整容動作の機能訓練とリハビリ:訓練手順と目的・必要な機能とは
機能訓練
2024/11/06
機能訓練
下肢
更新日:2024/11/05
片脚立位の評価方法やカットオフ値を知っていますか?今回は、バランス評価の中でも簡便に検査できる片脚立位について測定方法から評価の指標となるカットオフ値まで紹介します。身体機能評価の1つとして参考にしてみましょう。
この記事の目次
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片脚立位の評価とは、片脚立ちで姿勢を保っている時間を測定する簡易なバランス検査です。片脚立位の評価方法には、目を閉じて測定する「閉眼片脚立位」と目を開けて測定する「開眼片脚立位」の2種類があります。特に、ご高齢者に測定する場合は、「開眼片脚立位」で測定するのが一般的です。
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片脚立位の評価は、日本整形外科学会でもTUGの評価と共に「運動器不安定症状」を診断する機能評価基準の1つとして指定しています。
–機能評価基準–
以上のことから、高齢者を対象としたデイサービスやデイケアなどの介護現場においても、片脚立位の評価が活用されることが多くなっています。
片脚立位とともに測定することの多い「TUG」の評価方法について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
▶︎TUG評価のカットオフ値とは|評価初心者でも分かる測定方法
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片脚立位の評価は、運動器不安定症のリスクや転倒のリスクを判断するために活用されますが、これらを判断するための指標となるカットオフ値をご存知でしょうか?
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片脚立位は、簡易的に測定できるため高齢者の身体機能の評価として幅広く活用されています。そのためカットオフ値や平均値も様々なものが公表されています。そのなかでも、リハビリテーションの専門家でもある理学療法士・作業療法士の評価の指標として、よく活用されている片脚立位のカットオフ値です。
合わせて片脚立位の年齢別の基準値もご紹介します。片脚立位の目標数値として参考にしてください。
では、実際に片脚立位の測定方法をご紹介します。
片脚立位の測定、評価に取り組みたいけど、「正しく測定できているか不安」、「測定結果からリハビリ提案につなげるのが難しい」、「測定結果を分かりやすく説明するのが難しい」といった悩みをお持ちの方もいるのではないでしょうか。
ここではAIを活用して片脚立位の測定、評価に取り組まれている事業所様の事例を紹介します。
同じ利用者様でも測定する職員によって体力測定の数値にばらつきがあり、結果の信憑性や妥当性に疑問があるという悩みを抱えておられました。片脚立位では「股関節を開く角度」や「足を床から上げる高さ」など、声かけのニュアンスによって差がでていたそうです。
課題解決のために導入されたのがAIによる動作分析で客観的評価ができるツールです。導入により、体力測定の信憑性、妥当性への疑問は改善されました。個々に合わせたトレーニングメニューの提案に加え、わかりやすいフィードバックシートにより、利用者のモチベーションも上がっているとのことです。
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もともと転倒予防の評価に時間がかかっていたことに加え、機能訓練の効果を、利用者にタイムリーに説明することが難しいという悩みを抱えていました。
そこで、課題解決のためにAIによる動作分析で客観的評価ができるツールを導入しました。現在は、動画を撮るだけで、身体機能を適切に測定、評価できるようになっています。タイムリーに転倒予防の必要性を伝えるということも可能になっているとのこと。
さらに、具体的な機能訓練メニューを自動提案してくれるため、これまで以上に「転倒予防」に着目してサポートすることを実現されておられます。
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片脚立位の評価をする場合は、以下の物品を準備することですぐに検査を始めることができます。
【片脚立位で準備するもの】
片脚立位テストを行う場合は、以下の点に注意して測定するようにしましょう。
【片脚立位の注意点】
片足立位テスト以外にも高齢者の転倒リスクを判断する方法は様々あります。転倒リスクに関与するバランス評価を紹介します。
【転倒リスクの評価】
①Functional Reachテスト測定方法は、足を肩幅に揃えて腕を肩関節90度挙げます。足を前に出すことなく、中指を目安に最大限にリーチした距離を測定します。3回テストを行い、最後の2回の平均値を求めます。
【カットオフ値】
⑴虚弱高齢者の場合は、18.5cm未満は転倒リスクが高い
(参考論文:Thomas et al., Arch Phys Med Rehabil. 2005)
⑵脳卒中片麻痺患者の場合は、15cm未満で転倒リスクが高い
(参考論文:Acar & Karats, Gait Posture 2010)
⑶パーキンソン病患者の場合は、31.75cm未満で転倒リスクが高い
(参考論文:Dibble & Lange, J Neurol Phys There 2006)などと報告されています。
②BBS(Berg balance Scale)バランス能力や協調性、筋力、持久力、柔軟性、感覚など複合的な要素を測定するため、立ち上がりや360°方向転換などの14項目から測定します。
【カットオフ値】
最大スコア(56点)
0-20点:バランス障害あり
21-40点:許容範囲のバランス能力
41-56点:良好なバランス能力
③TUGテスト(Time UP&Goテスト)測定方法は、椅子に深く座った状態で開始し、椅子から立ち上がり、無理のない早さで歩き、3m先の目標物を回って椅子に座るまでに要する時間を測定します。
⑴13.5秒以上:転倒リスクが予測される
⑵30秒以上:日起居動作や日常生活動作に介助を要す
⑶11秒以上:運動器不安定症を判断する基準として、
(参考:公益社団法人 日本整形外科学会 運動器不安定症の定義と診断基準)
転倒リスクを判断するバランス評価について詳しく知りたい方はこちらの記事がオススメです。
▶︎高齢者のリハビリにおけるバランス評価の種類・測定方法の基礎知識
ご高齢者の転倒の原因には様々な要因があり、一人ひとりによっても異なります。そのため、片脚立位テストやファンクショナルリーチテストなど様々な評価を組み合わせて転倒リスクを把握した後に、その要因に合わせた転倒予防に取り組んでいく必要があります。
ご高齢者の転倒予防に効果的な方法は、集団や個別での「運動」とされています。特に「複合要素のプログラム」が転倒予防に有効です!
【転倒予防の種類】
▼転倒予防体操のバリエーションを増やしたい方は、以下の記事をご一読ください。
▶︎【理学療法士監修】転倒予防体操|高齢者におすすめの効果的なトレーニング
片脚立位は、バランス検査の1つとして「転倒リスク」や「運動器不安定症」を判断する評価方法です。転倒の要因やリスクは1つの評価だけで確定できるものではありません。様々な検査方法を組み合わせて高齢者の転倒予防に努めていきましょう。
リハプランでは、医療や介護現場で活用できる身体機能評価について詳しくご紹介しています。ぜひその他の測定方法についても学んでみてください。
デイサービス運営において必要な「評価・測定」について、一挙にまとめていますので、必要に応じて活用していただければと思います。
→→ 【完全保存版】デイサービスで活用できる評価・測定に関する記事まとめ|随時更新
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