記事の目次
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「リハビリ」という言葉は社会に浸透するようになりましたが、どのような意味なのかよくわからない方もいるのではないでしょうか。
リハビリとは「リハビリテーション」の略で、「re(再び)」と「habilitation(適した)」の2つの単語からできている言葉です。
現在、リハビリは機能回復の意味で使われることが多いですが、リハビリテーションの意味は大きく「自分らしく生きること」とも言えます。
また、リハビリには「介護リハビリ」と「医療リハビリ」があり、それぞれ目的や内容が異なります。この記事では、2つのリハビリを以下の定義で記載します。
ここではそれぞれのリハビリの目的や内容についてみていきましょう。
介護リハビリは、介護保険を利用したリハビリのことです。介護リハビリは日常生活の自立をサポートし、QOL(生活の質)の維持・向上を目的としています。
そして動作訓練や筋力トレーニングなど、身体機能や生活機能を高めるためのリハビリを中心に行います。また、介護リハビリには日数制限が定められておらず、長期的なリハビリを実施できるのが大きな特徴です。
介護リハビリの定義や重要性については、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひご一読ください。
▶介護リハビリの全て|リハビリテーションの定義や重要性・機能訓練との違いなどリハビリの全てを解説
医療リハビリは、医療保険を活用して行われるリハビリのことです。医療リハビリは病気やケガなどによって入院・通院されている方に対して行われます。
おもな目的としては、病気やケガなどによって低下した身体機能の回復と、QOLの向上です。医療リハビリでは、病気やケガの状態にあわせながらリハビリ内容を調整し、治療を進めていきます。
医療リハビリは介護リハビリと異なり、基本的に受けられる日数に制限があります。また、病気やケガの種類によって日数の期限が変動するのも特徴の1つです。
以下の記事では、疾患のリハビリについて解説しています。ぜひ参考にご一読ください。
▶変形性膝関節症の概要とリハビリテーション|基本の筋トレ・リハビリ方法
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介護リハビリと医療リハビリを利用できる施設と担当する職種について、以下の表にまとめました。
介護リハビリ | 医療リハビリ | |
---|---|---|
利用できる施設 | ・介護老人保健施設 ・特別養護老人ホーム ・通所リハビリテーション(デイケア) ・デイサービス ・介護付き有料老人ホーム | ・病院 |
担当する職種 | ・理学療法士 ・作業療法士 ・言語聴覚士 ・看護師 ・准看護師 ・あん摩マッサージ指圧師 ・柔道整復師 ・鍼灸師 | ・理学療法士 ・作業療法士 ・言語聴覚士 |
ここでは、それぞれのリハビリについて詳しく解説します。
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介護リハビリを利用できる施設は以下の通りです。
介護老人保健施設は、病院を退院して安全に在宅復帰するためのリハビリを行う施設です。リハビリによって在宅復帰に必要な身体機能や動作の獲得を目指します。
リハビリ以外にも、医師や看護師による医療ケアも提供しています。
通所リハビリとは、施設へ通いつつ専門的なリハビリを受けられるサービスです。自立した生活を送れるように、利用者の状況にあわせたリハビリを提供します。
食事や入浴などのサービスも受けることが可能です。
デイサービスは、通所リハビリと同じ通い形式で、リハビリではなく「機能訓練」によるサービスを受けられる施設です。
機能訓練では、日常生活の自立を目指した運動や体操を行います。
ただし、機能訓練はリハビリとは異なり、医師の指示によるものではありません。そして、機能訓練は「機能訓練指導員」と呼ばれる職員によって行われます。
機能訓練指導員は理学療法士や作業療法士などのリハビリ専門職以外にも、看護師や柔道整復師などの資格を持っている方のことを指します。
介護付き有料老人ホームとは、居住しながらリハビリや食事、入浴などの生活支援を受けられる施設です。おもに生活動作に関するリハビリを中心に行います。
介護リハビリではさまざまな機能訓練が提供されています。以下の記事では作業療法や握力のリハビリについて解説していますので、ぜひご一読ください。
▶握力・筋力のリハビリ・作業療法|ペットボトル体操で筋力アップする方法
介護リハビリを担当する職種は以下の通りです。
理学療法士は立つ・歩く・座るなどの基本的な動作の獲得を目指したリハビリを提供する職種です。
筋力トレーニングや歩行訓練などの運動療法や、物理的な刺激によって身体機能の改善、痛みの軽減を図る物理療法などを実施します。
作業療法士は趣味活動や家事、仕事などに必要な動作の獲得を目指したリハビリを提供する職種です。基本的な動作の獲得を目指す理学療法士とは異なり、作業療法士は応用的な動作のリハビリを行う傾向にあります。
言語聴覚士とは、話す・聞く・食べるなどのコミュニケーション、食事に関するリハビリを提供する職種です。病気やケガ、加齢によって意思疎通ができない方や、食事の際にむせ込みやすい方がリハビリ対象です。
その他にも、認知症や小児に対してもリハビリを行うことがあります。
デイサービスで行われる機能訓練では、機能訓練指導員が担当します。機能訓練では、基本動作や身体機能の維持・改善ができるような運動や体操を実施します。
機能訓練指導員になるために必要な資格は以下の通りです。
・理学療法士
・作業療法士
・言語聴覚士
・看護師
・准看護師
・柔道整復師
・あん摩マッサージ指圧師
・鍼灸師(半年以上の実務経験が必要)
デイサービスに関しては、リハビリ専門職以外の職種が担当する場合があります。
機能訓練指導員については以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
▶機能訓練指導員の仕事内容|必要な資格・加算による配置基準とは
医療リハビリを利用できる施設は、基本的に病院の入院・外来で行われています。病院では病気やケガによって低下した身体機能の改善を目指すとともに、QOLの向上を目的にリハビリを行います。
医療リハビリでは、病気・ケガの発症時期や身体機能の状態にあわせて適宜リハビリ内容が変わるのが特徴です。
たとえば、発症してすぐの時期(急性期)では、治療と並行して無理のない範囲でリハビリを進めていきます。ある程度経過し、症状が安定した時期(回復期)では、身体機能の改善に向けた積極的なリハビリが中心となるでしょう。
また、これらの医療リハビリは基本的に医師の指示のもとで行われています。
医療リハビリを担当する職種は、介護リハビリで紹介した以下の3つの専門職です。
それぞれの役割も、介護リハビリの項目で説明した通りです。ただし、介護リハビリとは異なり、看護師や鍼灸師などのリハビリ専門職以外の職員は担当することはありません。
基本的に、介護保険と医療保険の併用はできません。どちらも加入している場合、介護保険の利用が優先されます。
介護保険に加入している方の条件としては、要介護(要支援)認定を受けている方です。そのため、認定を受けている方がリハビリを希望する場合、医療リハビリではなく介護リハビリが行われます。
難病でのリハビリや診断名が変化したケースなど、一部例外はありますが、基本的に併用できない点に注意しておきましょう。
リハビリには介護リハビリと医療リハビリがあり、それぞれ目的や利用できる施設などが異なります。
介護リハビリは日常生活の自立を支援する一方で、医療リハビリは病気やケガによって低下した機能回復がおもな目的となります。
また、デイサービスに関してはリハビリではなく、機能訓練という形式になる点もおさえておきましょう。
リハビリを通じて健康寿命を延ばすためにも、医療リハビリと介護リハビリの両方の特徴を把握しておくことが大切です。
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