整容動作の機能訓練とリハビリ:訓練手順と目的・必要な機能とは
機能訓練
2024/11/06
機能訓練
体幹(胴体・腰)
更新日:2024/06/25
今回ご紹介するのは、明日からでもすぐに使える高齢者向けの体幹トレーニングについて。高齢者における体幹トレーニングの必要性をはじめ、体幹トレーニングに重要な大腰筋と脊柱起立筋のエクササイズ、ハムストリングスのストレッチまでご紹介します。
この記事の目次
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体幹トレーニングは、一般的なダイエットからスポート選手のトレーニングとしても有名ですよね。
体幹トレーニングをすることで、お腹や背中の筋力強化だけでなく柔軟性が得られるので、座っているときの姿勢や歩くときの安定性を高める効果はあります。
体幹をうまく使えるようになると、日常生活の中でからだを効率的に使えるようになるほか、スポーツのパフォーマンスを高めることもできます。
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高齢者は、加齢にともない体幹の筋力が細く弱くなることがわかっています。体幹の筋力が低下すると姿勢が悪くなるだけでなく、歩く能力の低下や日常生活の動きにくさにつながります。
特に高齢者の場合、大腿四頭筋や三頭筋、大臀筋、広背筋、脊柱起立筋、大腰筋が衰退化しやすいと言われています。そこで、高齢者向けに体幹トレーニングをする場合は、これらの筋肉を意識してトレーニングすることが重要になります。
2020年11月現在の社会保障審議会では、「科学的介護の実現を目指し、CHASEやバーセルインデックスなどのアウトカム評価による質の高い介護に対するインセンティブを拡充する」ことが議論されており、アウトカム評価を用いた介護サービスの質の向上が求められています。
そんな時代だからこそ、今から「効果的なリハビリを実現する仕組み」を構築し、効果を出せるデイサービスとして実績をつくることが重要になります。
要介護者や病気を持つ人の日常生活動作(ADL)を評価するための指標のひとつであるバーセルインデックスについて知りたい方は、ぜひこちらの記事もご一読ください。
▶︎バーセルインデックスとは?評価項目と基準・評価する人・評価方法など
最初にご紹介するトレーニングは、負荷を下げた大腰筋のトレーニングです。
この運動は、股関節の屈曲と外旋を伴う複合的な運動で、体幹トレーニングを本格的に始める前のおすすめメニューです。おもに円背傾向の高齢者や膝に痛みのある方の関節運動として取り入れることも可能です。
続いては「お尻歩き」のトレーニングです。
特殊な道具を必要としない大腰筋トレーニングであり、円背傾向のご高齢者の姿勢改善に効果が期待できます。
【補足説明】
大腰筋のおもな働きは股関節の屈曲が中心ですが、わずかな外旋も行います。また、身体の中心に位置するインナーマッスルであることからも、姿勢や安定性にも大きく影響を及ぼします。
ヒト腸腰筋 (大腰筋, 腸骨筋) の筋線維構成について
平成28年12月1日
高齢者向けに体幹トレーニングを行う上で、忘れてはならないのでが骨盤調整。
骨盤の動きは股関節や胸椎の動きの結果であり、日常生活では骨盤を意識的に動かすことはありません。股関節の可動域が低下することにより、骨盤の動きが悪くなり不良姿勢になります。不良姿勢は腰痛や肩こりの要因の一つになりますので予防的に運動することが大切となります。
こちらの運動は、骨盤のポジションを安定させ、股関節を動かすトレーニングをご紹介します。骨盤の位置と腰部分の骨、腰椎のコントロール能力を高め、正しい姿勢を促すことができます。
運動のポイントは呼吸を意識し、足を上げる際にしっかりと鼻から息を吸い、下ろす時にゆっくりと息を吐きます。また、骨盤が後傾しやすくなりますので「骨盤」と「呼吸」を意識して指導しましょう。
股関節や膝関節の位置感覚を養い、コントロール力を上げるためのトレーニングとしても最適なトレーニングとなります。是非運動処方に取り入れてみてください。
高齢者向けの体幹トレーニングとして、さらに運動強度を上げる場合にはセラバンドを使用します。
こちらの運動では、股関節や腰部へ負担が加わりますので注意して指導していきましょう。
下半身の引き締めや筋力アップに効果が期待できるセラバンドを活用したトレーニングについて知りたい方は、ぜひこちらの記事をご一読ください。
▶︎セラバンドの筋トレ特集|下半身の効果的な鍛え方【12選】
腹筋群の強化も、高齢者向けの体幹トレーニングで重要な要素のひとつ。その方法としてパピーポジションという運動があります。
こちらの運動、医療や介護現場では、骨粗鬆症をはじめ、各種腰痛体操として用いられており、おもに背中の筋肉を緩め、腹横筋などの体幹のインナーマッスルの筋力アップの効果が期待できます。
参照:腹臥位における体幹伸展動作時の筋活動の比較(平成28年10月17日)
トレーニング後は、ハムストリングのストレッチも忘れずに!
高齢者向けの体幹トレーニングを実施するためには、姿勢コントロールが重要であることをお伝えしましたが、特に股関節周辺においては、太ももの裏にあるハムストリングスの柔軟性が重要になります。
高齢者になると、このハムストリングスの柔軟性が低下して、猫背になってしまう方が多くいます。体幹のトレーニング後に、ハムストリングスのストレッチもあわせて取り組むことをおすすめします。
運動初心者からスポーツをされている方まで取り組める姿勢別のハムストリングスのストレッチについて知りたい方は、ぜひこちらの記事をご一読ください。
▶︎姿勢別のハムストリングスストレッチ 全18種について
今回は、デイサービスやデイケアなどで明日からできる高齢者向け体幹トレーニングをまとめてご紹介しました。
高齢者それぞれの状態や状況に合わせてうまくトレーニング方法を組み合わせて活用していただけたら幸いです。
集団体操やレクリエーションのプログラムを知りたい方は、ぜひこちらの記事をご一読ください。
▶︎デイサービス体操 全21種|高齢者が椅子に座ってできる運動方法のご紹介
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