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機能訓練
2024/11/28
機能訓練
その他
更新日:2024/11/06
高齢になっても、毎日運動をして体の機能を維持することはとても重要です。しかしどうしても運動が億劫になり、運動不足になる方も多いでしょう。そこでこの記事では、家でも毎日運動できるようなエクササイズをご紹介しています。
この記事の目次
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高齢者は、毎日運動することが健康維持につながります。ここでは、高齢者が毎日運動することのメリットと重要性について詳しく解説します。
高齢者が毎日運動を行うメリットは、筋肉量の維持や向上が期待できることです。
一般的に筋力や筋肉量は、加齢に伴い減少します。特に、運動しない人は筋肉量の減少が顕著です。
運動不足の状態が続いてしまうと、筋肉量の減少を引き起こし、健康を損ないかねません。
筋肉量を増やすためには、筋力トレーニングや散歩などの有酸素運動が推奨されています。
筋トレに適した運動メニューを以下にまとめていますので、ぜひ参考にして取り組んでください。
▶【理学療法士監修】転倒予防体操|高齢者のくり返す転倒を防ぐ効果的なトレーニング
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運動は、腰痛や膝痛などの体の痛みを予防・改善する効果があります。体を動かさないと筋肉や関節は固くなり、痛みを引き起こしやすい状態になってしまいます。
また、運動不足で筋力が衰えたり、血流が悪くなったりすることが痛みの原因になる可能性もあるでしょう。
定期的に運動することで、筋肉や関節を柔らかい状態に保てます。また、筋力が強くなると関節を支える力が強くなるため、痛みを予防しやすくなります。
腰痛や膝痛があると、運動に消極的な方も少なからずいるでしょう。しかし、体を動かさないことで痛みが悪化し、さらに動かなくなる負のスパイラルに陥ります。
痛みを改善するためにも、できる範囲で運動をしましょう。ただし、運動によって痛みを悪化させる可能性もあるため、運動方法に注意は必要です。
運動をすることで、生活習慣病の予防や改善が図れます。生活習慣病とは、食事や運動、ストレスなどの生活に深く関わって発症する病気の総称です。高血圧症や脂質異常症、糖尿病などが含まれます。
運動不足は、生活習慣病の原因になりかねません。運動によって消費エネルギーを増やすことで、肥満の予防や改善、血圧や血糖値が正常に保ちやすくなります。
また、運動は血管自体を強くしなやかにする効果があるため、脳卒中や心臓病などの血管に関わる病気の予防にも有効です。
認知症の予防や改善にも、運動は役立ちます。
運動習慣がない人と比較して、運動習慣がある人は認知症のリスクが低いとされています。
体を動かすことで、脳の血流量や酸素の供給量が増加し、認知症の予防に効果が現れると考えられています。
認知症を予防するために、積極的に運動を取り入れるとよいでしょう。
特に有酸素運動と脳のトレーニングを組み合わせた運動は、脳の血流をより促進させるため、有効とされています。
認知症の疑いや認知機能の低下を早期に発見することができるスクリーニングテストについて知りたい方は、ぜひこちらの記事もご一読ください。
▶︎長谷川式認知症スケール(HDS-R)とは|MMSEとの違い・評価方法・診断基準
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運動は、介護予防にも効果があります。ここでは、介護予防に役立つ運動プログラムを紹介します。
体力低下や体の痛みなどを理由に、運動に対して消極的な方もいるかもしれません。しかし、少しでも体を動かすことが重要です。できる範囲で生活に運動を取り入れてみましょう。
集団体操やレクリエーションのプログラムを知りたい方は、ぜひこちらの記事をご一読ください。
▶︎デイサービス体操 全21種|高齢者が椅子に座ってできる運動方法のご紹介
座ってできる足の運動を紹介します。足の筋力は、立ち上がりや歩く際など移動する能力に大きく関わります。
椅子に座りながら簡単にできる運動を紹介しますので、できそうな運動を選択してください。
無理な運動はケガにつながりかねませんので、注意して行うようにしましょう。
座ったままできるトレーニングメニューを以下に紹介しています。参考にしながら取り組んでみてください。
▶【理学療法士監修】下肢筋力トレーニング|高齢者が座位でできる筋力トレーニング22選
片側の膝を伸ばして、両手を膝の上に置きます。
膝が曲がらないように注意しながら、体をゆっくりと前に倒しましょう。
「気持ち良い。伸びてる。」と感じる範囲で、片脚20〜30秒伸ばします。
運動初心者からスポーツをされている方まで取り組める姿勢別のハムストリングスのストレッチについて知りたい方は、ぜひこちらの記事をご一読ください。
▶︎姿勢別のハムストリングスストレッチ 全18種について
座った状態で、片側の太ももをできるだけ高く上げます。
ゆっくりと5秒かけて上げて、5秒かけて下しましょう。10回2セットを目標にしましょう。
運動初心者から上級者まで取り組める難易度別の腸腰筋ストレッチについて知りたい方は、ぜひこちらの記事をご一読ください。
▶︎腸腰筋ストレッチの4つの効果と難易度別の10種の運動方法をご紹介
片側の膝をできるだけ真っすぐに伸ばします。
その際に、つま先は天井に向けるようにしましょう。
ゆっくりと5秒かけて上げて、5秒かけて下します。10回2セットを目標にしましょう。
両脚のかかとをできるだけ高く上げます。つま先は床に着けたままにしておきましょう。
20回2セットを目標にしましょう。
太ももにタオルを巻き、自らタオルを引っ張り、股が閉じるようにします。
自ら引っ張っているタオルに負けないよう、股を開く方向に向かって、脚に力を入れます。
10回2セットを目標にしましょう。
足の指がグー・チョキ・パーの形になるように動かします。足の指が動く範囲でかまいません。
10回2セットを目標にしましょう。
椅子からお尻を少しだけ上げて、下ろす運動です。
何かに掴まって行ってもかまいません。
10回2セットを目標にしましょう。
椅子に座ったまま行える全身運動を紹介します。
全身運動は持久力を向上させ、心臓・肺・血管を強くする効果があります。
椅子に座って行う運動は、転倒などの危険も少なく、比較的安全に行えます。これから紹介する全身運動も、無理のない範囲で行ってみましょう。
以下の記事でも座位でできる筋トレが紹介されていますので、合わせてごらんください。
▶デイサービスのリハビリ体操とは|座位でできる自重トレーニングで筋力アップ
参考:国立長寿医療センター 認知症予防マニュアル 記憶力の向上を目指したプログラム
椅子に浅く座り、歩くときをイメージして足踏みをします。背筋を伸ばして、胸を張り、腕も大きく振りましょう。
1セット100回を目標にしましょう。
有酸素運動と筋力トレーニングを交互に繰り返す運動です。
複数の運動を組み合わせて行うため、全身の運動になります。
体への負担が大きくなる場合があるため、体調に合わせて行いましょう。
サーキットトレーニングは、運動の組み合わせを自由に変えられます。座って行う運動の例を以下に紹介します。
それぞれの運動の目安は15〜30秒です。例に挙げた運動を2〜3セット行うことを目標にするとよいでしょう。
ここでは、口の機能を向上させる運動を紹介します。口の機能とは、飲み込みやしゃべることに関連する能力のことを指します。
口の機能が低下すると「食べれない、飲み込めない」「しゃべりにくい」といった障害につながります。
また、口の機能低下(嚥下機能)が影響して、高齢者の死亡原因に多い誤嚥性肺炎を引き起こす可能性は否定できません。
そのため、口の機能を維持向上させることは健康の維持において重要になります。
顔全体の表情金トレーニングも併せて参考にしてください。
▶高齢者の笑顔体操|みんなでできる表情筋トレーニング・ストレッチ
「パ・パ・パ」「タ・タ・タ」「カ・カ・カ」を繰り返し発声します。
スピードを速くしたり、遅くしたりしてみましょう。
「パ・タ・カ・ラ」と繰り返し発声します。
スピードを速くしたり、遅くしたりしてみましょう。
早口言葉を3回繰り返します。
運動の効果をしっかりと得るためには、適切な頻度や時間の設定が重要になります。ここでは、高齢者の運動時に意識するべき頻度や時間について解説します。
参考:厚生労働省 健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023
高齢者において、推奨されている運動頻度は週3日以上です。運動を開始した初期は疲労が蓄積しやすいこともあるため、運動した次の日には体を休める日(休息日)を設けるとよいでしょう。
運動に慣れてきたら、毎日運動することを目指しましょう。
運動の時間について、運動や生活活動を含めて1日40分以上を目指すよう推奨されています。
生活活動とは、家事や労働など生活の中で体を動かす活動のことを指します。たとえば、農作業や掃除機をかける、台所の手伝いなどがあります。
1日に40分も運動することは難しいと感じる方もいるかもしれません。しかし、運動だけではなく、生活活動と合わせて40分以上は体を動かすという意識であれば、目標を達成しやすくなります。
掃除や買い物、外出などを生活の中に積極的に取り入れましょう。
また、1日40分以上の活動は、歩数に換算すると1日約6000歩以上に相当するといわれています。時間を目安にすることが難しい場合は、万歩計をつけて、1日の歩数を活動の目安にするとよいでしょう。
何から始めたらいいかわからない場合、以下の記事を参考にして簡単なウォーキングや筋トレを勧めてください。
▶高齢者の運動機能低下の原因・維持方法|おすすめの運動ガイド
生活の中で、座っている時間が長くならないように注意しましょう。
厚生労働省の報告では、座っている時間が長いと健康を害するという報告があります。
連続して30分以上座っているときは、途中で立ったり歩いたりするなどして、座っている状態を中断することを推奨しています。
1日の中で座っている時間が長い人は気をつけましょう。
ここでは、運動習慣がない方でも実践しやすい運動を紹介します。
短い時間でも運動を継続することが習慣作りの基礎になります。1日10分程度の短い時間から始めてみましょう。
ここでは、座った状態でできるストレッチや体操を紹介します。
行えそうな運動を気軽に試してみましょう。
筋力や筋肉量が向上すると、転倒予防にも効果が現れるとされています。
疲れや痛みに注意して、無理のない範囲から筋力トレーニングを始めてみましょう。
以下に気軽に行える筋力トレーニングの例を挙げますのでご参考ください。
ほかにも簡単にできる運動メニューはたくさんあります。以下の記事も取り入れて、飽きずにトレーニングを続けられるよう工夫してみましょう。
▶デイサービスで取り組むリハビリ体操|目的と効果・簡単にできる運動メニュー
散歩は、最も気軽に始められる運動の1つです。特別に必要な道具はありませんが、なるべく歩きやすい靴を用意しましょう。
高齢者において、散歩などの有酸素運動は1日20分程度行うことが推奨されています。
運動に慣れていない方は、20分歩くことを大変に感じるかもしれません。その場合は、生活の中で歩く機会を増やすとよいでしょう。
以下に生活の中で歩く機会を増やす方法の例を紹介します。
意識して歩く機会を増やすだけで、十分な運動になります。
また、散歩仲間を作ることも運動を継続するきっかけになり得ます。友人に声をかけて一緒に散歩するのも効果的でしょう。
高齢者が運動を始める際の注意点について解説します。高齢者の体調は変化しやすく、運動が重大なケガや事故につながる場合もあります。
原則として、運動前には健康状態をチェックし、体調が悪いときや普段と調子が違うときは運動を控えるようにしましょう。
運動を開始する前に、血圧や脈拍を測定しましょう。血圧や脈拍は全身の状態を把握する指標になります。
普段と比べて血圧や脈拍の値が大きく異なる場合、運動を控えましょう。
運動を開始する前の準備体操と、運動をした後の整理体操(運動後に体調を調整するための運動)を行いましょう。高齢者は関節や筋肉が硬くなりやすく、準備運動なしでは上手く力が入らないことがあります。
そのため、急に運動を行うと、ケガをしてしまうかもしれません。
また、運動後の整理体操は疲労感の軽減や柔軟性の維持・向上に有効です。運動後の整理体操も健康増進のために取り入れるとよいでしょう。
運動の前後や運動中には、こまめに水分補給を行いましょう。
高齢者は体内の水分を失いやすく、喉の渇きも感じにくい傾向があります。運動に伴い熱中症や脱水症のリスクが高まるため、水分補給はとても重要です。
運動を継続することで効果が高まります。そして、そのために重要なことは、無理をしないことです。
無理な運動は、関節や筋肉を痛め、ケガの原因になります。安全に楽しく運動を継続するために、無理な運動はしないようにしましょう。
以下の記事のように椅子に座ってできる体操やストレッチから始めると、体に負担をかけすぎず継続できます。
▶高齢者のための椅子に座ってできる体操 10選|体幹・太もものストレッチ編
運動の効果を得るためには継続が重要です。そのためには、工夫をこらし、モチベーションを保つ必要があります。
ここでは、高齢者が運動を続けるための工夫やモチベーション維持の方法について解説します。実践できそうな方法から試してみましょう。
以下に運動を続けるための工夫や、モチベーション維持の方法の例を紹介します。
運動を続けるモチベーションは、人によって異なります。そのため、一人ひとりに合う方法をみつけることが重要です。
さまざまな方法を試して、自分に合った方法を探してみましょう。
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高齢者が毎日運動するための方法や頻度、注意点などを紹介しました。運動は、身体機能の維持や生活習慣病の予防など、健康維持に関する重要な効果を生みます。
座ってできる簡単な運動や散歩など、普段より少しでも多く体を動かす意識をしましょう。少しの運動を継続することが習慣作りのきっかけとなり、大きな効果を得ることができます。
運動を継続するための工夫としては、目標を立てたり、一緒に運動する仲間を作ったりすることが効果的です。
また、運動を毎日継続するためには、それぞれの方に合う方法を見つけ、無理しない程度の負担を見定めることも大切になります。
安全面に注意して、楽しく運動をしましょう。
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