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機能訓練
2024/11/28
機能訓練
下肢
更新日:2024/11/28
高齢になるとさまざまな理由から転倒しやすくなり、足腰に不安を抱える人は繰り返し転倒する人も少なくありません。デイサービスをはじめとした施設では、たくさんの転倒予防トレーニングが提供されています。この記事では転倒予防体操のバリエーションを増やしたい方のために、転倒予防体操をたくさんご紹介しています。
この記事の目次
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高齢になると、病気や筋肉低下がきっかけで転倒しやすくなります。なかには、繰り返し転倒してしまう方も少なくありません。転倒が繰り返されるとケガや骨折につながり、身体機能を低下させてしまう恐れがあります。
転倒によるケガがきっかけで寝たきり状態になると、筋萎縮や心機能低下などの症状を引き起こす廃用症候群を引き起こす恐れもあるでしょう。
このように、転倒は身体の衰えの悪循環を生み出すきっかけとなるのです。
転倒予防には、下半身や体幹の筋力強化が重要です。特に以下の筋肉を鍛えることが効果的とされています。
これらの筋肉を意識的に鍛えることで、転倒リスクの軽減が期待できます。
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高齢者の転倒を防ぐためには、体操を行って身体機能を維持することが大切です。体操を行うことで筋力が改善し、転倒の予防につながります。
デイサービスで転倒予防体操を行う際は、部位別にさまざまなバリエーションを取り入れておくと良いでしょう。日によってストレッチや筋トレなど、体操の内容を変えることで利用者も飽きずに行えるようになり、習慣化しやすくなります。
複合的な運動プログラムを組んで、利用者の転倒予防を目指していきましょう。
転倒予防には筋力をつけるだけでなく、ストレッチで筋肉を伸ばすことも大切です。関節可動域が制限されると身体の動きが悪くなり、転倒を引き起こす可能性が高まります。
ストレッチで筋肉を伸ばして関節可動域を改善すれば、転倒のリスクを軽減できるでしょう。ここでは、転倒予防のストレッチの体操をご紹介します。
両手を広げる際は、周囲の利用者にぶつからないように注意してください。肩を回すときは腕だけでなく、肩甲骨も大きく動かすようなイメージで行ってみましょう。肩の痛みがある方は、無理のない範囲で動かしてください。
首まわりのストレッチをすることで、振り向き動作を行いやすくなります。首のストレッチは座った状態で行っても問題ありません。首の痛みが出ない範囲で行ってみましょう。
ふくらはぎの筋肉である「下腿三頭筋」をストレッチする体操です。余裕を持ってストレッチするために、なるべく長めのタオルを用意しておきましょう。ストレッチの最中は前方への転倒に注意してください。
股関節を曲げる働きのある「腸腰筋」のストレッチ方法です。ストレッチの際は、足を後ろに引いた側の股関節付け根の前側を伸ばすように意識してみてください。
そして足を後ろに引いた側の骨盤を前方に寄せるイメージで行ってみましょう。後ろに引いた足のかかとは浮いた状態にしてください。
膝裏の「ハムストリングス」をストレッチする方法です。イスに浅く座ってもらうと、ハムストリングスを伸ばしやすくなります。ストレッチ中は前方へ転倒しないように注意しましょう。
こちらの記事ではタオルを使ったタオルストレッチを紹介しています。寝たままの姿勢でできるものもたくさんありますので、こちらもあわせてご確認ください。
▶高齢者のタオルストレッチ|肩甲骨・背中・股関節に効く体操【全12種】
筋トレによって筋力を向上できれば、転倒予防につながります。筋トレをする際は、とくに下半身の筋肉を中心に行うことが大切です。
丈夫な下半身を作ることで、ふらつきやつまずきなどによる転倒の予防が期待できます。ここでは、下半身を中心とした筋トレについてご紹介します。
ここでは、座った状態と立った状態で行うふくらはぎの筋トレ体操をご紹介します。
ふくらはぎの筋肉である「下腿三頭筋」を鍛えるトレーニングです。手をおさえることで、座った状態でも負荷をかけながら筋トレができます。膝の角度を90度にしておくことで、効率的に負荷をかけやすくなります。
かかとを上げる際に重心が前に移動していると、下腿三頭筋に負荷がかかりにくくなります。なるべく真上にかかとを上げるイメージで行いましょう。
ここでは太ももを鍛える筋トレ体操をご紹介します。
太ももを上げる筋肉の「腸腰筋」を鍛えるトレーニングです。足踏み体操は、その他にも腕・体幹の筋肉やリズムを鍛えるトレーニングにもなります。足踏みをする際は、なるべく背もたれから背中を離して行いましょう。
太もも前面の「大腿四頭筋」の筋肉を鍛えるトレーニングです。膝を伸ばす際は背もたれから背中を離しつつ、太ももを上げないように行いましょう。余裕がある方は、足首に重りを巻いて行ってみましょう。
大腿四頭筋をはじめとした下半身の筋肉を鍛えられるトレーニングです。足を踏み込む際に前方の支えが邪魔になる場合は、身体を左右のどちらかに向きを変えて行ってみましょう。
大腿四頭筋やお尻の筋肉の「中殿筋」を鍛えるトレーニングです。ふらつきがみられる方は、近くに支えのあるものを用意しておくと転倒予防につながります。
ここではお尻の筋トレ体操についてご紹介します。
中殿筋や股関節についている「大腿筋膜張筋」を鍛えるトレーニングです。なるべく左右均等に膝を開くことを意識して行いましょう。
お尻の大きな筋肉である「大殿筋」を鍛えるトレーニングです。上半身と太ももが一直線になる状態になるまで、お尻を上げてみましょう。かかとだけ床につけた状態がきつい場合は、足全体をつけてもかまいません。
足の指まわりの筋肉を鍛えるトレーニングです。親指だけを伸ばすのが難しい場合は、すべての指を曲げて行っても問題ありません。こむら返りが起こらないように、あらかじめ指を軽く動かしておくと良いでしょう。
筋トレはバリエーションを増やし、飽きないようにするのが継続させるコツです。以下の記事の筋トレも徐々に追加していきましょう。
▶【理学療法士監修】下肢筋力トレーニング|高齢者が座位でできる筋力トレーニング22選
バランス能力の向上も、筋トレと同じように転倒予防として重要な要素です。バランス能力が高まることで、姿勢が安定しやすくなり、ふらつきや転倒を防げます。
ここでは、バランス能力を高めるための体操をご紹介します。
ここでは座位でのバランス体操についてご紹介します。
骨盤を動かして腹部や背部の体幹筋を鍛えるトレーニングです。骨盤の動きを意識しながらゆっくり行ってみましょう。体操中はなるべく顔を前方に向けて行ってください。
お腹の側方についている「腹斜筋」を鍛えるトレーニングです。側屈しすぎてバランスを崩さないように、無理のない範囲で行いましょう。
筋トレ編のふくらはぎの体操と同じ内容ですが、ここではバランス感覚を意識します。なるべく支えに軽く触れる程度にとどめ、バランスを保ちながら体操を行いましょう。
ここではリーチに関するバランス体操をご紹介します。
体幹を鍛えて重心をコントロールするトレーニングです。体操中は手の位置を保ったまま行ってください。上半身を前に倒すのが不安な方は、杖をついた状態で行うのもおすすめです。
立位の状態で重心をコントロールする体操です。手の高さをなるべく変えないように伸ばしましょう。手を前方に伸ばす際は、お尻を後ろに突き出しすぎないようにしてください。
側方での重心移動をコントロールするトレーニングです。側方に手を伸ばす際は、足を浮かせないようにしてください。ふらつきやすい方は、足を広げることで安定感を高められます。
片足立ちは難易度が高いバランス体操なので、転倒予防のために必ず支えのある場所で行いましょう。片足立ちが難しい場合は、まずは支えに軽く手を添えながら行ってみてください。
ここでは立位でのステップ体操についてご紹介します。
筋トレ編での足を前に踏み出す体操と類似した内容ですが、ここではバランス感覚を意識します。なるべく手すりに強くつかまらないようにして、自分の力でバランスをとるようにしましょう。
筋トレ編での左右に足を踏み出す体操と類似した内容ですが、ここではバランス感覚を意識します。体操中のふらつき具合に応じて、足を踏み出す距離を調整してみてください。
バランストレーニングもたくさんの種類があります。こちらの記事を参考にしてさまざまなトレーニングを楽しみましょう。
▶【理学療法士監修】器具なしでできるバランストレーニング|高齢者のバランス能力の維持・向上に役立つ運動17選
方法: 足を肩幅に開いて立ち、ゆっくりと膝を曲げて腰を下ろします。太ももが床と平行になるまで下げたら、ゆっくりと元の位置に戻ります。
回数:10回を1セットとし、1日2~3セット行いましょう。
方法:その場で足踏みを行います。膝を高く持ち上げ、腕を振りながらリズミカルに行いましょう。
時間: 1分間を1セットとし、1日2~3セット行いましょう。
身体機能は年齢に応じて低下し、高齢者になると転倒の原因となるふらつきやつまずきなどの頻度が高まります。また、転倒によってケガや病気になると寝たきり状態となり、さらに身体機能が低下する悪循環につながる恐れがあります。
身体機能の低下を防ぎ、自分らしい生活を送るためには、体操を習慣的に行って転倒予防に努めることが大切です。転倒予防を目指すためには筋トレで筋力をつけるだけでなく、可動域やバランス能力の改善も重要です。
ぜひ今回の記事を参考にして、転倒予防のためのさまざまな体操を実践してみましょう。
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